最強になった俺は前世の夢を追い続ける。

音感あっきー

2章。王女三姉妹の見分け方。

暫く立って、学園の新任の先生が紹介された。
次はラグナ先生も馴染めていそうだ。
それ故に俺達は気を使って先生に職員室で食べる様に促してある。
だからお昼休みは、レイン、王女三姉妹で昼食を取っていた。

「そう言えば、レイン君ってよく私達を見分けられるわね、ラグナ先生はいつも間違うのに」

ラーラがそんな事を言い始めた。
まさか、初めて三姉妹で揃った時に俺だけに見える様に名札魔法を掛けたとか口が裂けても言えないよなぁ。
この3人、魔力が全く同じ感じだから本当に見分けが着かない…。

「ええっとね……やっぱり性格が少し違うかなーって…」

確かに性格は若干違う。

ラーラは三姉妹で1番、しっかりしている。

ローラは三姉妹で1番、乙女だ。

ルーラは三姉妹で1番、成績が優秀。

「レイン君、私達の細かい部分も見てくれてるのね!」

ラーラが目を輝かせて言う。
多分ね。
大雑把な性格しか分からないけどね。

「じゃあクイズをしましょうよ!」

ローラは手をポンっと叩いて言う。
ぐぬぬ、余計な事を…

「そうですわね、レイン君ならきっと私達の事を沢山理解してくれている筈だわ」

ルーラまで…
ああ、バレるのも時間の問題か…

『いやぁ、思うんですよ。この3人に関しては特徴的な喋り方が無くて3人全く一緒。だから、発言者が誰かゴッチャになるんですよね。って作者さんは思ってるのかなぁって。』

(誰に向かって話してるの?)

『いいえ、何でもありません』


「じゃあ、1問目始めるわよー?レイン君、顔を伏せて?」

もう始めちゃうの?
ラーラ、テンション高いし…
そう心の中で呟きながら、俺は顔を伏せた。



「レイン君、この声は誰ですか?」



俺の目の前で発されている声。
分かんねーーー、マジで誰か分からねえ……

(神ちゃん、チート使う)

『駄目ですよ、これはレイン様に与えられた試練なのですから』

ううう…こういう時のためのチートじゃないのかよ…

確率は3分の1。
ラかロかルだ。

「遅いーー、早くーー」

お、今ので少し性格が表れたか?
この俺の答えを待ち切れない様子。
これは、早く言えよ、次の問題に行きたいんだよっていう合図と同値。
ならば、1番張り切ってる奴が正解だ。
こんなの、決まってる。

「ラーラだ!!!」

と言いながら、伏せていた顔を上げる。
正解者は俺の目の前にいる!
さぁ、ラーラ、姿を表わせ!!

「……………。」

あれ、名札が消えてる。
正解が分からない。

『試練にズルはいけないので消させて頂きました』

くそおおおお。
なんて事を…。

「何で固まってるのですか?私が正解ですよ?もしかして、私が誰か分からないのですか……?」

考えろ考えろ考えろ。
えーっと、えーっと何にしますか。
この反応。
もしかして、初めからこれを狙っていた?
声と顔でファイナルアンサーかどうか聞いているのか?
こんな賢い事ができるのはルーラだけな気がする…
いや、しかし、初めにラーラと言い切っている以上、ここでルーラと言ってしまえば、初めのは何だったんだ!ってなってしまう。
うーん。

「早くしてもらえませんか?」

そう言いながら俺の目の位置まで腰を屈める誰か。
あれ、今この行動って若干だけど乙女感があるのか?
普通の女の子だったら、そのまま、早くして、と言えば良い物をわざわざ、腰を屈めて……まるでこの前の姉さんの友達のアリエルさんみたいじゃないか。
誘惑っ子?砕くと、乙女っ子?
ローラ?
ローラで良いの?
オッケーとか言い返してくれないかな。

いや、もしかしたら…作戦?
敢えて真似をしている?
うーん、分からん。

やはり、ラーラで行くか。
これなら声との矛盾はない。

「あぁ、ごめんごめん、ボーッとしてた。ラーラだよな…!あははは………あは?」

うーん、間違えたっぽいなぁこの空気。
やはり、ローラか!

「ラーラとローラいい間違えちゃったよ。ラとロって表裏一体だよなー、え?全然?そんな事ないよー、あははは………あは?」

うーん、これまた間違えたっぽいなぁ。
ルーラしか残っていないのだが、ここでルーラと言ってしまうと、何にも分かってないじゃん!ってなる可能性があるからな。
少なくとも、ラーラかローラの二人の内どちらかを推していかないとな。
流れ的にローラと言わないと、さっきの言い間違えは何?ってなっちゃう。
あれ、結局、1通りしか残ってないんじゃないのか?
よし、もう行け。
考えても1通りしか自然な流れに出来ないからな、よし、レイン、行きまーす!

「何、ボーッとしてるんだよ、ローラ」

ドクドクドクドク。
心臓の音ヤバ。
緊張するー。
合ってる?
合ってるよね?
お願い、オッケーって言ってよおおお。

「ううう……レイン君、酷いわ…私はレイン君の事を分かるっているのに……」

泣いちゃったよ…?
いや、俺の事が分かるって言っても俺は1人だから。
うーん、でも、よくよく考えると、この三姉妹で泣いてるのを見たのは、女王様の病気の時にルーラ、この前の毒で倒れた時にラーラ。
うーん、流れ的にやっぱりローラ?

