異世界に貴族として転生しました!〜兄が神な男〜
12、誕生日パーティー(Ⅰ)
そして、一週間くらいたった。いよいよ、明日が、俺の誕生日パーティーらしい。
ちなみに、一週間の間、俺は、部屋に引きこもって本を読んでいた。後、毎日、兄さんや姉さんなどの家族、バトラーを始めとする使用人の手をさり気なく握って、『コピー』と心の中で叫んでいた。おそらく、かなり魔力が増えただろう。スペシャルスキルは、本当に便利だ。まだ、魔法は試していないけど。どの程度の威力がでるのだろうか?
ジャック兄さんも部屋に引きこもっていた。どうやら、数学の本を熱心に書いているらしい。三平方の定理一つで、本当に熱心になれている。かなりの勉強家なんだろう。
エマ姉さんは、何やらやることがあるらしい。使用人たちと熱心に話し合いなどをしていた。
俺の父さんと母さんは、第三館にいるらしい。俺がいるのは、第一館。通称・本館だ。第二館は、第一夫人が、暮らしいている場所らしい。今は、王都にいるみたいだけど……。たしか、王都に俺の兄が二人いるんだよな……。どんな人なんだろう?
そうそう、今年は、公爵家の子女が、来るらしい。
□■□
昨日の夕食にて。
父さんが、
「昨日ようやく、公爵家が、着いてな。今回は、5歳の子供が、来るらしい。今回が、その5歳の子の初めての旅みたいなんだ。だから、少し遅れたらしいんだ。全く、家(うち)からすれば迷惑際魔に無い話なんだがな。それでなぁ、明日パーティーを開くことにしたんだ。パーティーの間、その5歳の子の面倒とかは、子供のお前たちが、見てあげろよ。」
と、言ってきた。
どうやら、明日いよいよ誕生日パーティーになるみたいだ。5歳の子供かぁ。女の子なのかな? 男の子なのかな? でも、公爵家の子供なんだから、男女問わず面倒そうだな。(←偏見)
「あの、父さん。その子供というのは、男の子ですか? 女の子ですか?」
と、ジャック兄さん。
すると、
「えっと……。女の子だな。」
と、父さんが答える。
そうしたら、ジャック兄さんが、腹黒い笑みを浮かべて、
「うーん。女の子ですか……。男の子なら、シリウスと僕で一緒に遊ぼうかと思ったんですけどね……。女の子なら……、エマ姉さん。頼みましたよ。」
と、言った。
俺にとっては、嬉しい話だ。でも、意外だな。兄さんとか子供好きそうだし……。現に記憶が入る前の俺の世話していたんでしょ。絵本とか読んでくれていたみたいだし。
ただ、エマ姉さんにとっては、溜まったもんじゃないらしい。
「い、いやだわ! 公爵家の子供とか絶対、面どじゃなくて、私に公爵家の令嬢の世話なんて無理よ!」
と、反対の声を、荒らげる姉さん。
今、普通に「公爵家の子供とか絶対、面倒」って、言ったよね。まあ、そこは、突っ込まないけど。
「うーん。でも、エマ姉さん、頼みますよ。僕たちは、男ですけど……。その子は、女の子なんでしょう。僕たちじゃ、女の子の世話なんて無理ですよ。」
と、ため息をつきながら言う兄さん。
俺も兄さんの意見に賛成だ。公爵令嬢の世話が、面倒だからと、いう理由では、ない。俺は、公爵令嬢のためを思っているのだ。
ここは、意見を言わせてもらうとしよう。
「僕も兄さんの意見に賛成ですね。今回来る、公爵令嬢のためを思って言っているのです。公爵令嬢だって、女の方と一緒に遊んだ方が、楽しいでしょう、ねぇ母さん、父さん。」
と、言うと、
「三人で仲良く世話してあげれば……、良いんじゃないのかしら。」
と、母さん。
「メアリーの意見は、最もだ。しかし、お前ら、そんなに嫌なのか……。確かに公爵令嬢なんて、絶対気高いお嬢様だと、思うがな。そんなに嫌なら仕方がない。使用人達に任せるとしよう。」
