男女比が異常な異世界で最強になった俺は前世の夢を追い続ける

音感あっきー

2章。姉さんと協力プレイ。長かった2日ぶりの再会。

「姉さん、結局アリエルさんって誰なの?」

「アリエルは6年生のSクラスの次席よ」

あの人、次席かー。
姉さんには勝てないという訳だ。
姉さんの魔力で気絶しないから、強い人だとは思ってたけど、次席とはな……

「誰に対しても、さっきみたいな感じなの?誘惑してくるというか…」

「ええ…レイン君にだけは誘惑してはいけないとあれだけ言っておいたのに……」

ゴゴゴゴゴゴ…

やばいやばい機嫌取らないと…

「あはは、姉さん、気を使ってくれてありがとう」

「うんん?良いのよ?レイン君♪」

チョロい…

「そう言えば…レイン君、私が知らない間に先生とか王女様とか灼熱のグレンと随分仲良くなったみたいね…」

「え、うん、そうだよ?でも姉さんが一番だから安心して?」

「そう?分かったわ♪」

チョロい…


まぁ、本心だから俺もチョロいのかなぁ…。




この後、俺は姉さんと観戦席に座りながら今回の事についてを話していた。

「そんな事があったのね、レイン君、凄いわ、騎士団をやっつけちゃうなんて」

「やっつけたというよりか……拘束した…というか」

「一緒の事よ、レイン君は皆の危機を救ったのよ、流石、私のレイン君だわ」
姉さんはニコニコしながらそう言う。

「それで、まぁ、多分この後、グレンさんと一緒に王様達を護衛しながら王城に行く事になるかも」

「そっか………私もついて行っていいかな……」
姉さんが不安そうな顔をしている。
俺が心配なのだろう。

「姉さんは心配?」

「うん、正直言って……私はレイン君が心配よ…」

「じゃあ、一緒に行こうっ!」

「え!いいの!!?」

「姉さんが魔力で威嚇したら多分、僕が敵を拘束したりする必要がなくなるしさ」

「うん、分かったわ、でもそれってレイン君できないの?」

「やろうと思ったんだけどね…やると一人残らず気絶しちゃうんだよね…少なくとも王都全域くらいわ…」

そう、あの魔力による威嚇。
俺の場合は魔力の質が高く、少し威嚇を使っただけで殆どの人間が気絶する。
それを本気で使うと……
前にルーラに使った事があったが、あれは魔力が広がり切る前に切り上げたため、被害は最小限だった。

「流石、レイン君だわ、私も頑張らなきゃ…」

「あ、姉さんの奴って誰か1人を対象にできたりするの?」

「え、できるわよ?ほらっ、あそこの人」

あっ、実践するんだ。
ホントだ、一人だけ倒れた。

「便利だね」

「レイン君に褒められるなんて嬉しいわ」

「あはは、じゃあ、魔道具が何か姉さんに光を浴びせた時にそれを魔道具に向かって使ってみて?」

「うん、分かったわ、それで影響を相殺するのね?」

「うん、そうだよ、頑張ろうねっ!」




「僕も集団リンチに参加しよ」

「私も行こうかしら」

話し合いが終わり、未だに続いている集団リンチ。
それを終わらせるべく、姉さんと僕は立ち上がる。

「姉さん、グレンさんの上からファイアボール撃ってくれる?」

「うん、レイン君は接近して木剣を首に突き付けて来てね」

「うん。じゃあ、行こうっ!」

姉さんは、結界を足場に作って空中へと駆け上がる。
俺が姉さんに教えた、空中戦で使えそうな技だ。

「炎よ。レイン君への愛を示し給え、火炎魔法、ファイアボール!」

姉さんはグレンさんの真上でかなりの大きさのファイアボールを繰り出す。
勿論、グレンさんのファイアボールには及ばないが、それなりの大きさだ。
姉さんも無詠唱に近いものが最近出来る様になってきたらしい。
詠唱事態がイメージを強くする物であって、必要な物じゃないと教えたからだ。
つまり、姉さんは詠唱を自分の理解しやすい物に変えた。
俺への愛の大きさだ。
嬉ぴーっ!!