「お、おいおい、泣くなよ、ローラ」

「ううううう……酷いわ……私はラーラよ……」

……アレ、マジかよ。
誤魔化せ俺。
誤魔化せ俺。

「何言ってるんだ、さっきからラーラって言ってるだろ?ローラとラーラって似てるから言い難いんだって」

ポーカーフェイス!
顔は至って真面目。
まるで、間違えなんて無かった様に。

「うううう……ふっ…うふふ、私はルーラですわよ?」

あぁ、もう誰だか分かんねぇ…ラ、ロ、ルのどれかなのに全部そう見えてくる……。
結局、ルーラって言ってるけど本当か分からないしなぁ…。
制服くらい、変えてくれれば良い物を……。
胸…?
胸のサイズで分かったり?
いや、そうだ思い出した。
ラ、ロ、ルの順で胸が大きくなっていく。
そして
ラ、ロ、ルの順で身長が低くなっていく。

そう俺のロリコンアンテナが唸る!
身長と胸の大きさは反比例の法則!!

身長が低い子程、胸が大きい、のだ。

そして、見比べるに俺の目の前にいるのは3人の中で1番胸の膨らみが大きい。
つまりは、遠近感で身長が分からないが、胸だけでルーラだと特定できる!
やはり、最後のルーラというのは本当だったのか!!

「あぁ、分かってしまったよ。ルーラ。やはりルーラだった。それはルーラだ」
俺は誇らしげに言う。

「どこ…みてるの……?」

「胸だ」

「え?」

「胸だ………あっ」

咄嗟の事に素直に答えてしまった。

ぱしんっ!!

「私はラーラよ!胸がルーラみたいに大きく無くて悪かったわね!!」

そう言ってラーラと思われる人は教室から出ていった。
俺の左頬には紅葉が表れた。
神ちゃん、痛いよお。

『自業自得です』

「もう、レイン君、胸で判断しようとしてたの?あ、私はローラですわ」

「ラーラはレイン君に惚れられたいと思って胸に詰め物をしているのですわ、それにしても、普段から私達をそういう目で見てたのですか?少し幻滅しましたわ、私はルーラです」

詰め物何てしなくて良いよ…
貧乳はステータス。
俺は普通サイズの味方だけど。

それにしてもどうするかなぁ…。
ラーラは怒らせちゃったし、2人にも惹かれ気味…。
はぁ。こんなゲームしなければ良い物を…。

「……どうにかして、見分ける方法ないの…?」

俺は駄目元で2人に聞いてみた…。

「ないですわ、あ、私はローラです」

「毎回、語尾にそれを付けてほしいよ…」

「仕方がありませんね、暫くはそうしますか?あ、私はルーラです」

「うん、凄く不自然だけど助かる」

『ということで、今日から、三姉妹は語尾に名前を付ける事にした。しかし、長いので、ラです。ロです。ルです。というのを語尾に付ける事にする。と作者は言ってます』

(だから誰と喋ってんの)

「ではそういう事にしましょう、それよりもラーラを追いかけた方が良いと思いますわ。ルです」

「あ、あぁ、そうだな。ありがとう、行ってくるよ、瞬足」

ひゅん。



「私は胸が大きいという意味だったのでしょうか…?レイン君に言われると少し嬉しい気がしますわ、うふふ。」

「私は特徴が無いっていう意味ですわよね……もっと何かレイン君にアピールできるような物をつくらねばなりませんわね…むむむ」

ルーラは顔を少し赤くしながら、ローラは深刻な顔をしながら、レインの言葉を噛みしめるのであった。



「ラーラ!さっきはごめん!!」

「もう良いですわ、私もレイン君の格好良くて可愛くて綺麗な顔を叩いてしまいましたし…その…ごめんなさい」

「僕は何も気にしてないよ、僕が悪いんだし」

「そ、その…レイン君は…大きい胸じゃないと駄目なんですか……?」
顔を赤くして俯きながらラーラは言う。

こんなの10歳の女の子が気にする事じゃないだろ…
この年の胸なんて皆、僅かなもんじゃないか…
とは言うものの、生活が良いからか他の人に比べて王女三姉妹は成長が早いのは確かなのだが。

「そ、そんな事ないよ?ほら、貧乳こそ正義って言ったりするし?まだ10歳だろ?これから大きくなるって、気にする必要ないよ」

うーん、言葉を少し間違えたかなぁ……

「貧乳こそ…正義…。レイン君!貧乳は正義なのですね!分かりましたわ!」

あ、ポジティブに捉えるのね。
俺は貧乳より、普通が好みだけどね?

「う、うん。言っておくけど僕は外見より中身を見る人だからね?体が全てじゃないからね?」

ラーラが俺の事を好いているなどもう分かりきっている。
そして、俺もラーラが好きだ。
恋愛的にではないがな。
10歳に手を出すような俺ではない。
将来のためにも、外見より、今の内に中身を磨いといて欲しい、中身がしっかりしていれば、きっと外見もついてくるさ。
もう既に顔は可愛いのだから。

「うん、分かりましたわ!ありがとう!レイン君!」

そう言ってラーラは手を振って去っていった。





という事で明らかに分かる時、以外は、ラ、ロ、ルを会話の語尾に付けますので、よろしくお願いします。

次回からは、冒険者ギルドのお話を進めていきます。

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