男女比が異常な異世界で最強になった俺は前世の夢を追い続ける

音感あっきー

2章。お礼のオンパレードと灼熱のグレン

強制回復を女王様に施してから、20分後。
「体はもう痛くないですか?滑舌良く話すことができますか?」

女王様は首を回したり、肩を上げたり下げたりして、
「大丈夫そうです……大丈夫ですっ!!」
確かめるように、大丈夫そうと言った後に喜んで再び大丈夫と言い直した。

「良かったです。これからは少しでも傷をしたら必ず水で傷口を洗って下さい。それだけでも今回のような事はある程度、避けられますので」

「はい、分かりました。本当にありがとうございます」
女王様がニコッと笑った。
何となく、三姉妹に通じるものがあるな。

俺は振り返って、王様達の方へ向かい、
「では、王様、好きなだけ愛を叫んでください」

「おおおおお、ホントにレインありがとなあああ!!!」

何故、俺に愛を叫ぶ……。

「あの…叫ぶ相手が違いますよ…」

「お父様ったら…」
ルーラも呆れたようで少し嬉しそうにも見える。


そう、アエンさんがアンダンテ領の王様はユニークと言っていたが、何かノリがウェイウェイ系なのだ。
だから、冗談も通じる。
そして、下らない事をよくやる。
気づいたら、女王様の回復を待つ20分の間に打ち解けるという功績を収めた俺。
今回の治療の件でお礼にお金を払うとか言われたが、お金よりも欲しいものがあった。
そして、伝えた。

あのー、貴族…いや、少なくとも王様、女王様、王女様、達に対しての、ある程度の礼儀違反だとか、ある程度のマナー違反を見逃してもらう権利が欲しいんですけど…あ、出来れば公式的な物で……

と言うと王様は

何だそんな事か。
正直、礼儀とか面倒よなー、俺も皆と仲良くしたいのにさー、相手は礼儀を持って接さねばっ…とか硬いこと言っちゃって、俺から距離を取ろうとするんだよ。
そんな物で良いならいくらでもやるぞ?
寧ろ、大歓迎だ、何かレインは子供の割に大人と話してる気分になるから、別に冗談とか吹っかけられても苛つかない自信までもあるぞ?

と、何とも適当な感じな王様であった。
結局、無礼を見逃すための権利という物は、王様、直筆で契約書を書き、国が認めたという印を押して貰った。

ここに内容を記す。



レインはアンダンテ国王、ルージュ・フォン・アンダンテの了解により、貴族、王族へのある程度の無礼を許す。



果たしてこんな物を作って良いのか……という事は置いておいて、収納魔法で大事に閉まっておいた。

さてさて、家族水入らずの時間だよな。

「えー、僕は明日、用事があるので今日はこれくらいで帰りたいと思います。」

「おお、レイン、帰るのか、まぁ良い、暇な時あったらいつでも遊びに来いよ」
王様、軽いなぁ。

「本当にありがとう。この恩は忘れませんわ」
女王様、王様を教育してあげて…。

「レイン君、ありがとう、明日、気をつけてね」
ルーラが言う。

「頑張ってね」
ラーラが言う。

「ちゃんと帰ってきてね」
ローラが言う。

「うん、ありがとう、では」


こうして王城を退出し、ギルドに戻った。
もう、外は暗い。
入学一日目でこんなに色々あるのか…
そういや、ラーラとローラって何歳なんだ?