と、父さん。
結局、使用人たちに公爵令嬢の世話を任せることになったらしい。これにて、一件落着。
□■□
そして、そのパーティーの日の夜になった。大人っぽい挨拶をして驚かれても、全く俺の利益にならないし……。兄さんに子供らしい挨拶を聞いて、その通りにいうことにした。原稿は、かなり大人っぽい気もしたけど……。天才の兄さんの言うことだ。おそらく、異世界の日本語が、先を言っているという謎の現象が、起きただけだろう。と、思い込むことにした。一回ステータスの事で、騙されたけど、今回は大丈夫なはず……。というか、大丈夫だと信じたい。
トントントントン。
ドアのノックを叩く音が、聞こえる。
「入っていいよ。」
と、言ったら、バトラーが入ってきた。
バトラーは、俺の前まで来て、
「準備は、いいですか? もし、緊張していても……。あの鬼畜な数学の問題を解いたシリウス様なら、絶対に大丈夫ですよ。」
と、言った。
俺は、全く緊張していないけどね。
数学の問題が、バトラーの意識を変えたみたいだ。というか、それは励まし方として適切なのだろうか? かなり、疑問だな。
トントントン。
「入るよ。」
と、声がかかる。
この声は、ジャック兄さんの声だな。
「入って、いいですよ。」
と、言ったら、ジャック兄さんが入ってきた。
「公爵が、もう着くみたいだよ。だから、向かいに行かないとね。」
と、兄さん。
「分かりました。そういえば、前からおもっていたんですけど……。何で、四男である僕の誕生日パーティーに公爵が来るんですか? 長男とか次男とかなら、まだ理解できるんですけど……。」
と、聞くと、
「父さんと公爵が、学園の同級生なんだよ。しかも、寮で隣の部屋だった。だから、仲が良いんだよ。」
と、兄さん。
父さん、公爵と仲が良いんだな。というか、学園って、寮があるんだな。確か、貴族は10歳になれば、学園に行くんだよな。面倒臭いな。
「へー。そういえば、今日来る公爵の正式名って、何なのですか?」
と、聞くと、
「あー、それは、ジル・バイリー・ポルン公爵だよ。」
と、兄さん。
氏名が、3つなんだな。俺は、名前と苗字の2つなのに。
「名前が、3つに別れているんですね……。」
と、言うと、
「あー、そのことね。父さんも3つだよ。領地を持つ貴族の当主は、最後に領地の名前がつくから。だから、父さんの正式名称は、ジーク・インブンランド・ピエールだよ。ピエール領を治める領主って、事。」
なるほど……。貴族の当主だと、最後に領地の名前がつくんだな。
「まあ、とにかく、とりあえず、外に出ないと……。いくら、父さんと仲が良くても、相手は公爵だから。そこら辺は、きちんとしておかないとね。」
と、兄さん。
「分かりました。じゃあ、行きますか。」
と、言うと、
「一応、私が先導致します。」
と、バトラーに言われたので、ここは任せるとしますか。
そして、バトラーに先導されて、兄さんと共に屋敷を出る。
すると、
「シリウスとジャック、やっと来たか。あと、エマが来れば全員揃うな。」
と、父さんが言ってきた。
公爵を迎えるべく、父さんと母さんは、もう屋敷の前にいたみたいだな。
その後、エマ姉さんが来た。
そして、しばらくすると、公爵家が来たようだ。でも、公爵家かぁ。無駄に豪華な服を着て、私がわざわざ来てやったんだぞ感を出しそうだよな。でも、父さんの友達(?)だから、そうではないと、願いたい。
そして、騎士に囲まれた馬車から、銀髪の男性、金髪の女性、俺と同じくらいの歳で、銀髪の女の子が、降りてくる。
すると、銀髪の男性がこっちにやってきて、
「ジーク、久しぶりだな。元気にやっていたか。」
