男女比が異常な異世界で最強になった俺は前世の夢を追い続ける

音感あっきー

2章。噛ませ犬参上!問題を引き起こしてやるぜ!!

剣術の合同授業。

Fクラスと合同だ。
さぁ。どうしましょうか。

(神ちゃん。俺の攻撃力を10歳の一般人くらいにして、動体視力だけ上げておいて、そうしないと瞬殺になっちゃう)

『了解しました』




「じゃあ、まずは二人一組になってー」

へぇー、合同授業って言うからFクラスの先生も来るかと思ったら来ないんだ。
授業の担当をしていたのはラグナ先生であった。

「二人一組ねぇ…」

元から一人クラスの俺にペアを作れという何とも地獄のような宣言をしてくれたもんだ…
とか思ってたんだけど、

「私と組まない?」「私と組んでよー」「お願い、私と」「私じゃだめー?」「おーねーがーいー」

底辺クラスで、避けられるものだと思ってたんだけど顔のお陰で助かってる…のか?
それとも、弱い俺を打ち倒そうと考えてるのか…?
どんどん、俺の周りに人が集まってきている。
喜んでいいの?友達、100人できちゃうよ?

すると…

「おい!どけよ、女!」

鋭い悪意の込められた言葉が響く。
そして、静かになった。
女の子の間から出てきたのは男の子なんだけど…何だろう…
まず、
第一印象。噛ませ犬。
第二印象。絶対にコイツは貴族。
第三印象。絶対に後々、面倒になる。
総合印象。絶対に関わりたくない。

「おい、Gクラス、俺と組め」

Fクラス唯一の男子らしい。
名前は…知らない。
噛ませ犬だから多分、名前はいらない。
F男とでもしておこう。

周りの女の子は互いに顔を見合わせ、コソコソと話す。

「あれじゃあ、レイン君負けちゃうよ…」「顔に剣が当たったら…」「でも、レイン君が勝ったら格好良くない?」「でもさ、安全が大事だよ…」

何で名前が知られているのだろうか。
俺って有名人…なの?

「おい!俺に負けるのが怖いのか?」
F男はニヤリと気味の悪い顔をして見せた。

悪役決定じゃんか…

「レイン、何してるんだ?組めば良いじゃないか、これでお昼食べる仲間が増えるかもしれないんだぞ?」
ラグナ先生が割り込んできた。
オーク肉の事などから推察するに、悪意など無しに、全くの善意でそう言ってるのだろう。
あぁ、何て恐ろしい先生なんだ。
だが、それがこの先生の良いところでもある。

「……わかりました」
俺は渋々、F男と組む事にした。

周りの女の子は俺に近づいては、頑張ってね!とか、応援してる!とか、危なかったらすぐ降参してね!とか、顔は守ってね!などとエールを送ってくれる。
そして、通りかかった子に少し話を聞いた所、F男はFクラスの首席らしい。
まぁ、そんな事を言い始めたら、俺もGクラスの首席なんだけどな。




「よし、じゃあ早速、模擬戦をしてもらう。一組ずつ呼ぶから皆の前でお互いに打ち合った後に、見ている皆で改善点を出し合っていく。いいな?」

合理的で実践に富んだ授業内容だ。

「じゃあ、まずは……皆も早く見たいであろう、男同士の対決といこうじゃないか!」

「……レイン君、怪我しないでね」
「……怖かったらすぐに降参するんだよ」
「……怪我したら後で治療してあげるね」
「……頑張ってね、負けても格好良いよ」

「あははは…ありがとう…」
あぁ、痛い痛い。
さっきからF男から恐ろしい程の視線がぶっ刺さってる。
多分、俺がF男のハーレムを邪魔したから怒ってるんだよね…
俺も全くそんな気はないんだよ…?
俺だってこんな顔の人間に転生するとは思わなかったんだし…

そして、二人は皆の前に出る。

「ルールは、相手に一発しっかりと入れるか、降参させたら勝ちだ。魔法は禁止。単純な剣術のみで戦う事。」

「構えて……」


お互いの視線が合う。
相手は滅茶苦茶、やってやるぜ、と言わんばかりの顔付きだ。
何か負けたくは無いから、取り敢えず、避け続けて、疲れ果てさせた所を一本入れれば良いか。


「始め!!」

「うりゃぁぁぁあ!!」
初めに大きな声を上げて動き出したのはF男。
大きく木剣を振り上げて、俺の脳天を狙いに定めている。

スカッ

空を斬る。

そんな大袈裟なモーションは剣術初心者の俺でもしない。
小さい身のこなしでしっかりと避ける。

F男は自分が振った木剣の勢いに負けて前のめりになり、転けそうになるが、それを堪えた。

「くそっ、やるな…」
F男はニヤリと笑ってそう言う。
その笑いには少々怒りが含まれている。
恐らく、危うく攻撃した自分が転けそうになり恥をかく所だった、とでも思っているのだろう。

「うりやぁあ!」

スカッ

「えい!!」

スカッ

「とりゃぁあ!!」

スカッ

「おらああああ!!」

スカッ

力任せに振られた木剣は全て空を斬る。
そろそろ、イラッと来るだろうなぁ。

「くそ!!!避けるなよ!!!」
息を切らしている。
完全に初めの勢いが削げたようだ。

うーん、避けなかったら当たるんだよなぁ…剣で受けてみようかなぁ…

「うん……わかった。」
俺は渋々応えた。

「はっ!ちょこまかと面倒なんだよ!」
そう言って、勢いを取り戻したF男は向かってきた。

「きえろおおおお!!!」

かんっ!