「ええ、いきなり上!?」
グレンさんも驚き。

「瞬足っ」

ひゅん。

「グレンさん、余所見はだめですよー。」
そう言いながら、俺はグレンさんの首に木剣を突きつける。

「れ、レイン!」

上から迫りくるファイアボール。

例えグレンさんの足の速さがあってももう逃げられない。
それどころか、このままだと俺にも当たる。
だから、俺は天に片手を突き出して、心の中でこう呟く。
(無効魔法)


きゅいん!

俺とグレンさんに当たりそうだったファイアボールはキレイに霧散する。

グレンさんの首には木剣。

「あぁ…これは参った」

グレンさんは負けを認めた。

周りの生徒からは歓声の嵐。
なお、無効魔法は皆には聞こえていないため、姉さんが勝手に消した物と思っている。
俺がしたのは、良い所取りってやつだ。
若干、Gクラスの癖に、とか聞こえなくも無いが、姉さんへの称賛が大きく、それを聞いていて何も悪い気はしなかった。
理由は姉さんが大好きだから。

「グレンさん、そろそろ王城に行きましょう、僕はもう大丈夫ですから」

「そうか、レインはその……誰の味方なんだ?」

「え、何がですか?」

「い、いや、何でもない…何でもない」


『レイン様、胸の大きさの話ですよ。レイン様が倒れる時に色々、失礼な事を言っていたので気にしてるんですよ』

(なるほど)


「あぁ、何というか、小さい子の味方ですかね、ほら、守りたくなるじゃないですか?小さい子って」


我ながらナイスフォロー!
2つの意味を掛け合わせる。


「そ、そうか!なら良かった、うん」


「あ、僕の姉さんも護衛に良いですか?」

「え、魔道具は大丈夫なのか?と言ってもレインはまだ、なんの事が分からないか」

「いいえ、大体の話は想像がついています。姉さんは多分、掛からないと思います、確信があるわけでは無いのですが、専門家が確信していましたので」

「専門家…?誰だ?それ」

『はーいっ!』

「あはは、まぁ、夢の中に出てきたんですよ、専門家が」

「お、おお……」

すると、いきなり

「レイン君!!」

誰かが俺の背中に抱き着いてきた。
小さい……姉さんでは無いなぁ……
魔力を探ると余り予想にもしてない人だったから驚いた。

「ラーラ?」

「頭くらい撫でてやれ。心配してたんだぞ?」
グレンさんが俺にそう伝える。

「そっか、二日間だもんな、あはは、ありがとうラーラ。僕はもう大丈夫だよ。」
そう言いながら、ラーラの頭を撫でてやる。

「良かったわ……死んじゃうかと思いましたから……」
ラーラは泣いている顔を隠しながらそう言う。

「僕はこんな事じゃ死なないよ、毒を盛られて、少しフラフラしただけなんだ」

「毒ううう、駄目ですわ…そんなのおお……」
余計に泣くラーラ。

すると
「その涙は本物ね、良いわよレイン君、この子なら許せるわ」

いきなり、何を言い出すのか、姉さん。
俺って姉さんの許可がいるの?
でも、それがあったら安心か。
姉さんの言う事ならまぁ間違いない。
ミーシャさんもこんな感じで許可されたのだろう。

「ありがとう、姉さん、ほら、ラーラ、僕は生きてるから、大丈夫だって、傷もない」
そう言って頭を撫で続ける。

「うん……ううう、良かったわ…」
涙を拭くラーラ。
何か可愛いな。
二日間泣き続けたのだろうか、目が真っ赤に腫れていた。
改めて自分が心配をかけさせた事を理解する。
もっと強くならなきゃ駄目だな。

『ですね。私も制御の誤りが無いように努力します。』

(神ちゃんは比較的マシになった方だと思うぞ?前なんて、神速の時神ちゃんずシールドし忘れて俺の顔面朽ち果てそうになってたんだし)

『5年経ってやっと慣れてきたのです』

(そっか、これからもよろしくな)