この時レインは同じ学年のSクラスに3人だけ女の子がいる事に違和感を覚える事は無かった。




中ではアエンさんと『夢の欠片』、そして捕らわれていたBランク冒険者がいた。

「何で、先に帰ったお前が俺よりギルドに着くのが遅いんだ?」
アエンさんが言ってくる。

「あはは、ちょっと色々ありまして…」

「まあいい、ほら、新しいギルドカードだ、Cランクおめでとう」

アエンさんにカードを貰った。
色は白色から黒色となった。
魔力を流すと

レイン Cランク

Cという文字に謎の安心感を覚える。
学園のせいだろう。

「ありがとうございます」
俺はアエンさんにお礼を言った後、『夢の欠片』の所へ行った。


「何かあったときは皆さんを守ると言ったのに間に合わなくてすみませんでした!!」
俺は深々と頭を下げた。

すると3人は驚いた顔をして、
「何言ってるんだ、十分守られた。今、こうして生きている。」
アールが言う。

「そうよ、レイン君が居なかった私達、死んでたわ?」
ウールが言う。

「レイン君、ありがとう」
エールが言う。

そうは言われても到底、納得できなかったが、永遠と慰めを入れてくるため、折れる事にした。

その後、Bランク冒険者達から、

「こんなに小さい子に助けられるとは思わなかったわ。感謝します」

などと言われた。


今日はお礼が多い日だ。


その後、アエンさんや、『夢の欠片』で、グレンさんの事を話していた。
俺は彼女の事を何も知らない。
だから知っておきたいのだ。
こういう事を言うのはダメだが、しっかりと任せて良い相手なのかどうかという事が知りたい。

取り敢えず手に入った情報は、

灼熱のグレンという二つ名があり、炎の魔法が得意。
その他にも、熱を操って氷属性の魔法も使える。
そして、彼女の凄い所はズバ抜けた身体能力で、魔獣の中で比較的素早さが高い地竜の速度を超えた走行や、身のこなし。
そして、優れた剣術と体術。
特に、剣術は何でも焼き斬るとの事。
Sランクに認定された時は、街を襲ってきた全身がとても硬いドラゴンの首を焼き切って帰ってきた、という伝説と言う名の事実も残っている。

うん、安心感ある。
そりゃ、相当な事がないとSランクはあり得ないらしいからな。

そんな感じの話をした後、今は夜9時。
よく考えると、お昼ご飯と夜ご飯を食べていない。
そう思い、寮へと戻る。
そういや、部屋が決まってなかったなぁ。
そう思いながら、寮へと入る。

「遅い………」
ルーシャさん、怒ってるわぁ……

「あはは…ちょっと用事がありまして…」

「Gクラスだったそうじゃない。あれだけ勉強しろと言ったのに…」
ルーシャさん、確かにその忠告はありがたかったけど、勉強の分野は満点だったよ?
まぁ、一々そんな事言わないけど。
理由はそっちの方が潔くて格好良いから。

「部屋はGクラスの部屋よ。掃除と食事は自分でしなさい。悔しかったら来年のテストで頑張る事ね…」

「忠告ありがとうございます。」

「案内するわ、ついてきなさい」


がちゃ。

扉を開ける。
部屋はかなり狭い。
掃除は昨日まではされていた様だから、清潔ではある。
そして、声が聞こえる。

「レイン君、遅いよ」
頬を膨らませて不満げな姉さんがいた。

「では、後は好きな様にしてください、今日から貴方の部屋ですから」
そう言ってルーシャさんは元の場所に戻って行った。

「ありがとうございます」

相変わらず。ルーシャさんはツンか…。

「レイン君、夜ご飯、作ってきたよ!」
姉さん、神様、仏様。

この日、姉さんにGクラスになった理由を話したり、今日あった出来事を話したりした。

まぁ勿論、今日の話に関しては中々のお怒りだった。
『夢の欠片』や王女様、女王様。
一日中、自分以外の女性といた事が気に入らないらしい。

そして、姉さんに抱き着かれたまま眠りに落ちた。
心地よい。
姉さんには明日、依頼に行く事を伝えてある。
帰りが遅くなると考えたのか、それともただ寂しいのか、姉さんは明日、またこの寮に来てくれるらしい。
それはありがたい。
姉さんと寝れば疲れは全て吹き飛ぶ。


そして、学園生活、二日目にして見事にサボりを働いたレインは取り敢えず、分身を学園に登校させ、ギルドでグレンさんが来るのを待つのであった。

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