と、父さんに言ってきた。
なんか、凄いラフな感じだな。この人、本当に貴族か? と、疑いたくなる。
「ジル、落ち着け。使用人の前だ。仮にも、公爵家の当主と、辺境伯家の当主、もう少しきちんとした方が、良いぞ。」
と、父さんが忠告(?)すると、
「そんな堅苦しいこというなよ。王都にいると、疲れるんだ。王都から離れたこの領地ぐらいでは、貴族らしさなんて、捨てないとやっていけないよ。」
と、返してきた。
この人も、王都にいる時は、貴族らしく振る舞っているらしい。当たり前といえば、当たり前だが。
「あー。お前が、宰相を継ぐって、話が、疲れの原因なのか?」
と、父さん。
確かにそんな事を兄さんも言ってたな。この人が、宰相か……。言っちゃ悪いが、あまり、想像できないな……。
「あー、それもあるな。こんな若造に宰相の役目は時期尚早だって、じじい貴族どもがうるさいんだよ。俺の父さんは、俺の父さんで、早く宰相を引退して、数学だけに力を入れたいって、ずっと言っていてな。」
と、文句を言っている。
公爵って、けっこう口悪いんだな。
「お前も、相変わらず大変なんだな。この領地にいる時は、ゆったり休めよ。で、家族の紹介とかをしないとな。あと、遅れた原因も話して貰おうかな。」
と、父さん。
「遅れたのは、娘が、原因だな。初めての旅なのにこんな遠い所に連れて来てしまってな。娘が疲れていたから、休みをかなり多く挟んだんだ。」
と、公爵。
「娘が、原因……。その子を連れてきたお前が、原因何じゃないのか? さすがに、小さい子に長旅は、きついんじゃないのか?」
と、父さん。
「まあ、そうかもな。」
と、いいながら、公爵の家族を手で呼んでいる。
その公爵の家族が、こっちに来て、
「せっかくだから、自己紹介でもね。この金髪の女性が、俺の第一夫人である、エミリアだ。で、この女の子が、俺とエミリアの間に生まれた公爵家の次女である、リゼットだ。」
と、紹介して来た。
「本日は、お招き頂き有難うございます。」
と、公爵夫人。
「・・・」
と、無言の公爵令嬢。
ん? 気が強いのかと思い込んでいたけど、けっこう無口の子なのか?
「じゃあ、こちらからも紹介する。右から順に、俺の妻のメアリー、長女のエマ、三男のジャック、四男のシリウスだ。」
と、父さんが、自己紹介する。
その後、俺もきちんと挨拶をした。公爵令嬢に握手を求めたら、何故か振り払われた。全く、失礼な令嬢だ。まるで、俺が告白して、振られたみたいでは、ないか。
その後、
「まあ、外で話すのもなんだ。中に入れよ。」
と、父さん。
ということで、俺達は、屋敷の中に入っていった。
トントン→トイレ
トントントン→通常
トントントントン→偉い人
NHKの某番組でいっていました!
ちなみに、一週間の間、俺は、部屋に引きこもって本を読んでいた。後、毎日、兄さんや姉さんなどの家族、バトラーを始めとする使用人の手をさり気なく握って、『コピー』と心の中で叫んでいた。おそらく、かなり魔力が増えただろう。スペシャルスキルは、本当に便利だ。まだ、魔法は試していないけど。どの程度の威力がでるのだろうか?
ジャック兄さんも部屋に引きこもっていた。どうやら、数学の本を熱心に書いているらしい。三平方の定理一つで、本当に熱心になれている。かなりの勉強家なんだろう。
エマ姉さんは、何やらやることがあるらしい。使用人たちと熱心に話し合いなどをしていた。
俺の父さんと母さんは、第三館にいるらしい。俺がいるのは、第一館。通称・本館だ。第二館は、第一夫人が、暮らしいている場所らしい。今は、王都にいるみたいだけど……。たしか、王都に俺の兄が二人いるんだよな……。どんな人なんだろう?
