男女比が異常な異世界で最強になった俺は前世の夢を追い続ける

音感あっきー

2章。恋愛合戦。

600人は森の中へと移動した。
ここからはパーティ毎の行動だ。
そして、その全員の安全確保や監視などを俺たち纏め役はするそうだ。

「って言ってもなぁ…パーティ10個を1人で纏めるとか無理だろ〜」

俺は検索魔法が使えるからまだマシだ。
でも他の人はどうする?
王女三姉妹は検索魔法なんて使えない。

「レイン君、こういう時は授業で使った魔法を思い出すのですわ。ルです」
「そうですわ、監視くらいできますわ。ロです」
「ですわ。ラです」

え?
マジで言ってるんすかそれ…。
でも検索魔法くらいしか…。

「「「我が力に魅了されし者よ、姿を現し給え!召喚魔法」」」

その詠唱と共に地面には魔法陣が描かれて行く。
そして、眩しい光と共に現れたのは…

「「「「「チュウ!」」」」」

……大量のネズミ。
いや、ネズミじゃん!
もっと大きのが現れるのかと思ったよ!

『いいえレイン様。大量である事に意味があるのです』

(と言いますと?)

『視覚共有です、以前私とレイン様がやった事をネズミでやるのです』

確か神ちゃんと視覚を共有する実験を例の魔法具事件の時に試したんだったか?
あの時は凄く気持ちが悪かった覚えがあるんだが…大丈夫なのか…?

『あのネズミは視覚共有に優れたネズミなのです。情報量を最小限にして視覚を共有する為、脳が混乱を起こしにくいのです』

(え、それって神ちゃんも情報量を落としてくれれば俺も、もっと楽に視覚共有できるって事?)

『正直な事を言いますと…あの時、情報量を最小限まで落としたのですが…普段、私が見えている光景はレイン様には想像も付かない物だと思いますよ…?』

ん?アレが最小限?
最小限で人間並みの視覚って事は、普段は何を見ているんだ?
え、怖くね?

『幽霊…いますし、魔力の動きも見えますし…何なら透視も…恒星の核とか凄いですよ?』

(あ。もう大丈夫です)

「あー、それで監視するのか、凄いな」

「うふふ、レイン君に褒められるとは光栄ですわ。ルです」

でも…王女三姉妹は監視体制が整ったのはいいのだが。

「2人はどうするんだ?」

2人とはアーニャとイビルの事だ。
勿論、王女三姉妹と同様に召喚魔法を使うのもアリかもしれないが…この2人は魔法は苦手だった筈。
恐らく、同じネズミを出すにしても大量には出せないのではないだろうか。

「僕は親から貰ってきた魔力糸の魔道具を使う予定です」

魔力糸?なんだそりゃ。

『転移魔法の時に移動地点に自分の魔力を残したのはこの魔力糸を引く為でもあります。魔力糸というのは自分の魔力を別々の二箇所に配置する事で出来るものです。分断された2つの同じ魔力が合成しようとする事で出来る魔力の糸ですね。ただ糸があるだけでは全く意味は無いのですが、魔法糸の魔道具を使う事で使用者の魔力糸を感じる事が出来るという物です」

まぁ、何となく分かった気がする。
何となくな。
そもそも魔法に正確な理論を求めるのは間違ってる気がするし。

「アーニャはどうするんだ?」

アーニャは少し焦ったような表情をした後、少し暗い顔になって言った。

「……何も思いつかなくて……ごめんなさい!もっと早く皆に相談するべきだったのに……ごめんなさい!」

まぁ、そうだろうな。
王女三姉妹は才能があってこそ。
イビルは魔道具を持っていてこそだ。
正直、監視なんて検索魔法でしか無理だと思ってた俺からしたらアーニャが普通だ。

「アーニャ、俺がアーニャのグループの分も監視しようか?」

「「「「「え!?」」」」」

え?
何で皆、そんな声を揃えて…。

「ちょ、ちょっと待ってくれ、それはレイン君の負担が大きい、僕の魔道具なら魔石さえあれば…」

うーん。
負担は大きくならないんだよなぁ…。
俺の検索魔法は検索範囲を広げる程、魔力を沢山使う。
だが、その範囲内にいる人間は何人いようと魔力消費量は変わらない。
実質、600人の監視は俺1人でも十分可能なのだ。

それに、魔石は貴重な物。
遠足如きに親が沢山の魔石を与えるとも思えない。

「魔石、無いんだろ?俺は大丈夫だって」

「で、でも!」

イビルは何か言いたげな態度だが、もう3人程、そんな感じの人達がいた。

「れ、レイン君!アーニャだけズルいですわ!ラです」

「は?」

「そうですわ、ロです」

「へ?」

「うふふ、レイン君。アーニャのグループの監視をレイン君がするのであれば、それは監視状況をアーニャに伝える必要があります。それがどういう意味を持つかお分かりですか?それは……ずっと2人きりという事ですわ。ルです」

「はぁ」

あー、そういう事ね。
要は妬いていると。
前世ではこんな事無かったのになぁ。
レイン君の身体は随分とモテるようだ。
ふっ。罪な男だぜ。
なんちって。
アーニャは顔真っ赤。
イビルは死んだ魚の目だな……あぁ、コイツ、アーニャの事が好きなのか。
そりゃ、余計な事をしたかもしれない。

「あぁ、分かった分かった。イビル、アーニャの監視できるか?」

「……で、できますとも」

うん、無理だな。
まぁ、もしもの時は俺がフォローに入れば良いか…。

「だってさ、アーニャ良かったな」

「……はい」

「アーニャ、抜け駆けはダメですわ。ラです」
「そうですわ。ロです」
「うふふ、何か楽しいですわね。ルです」

「そんなつもりじゃ……」

顔真っ赤。
発熱してそう。
頭の上に平たい石を置いてその上で肉とか焼けそうだ。
美味しそう…。

どうやらこの遠足は恋の戦いがありそうな気がするな。
あー、怖い怖い。
前世の俺、恋愛ってやっぱり怖いな。



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コメント

  • 頑張れ著者さん

    面白いですね!これからも頑張ってください!

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