「しねえええええ!!!」

かんっ!

「おらおらおらおらおらおら!!!」

かんかんかんかんかんかんかん!

模擬戦如きで何て物騒な事を言いながら向かってくるのだろうか。

「くそ!!剣で受けるな!!!」

「わかった」

「うりゃぁあ!!」

スカッ!

「だから、避けるな!!!」

「わかった」

「どりゃぁあ!!」

かんっ!

「あああもう!当てさせろ!!!」
爆弾発言。

「わかった」

F男は少し驚いた顔をして、ニヤリと笑い駆け込んで来た。

「あははは、しねえええええ!!!!」

大きく振り上げた木剣は直ぐに振り下ろされる。
俺はそれを躱し、振り切って勢いが消えた所を手で掴んで、木剣を振れないようにし、自分が片手で持っている木剣を相手の首元に突きつけた。

「当てさせろって言っただろ!!!」

「え、手に当たってるよ?」

「くそ!!!てい!!」

F男は負けを認めるのが嫌なのか、近距離にいる俺に足で蹴りを入れようとする。

俺はそれを最低限の動きで避けて、相手の片足となった方に自分の足で大外刈りを入れる。

「うわぁあ!」

どすん。

バランスを崩したF男は木剣を手放して、地面に倒れた。

そして、再度、俺はF男の首元に木剣を突き付けた。

「はい、やめ!レインの勝ち」
ラグナ先生の声でF男も完全に諦めた様だ。

「「「「きゃー!!!」」」」

周りの女の子からの歓声。

「レイン君、格好いい!」「レイン君、強いじゃん!」「レイン君、私に教えて!!」

うーん、悪い気はしない。

「レイン、少し見直したぞ、ただ、お前から攻撃を仕掛けなかったのはマイナスポイントだな、それ以外は良かったぞ、何で剣術0点なんだよ」

その毎回何か有る度に0点の話するのはやめて欲しいなぁ先生。

「けっ!」
F男は俺を睨んで、剣を拾いに行った。


この日、全クラスでFクラスの首席がGクラスの落ちこぼれに剣術でボロ負けしたという噂が駆け巡った。

そして、案の定、面倒な事になった。



「ですから、学園に身分は関係ないんです」

「うるさい!黙れ!息子をなんだと思ってるんだ!」

「しかし、それは実力不足が原因なはずです、もっと練習を積めば…」

「うるさいうるさい!これ以上、我が息子を侮辱するなら無礼罪になるぞ!」

無礼罪。
それは、貴族や王族に対して無礼な態度を取った時に法で裁くことができるという物だ。

「…………。」


これは、放課後の話だ。
F男はやはり貴族であった。
そして、親に今日の事を言いつけたのだろう。
その結果、職員室にいるラグナ先生は問い詰められているという状況だ。

「さっさと、レインというクソ男を呼んでこい!!!」

「…………それはできません」

「なんだと!!???」

「この学園では身分などに関係なく互いに高め合うのが校則です、ここで貴方の言いなりになってしまえば、この学園には平民は無礼罪を恐れて貴族しか入学できなくなってしまいます!」

「くそ!!!コイツを捕らえろ!!!!」

「はっ!」
周りにいた貴族の護衛3人がラグナ先生を乱暴に捕らえる。

「少し、痛み付けろ!教育者がこんなんでは話にならん!!」

「はっ!」

そう言って護衛はラグナ先生に蹴りや初級魔法を食らわせる。
あっという間にラグナ先生はボロボロになる。
周りの教員は止める事をしない。
自分が巻き込まれたくないからだろう。

「これが最後だ!!!レインというクソ野郎を連れて来い!!!」

「…………絶対に嫌です」

「このおおおおおお!!!この場で殺せ!!!俺が許す!!!」

「はっ!」

護衛が剣をラグナ先生の首に押し当てる、少しずつ、剣が肌に食い込み、血が流れ出て斬れていく。


かきんっ!!!


何かが剣に当たった鋭い音とともに剣にヒビが入り、ボロボロに崩れ落ちる。

「なっ…なんだこれは」

「何をしている!さっさと殺せ!!!」





「あのー、何してるんですか?」




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