そうそう、今年は、公爵家の子女が、来るらしい。
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昨日の夕食にて。
父さんが、
「昨日ようやく、公爵家が、着いてな。今回は、5歳の子供が、来るらしい。今回が、その5歳の子の初めての旅みたいなんだ。だから、少し遅れたらしいんだ。全く、家(うち)からすれば迷惑際魔に無い話なんだがな。それでなぁ、明日パーティーを開くことにしたんだ。パーティーの間、その5歳の子の面倒とかは、子供のお前たちが、見てあげろよ。」
と、言ってきた。
どうやら、明日いよいよ誕生日パーティーになるみたいだ。5歳の子供かぁ。女の子なのかな? 男の子なのかな? でも、公爵家の子供なんだから、男女問わず面倒そうだな。(←偏見)
「あの、父さん。その子供というのは、男の子ですか? 女の子ですか?」
と、ジャック兄さん。
すると、
「えっと……。女の子だな。」
と、父さんが答える。
そうしたら、ジャック兄さんが、腹黒い笑みを浮かべて、
「うーん。女の子ですか……。男の子なら、シリウスと僕で一緒に遊ぼうかと思ったんですけどね……。女の子なら……、エマ姉さん。頼みましたよ。」
と、言った。
俺にとっては、嬉しい話だ。でも、意外だな。兄さんとか子供好きそうだし……。現に記憶が入る前の俺の世話していたんでしょ。絵本とか読んでくれていたみたいだし。
ただ、エマ姉さんにとっては、溜まったもんじゃないらしい。
「い、いやだわ! 公爵家の子供とか絶対、面どじゃなくて、私に公爵家の令嬢の世話なんて無理よ!」
と、反対の声を、荒らげる姉さん。
今、普通に「公爵家の子供とか絶対、面倒」って、言ったよね。まあ、そこは、突っ込まないけど。
「うーん。でも、エマ姉さん、頼みますよ。僕たちは、男ですけど……。その子は、女の子なんでしょう。僕たちじゃ、女の子の世話なんて無理ですよ。」
と、ため息をつきながら言う兄さん。
俺も兄さんの意見に賛成だ。公爵令嬢の世話が、面倒だからと、いう理由では、ない。俺は、公爵令嬢のためを思っているのだ。
ここは、意見を言わせてもらうとしよう。
「僕も兄さんの意見に賛成ですね。今回来る、公爵令嬢のためを思って言っているのです。公爵令嬢だって、女の方と一緒に遊んだ方が、楽しいでしょう、ねぇ母さん、父さん。」
と、言うと、
「三人で仲良く世話してあげれば……、良いんじゃないのかしら。」
と、母さん。
「メアリーの意見は、最もだ。しかし、お前ら、そんなに嫌なのか……。確かに公爵令嬢なんて、絶対気高いお嬢様だと、思うがな。そんなに嫌なら仕方がない。使用人達に任せるとしよう。」
と、父さん。
結局、使用人たちに公爵令嬢の世話を任せることになったらしい。これにて、一件落着。
□■□
そして、そのパーティーの日の夜になった。大人っぽい挨拶をして驚かれても、全く俺の利益にならないし……。兄さんに子供らしい挨拶を聞いて、その通りにいうことにした。原稿は、かなり大人っぽい気もしたけど……。天才の兄さんの言うことだ。おそらく、異世界の日本語が、先を言っているという謎の現象が、起きただけだろう。と、思い込むことにした。一回ステータスの事で、騙されたけど、今回は大丈夫なはず……。というか、大丈夫だと信じたい。
トントントントン。
ドアのノックを叩く音が、聞こえる。
「入っていいよ。」
と、言ったら、バトラーが入ってきた。
バトラーは、俺の前まで来て、
「準備は、いいですか? もし、緊張していても……。あの鬼畜な数学の問題を解いたシリウス様なら、絶対に大丈夫ですよ。」
と、言った。
俺は、全く緊張していないけどね。
数学の問題が、バトラーの意識を変えたみたいだ。というか、それは励まし方として適切なのだろうか? かなり、疑問だな。
トントントン。
「入るよ。」
と、声がかかる。
この声は、ジャック兄さんの声だな。
「入って、いいですよ。」
と、言ったら、ジャック兄さんが入ってきた。
「公爵が、もう着くみたいだよ。だから、向かいに行かないとね。」
と、兄さん。
「分かりました。そういえば、前からおもっていたんですけど……。何で、四男である僕の誕生日パーティーに公爵が来るんですか? 長男とか次男とかなら、まだ理解できるんですけど……。」
と、聞くと、
「父さんと公爵が、学園の同級生なんだよ。しかも、寮で隣の部屋だった。だから、仲が良いんだよ。」
と、兄さん。
父さん、公爵と仲が良いんだな。というか、学園って、寮があるんだな。確か、貴族は10歳になれば、学園に行くんだよな。面倒臭いな。