「あ、そうだ、レイン、ラーラ様とのお取り込み中、悪いのだが、回復魔法を頼みたい奴がいる、私じゃどうにもできなくてな…」
グレンさんが申し訳無さそうにそう言う。

「はい、分かりました、姉さん、ラーラ、行こ?」

「はいっ」
「うんっ」

2人ともご機嫌だ。

そして、それを後ろでジーッと眺める2人。
ローラとルーラ。
俺はそれに気がついて、手を振ってコッチに来るように促した。
すると2人は走って追いかける。

「レイン君、無事でよかったですわ」
「私もそう思いますわ」
ルーラとローラがそう言う。
心無しか、2人の目も腫れているようだ。

「心配かけてごめんね。もう大丈夫!」

そう言うと2人は笑顔を見せた。
全く同じ笑顔で可愛らしい。



「コイツを治療して欲しい。諜報暗殺部隊隊長のキールだ」

「あははは、貴方がレイン君でしたか、先日はお騒がせして申し訳ありませんでした」

そう言うのは長い黒髪を後ろで括った、美しい女性。
しかし、体は不自然な程にボロボロ。
骨が沢山折れている気がする。

「ええっと、レインです、操られてた方ですか?」

「うん、ごめんね、グレンに骨を沢山折られちゃってさー、まだ痛いんだよねえ」
そう言うキール。
うーん、何となく、胸の大きさにムカついてオーバーキルをしたという事なのだろうか。

「し、仕方が無いだろ、骨をいくつか折ったら、走るのを辞めると思ったんだ。なのに、お前が骨なんて関係ないかのように走るから…いや、少しやり過ぎたかもしれん、すまなかった」

「お、グレン、素直じゃん、珍しい…まさかレイン君の前だから…」

「ち、違う!そんなんじゃない!」

グレンさん、隠すの下手。
姉さんの許可が無いとだめですよーっ

「まぁ、そんな事は置いておいて…」

(回復魔法だけじゃ流石にこれは……)

『はい、恐らく操られてたので限界を越えた力を無理に使い過ぎたのでしょう、強制回復にしましょう』

(巻物…は緊急じゃないから良いか…短剣プリーズ)

ストンっ

短剣を手に握る。 
「じゃあ、治療しますね」

ずしゅっ!

「「ええ!?」」
驚くキールとグレン。

姉さんや王女三姉妹は知っているから驚かない。
一度見るかどうかで大きな違いだな。

すーーーーー

すーーーーー

ぺたっ

魔法陣が書けたため、陣内に入って魔力を流す。

『レイン様の命で強制回復を施します。対象はキール様。実行。』

キールが白い光に包まれる。

『15分くらいで元通りかと。一応リラックスもかけてください。無理をした肉体が披露を溜め込んでるみたいなので。』

(了解っ)

「リラックスっ」

重ねて白い光に包まれるキール。

「おおお、何か疲れが取れる」
驚くキール。

「あと15分くらいしたら、元の体に戻ると思います。それまでは安静にして下さい」

「グレンに聞いたとおりだなぁ。レイン君は回復魔法が得意なの?」

「まぁ、はい。苦手では無いですね」

「ほぉー…憧れますね」

「暗殺者に回復魔法必要なのか?」
グレンさんが問い掛ける。

「私は殺さない主義なんですよ。今までに殺した事はありませんし…まぁ、危うく先日殺しそうだったんですが……」

「操られてたたんだから仕方が無い、それに無事だったんだから余り自分を責めるな。」
グレンがそう言う。
案外、優しい所あるじゃないすか…



そして、15分後。

「わーーい!見てくださいグレン!メチャクチャ動けますよ!痛くありません!骨折も治ってますー!!!」
はしゃぐキール。
暗殺者とは思えない雰囲気だ。

「こんな事…あるんだな…」
驚くグレン。

グレンさんには回復魔法は見せた事があっても強制回復は初めてだからな。
こればかりはチートだから、神ちゃん任せなんだな…。


「ええっと、てなわけで、そろそろ王城行きますか」
俺がそう促すと皆、うん、と頷く。

王様と女王様は職員室にいるため、迎えに行く。

護衛組は
レイン、サン姉さん、グレン、キール

護衛対象は
王様、女王様、王女三姉妹




いざ、王城へ!!

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