「へー。そういえば、今日来る公爵の正式名って、何なのですか?」
と、聞くと、
「あー、それは、ジル・バイリー・ポルン公爵だよ。」
と、兄さん。
氏名が、3つなんだな。俺は、名前と苗字の2つなのに。
「名前が、3つに別れているんですね……。」
と、言うと、
「あー、そのことね。父さんも3つだよ。領地を持つ貴族の当主は、最後に領地の名前がつくから。だから、父さんの正式名称は、ジーク・インブンランド・ピエールだよ。ピエール領を治める領主って、事。」
なるほど……。貴族の当主だと、最後に領地の名前がつくんだな。
「まあ、とにかく、とりあえず、外に出ないと……。いくら、父さんと仲が良くても、相手は公爵だから。そこら辺は、きちんとしておかないとね。」
と、兄さん。
「分かりました。じゃあ、行きますか。」
と、言うと、
「一応、私が先導致します。」
と、バトラーに言われたので、ここは任せるとしますか。
そして、バトラーに先導されて、兄さんと共に屋敷を出る。
すると、
「シリウスとジャック、やっと来たか。あと、エマが来れば全員揃うな。」
と、父さんが言ってきた。
公爵を迎えるべく、父さんと母さんは、もう屋敷の前にいたみたいだな。
その後、エマ姉さんが来た。
そして、しばらくすると、公爵家が来たようだ。でも、公爵家かぁ。無駄に豪華な服を着て、私がわざわざ来てやったんだぞ感を出しそうだよな。でも、父さんの友達(?)だから、そうではないと、願いたい。
そして、騎士に囲まれた馬車から、銀髪の男性、金髪の女性、俺と同じくらいの歳で、銀髪の女の子が、降りてくる。
すると、銀髪の男性がこっちにやってきて、
「ジーク、久しぶりだな。元気にやっていたか。」
と、父さんに言ってきた。
なんか、凄いラフな感じだな。この人、本当に貴族か? と、疑いたくなる。
「ジル、落ち着け。使用人の前だ。仮にも、公爵家の当主と、辺境伯家の当主、もう少しきちんとした方が、良いぞ。」
と、父さんが忠告(?)すると、
「そんな堅苦しいこというなよ。王都にいると、疲れるんだ。王都から離れたこの領地ぐらいでは、貴族らしさなんて、捨てないとやっていけないよ。」
と、返してきた。
この人も、王都にいる時は、貴族らしく振る舞っているらしい。当たり前といえば、当たり前だが。
「あー。お前が、宰相を継ぐって、話が、疲れの原因なのか?」
と、父さん。
確かにそんな事を兄さんも言ってたな。この人が、宰相か……。言っちゃ悪いが、あまり、想像できないな……。
「あー、それもあるな。こんな若造に宰相の役目は時期尚早だって、じじい貴族どもがうるさいんだよ。俺の父さんは、俺の父さんで、早く宰相を引退して、数学だけに力を入れたいって、ずっと言っていてな。」
と、文句を言っている。
公爵って、けっこう口悪いんだな。
「お前も、相変わらず大変なんだな。この領地にいる時は、ゆったり休めよ。で、家族の紹介とかをしないとな。あと、遅れた原因も話して貰おうかな。」
と、父さん。
「遅れたのは、娘が、原因だな。初めての旅なのにこんな遠い所に連れて来てしまってな。娘が疲れていたから、休みをかなり多く挟んだんだ。」
と、公爵。
「娘が、原因……。その子を連れてきたお前が、原因何じゃないのか? さすがに、小さい子に長旅は、きついんじゃないのか?」
と、父さん。
「まあ、そうかもな。」
と、いいながら、公爵の家族を手で呼んでいる。
その公爵の家族が、こっちに来て、
「せっかくだから、自己紹介でもね。この金髪の女性が、俺の第一夫人である、エミリアだ。で、この女の子が、俺とエミリアの間に生まれた公爵家の次女である、リゼットだ。」
と、紹介して来た。
「本日は、お招き頂き有難うございます。」
と、公爵夫人。
「・・・」
と、無言の公爵令嬢。
ん? 気が強いのかと思い込んでいたけど、けっこう無口の子なのか?
「じゃあ、こちらからも紹介する。右から順に、俺の妻のメアリー、長女のエマ、三男のジャック、四男のシリウスだ。」
と、父さんが、自己紹介する。
その後、俺もきちんと挨拶をした。公爵令嬢に握手を求めたら、何故か振り払われた。全く、失礼な令嬢だ。まるで、俺が告白して、振られたみたいでは、ないか。
その後、
「まあ、外で話すのもなんだ。中に入れよ。」
と、父さん。
ということで、俺達は、屋敷の中に入っていった。
トントン→トイレ
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トントントントン→偉い人
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