男女比が異常な異世界で最強になった俺は前世の夢を追い続ける

音感あっきー

2章。姉さん。僕。友達ができたんだ。女の子の!!!! ゴゴゴゴゴ

ルーラSide

「挑戦者のルーラ様。準備はよろしいですか?」

「はい。」

私は今から、決闘をする。
2年生から10年生までの首席と勝負するのだ。
手を抜いては勝てない。
気を引き締めていかなきゃ。

「一戦目!2年生首席!」

男か。
力では負ける。
魔法で一気に勝負をつける。
ただ、単純に魔法を使うだけでは、詠唱でバレバレだ。
小さい声で詠唱しながら、剣を少し振って、剣術勝負になりかけた所を魔法で倒す。
よしっ。

「行きます!」

すたたたたたた!

走る間に小さい声で詠唱。

「光よ。我が思いに応え、敵を貫き給え!武器魔法。光の槍。準備。後の合図で放つ。」

そして、剣を振る。
「えい!」

がきん!

相手はまだ魔法には気づいていない。
そして、余裕を見せている。

2発目の魔法。
詠唱開始。
「炎よ。我が思いに応え敵を貫き給え!武器魔法。炎の槍。準備。後の合図で放つ。」

また剣を振る。
「とおっ!」

がきん!

「おいおい、王女様もこんなもんか?期待はずれだなぁ。」

そう言う相手は無視して次の詠唱に入る。
「風よ。我が思いに応え吹き抜け給え!風魔法。追い風。次の魔法の詠唱と共に発動。」

再び剣を振る。
「やぁ!!!」

がきん!

まだ、余裕を見せてくれている。


ここで、仕掛ける!

「大地よ!風と共に吹き荒れろ!合成魔法!砂嵐!!」



ぶぉぉぉおおおお!!!!


砂を纏った風が相手の方向のみに吹き荒れる。



「くっ!!目に砂が…!」



いける!!!


「光の槍!炎の槍!発動!!!」

ひゅん!!ひゅん!!

ずしゅ!!

槍は相手に当たると霧散し、消える。
相手の鎧に穴を空けるだけの力はある。

これで、とどめね。

剣先を倒れた相手の首に突きつける。

「降参…だ」


「「「うぉぉおおおおおおおおお!!!!!」」」

観客席の皆が声を上げる。

合成魔法は不可能だ。
同時に2つの魔法の詠唱ができるはずが無いから。
だが、魔法の発動制御ができれば、同時に魔法を出すだけで合成魔法できるのだ。
私が編み出した、私だけの必殺技。



レインが実は詠唱なしに瞬時に合成魔法が使える事をまだ知らないルーラであった。




レインSide

ルーラは決闘で2年生に勝った。
会場は大騒ぎだ。

「王女様凄いわ!憧れる!」「王女様〜!!」「合成魔法って初めて見たわ!」

主に女性からの黄色い声援のオンパレード。
この世界に来てから、女性がこういう扱いを受けているのを見た事なかった気がするなぁ。

(ねぇ神ちゃん、合成魔法って普通できないものなの?)

『一人で合成魔法を打つという概念が無かったと思うので閃いただけで特許物ですね。ルーラ様は魔法に発動制御条件をかけて同時に魔法を打ったという事ですね。』

(その、発動制御って俺もできるの?)

『はい、でもレイン様は覚える必要は無いかと。無詠唱で魔法を同時打ちできるなら、大して重要な物で技術じゃないですし』

そう、いつもメチャクチャな詠唱をして魔法を撃っているが、どうやらそれは、一般人からすると異常らしいため、取り敢えず詠唱しているのだ。

『二戦目が始まりますね。2年生は油断した結果がこれでしたから、3年生は気を引き締めてくるでしょうね』

(どっちが勝つと思う?)

『まだ、ルーラ様の方が強い気がします』

(おぉ、何かヘレン様の守備戦が終わった時もちょっと一人だけ、不安げな顔をしてなかったのは、強かったからなのかもな)



ルーラSide

さっきは相手が油断してたから勝てた気がする。
次も気を引き締めなきゃ。

「二戦目!3年生首席!」

男か。
剣はやはり、使うのは避けるべきかな。
魔法をメインにして、決定的な瞬間に剣を使う。
よし。

すると、
「こっちから行くぜ!!氷よ!我が道を開け!氷結魔法!アイスロード!!」

尖った氷の塊が次々と地面から生えて、私に近づく。
当たったら致命傷だ。
でも、これを活かして…
詠唱!
「炎よ!我が道を開け!火炎魔法!ファイアロード!!」

火が次々と地面を埋め尽くし、氷を溶かしていく。
発生した水蒸気で辺りが霧っぽくなり視界が悪くなる。
だが、これでよい。

「風よ!我が思いに応え吹き抜け給え!風魔法!追い風!!」

辺りの霧が一方に押し寄せられ私は、霧から抜けた。
辺りを見渡しても敵がいない。
ならば、いるのは霧の中だ。

「炎よ!我が思いと共に弾けよ!火炎魔法!ファイアボム!!」

霧の中に火の玉が入り、何かに当たって、爆発を起こす。
広範囲魔法だ。
これで、霧の中は全て範囲内。
そして、熱によって霧も晴れ、視界が良くなる。

見つけた。

倒れているが、ダメージは浅そうだ。
でも、立ち上がるには早すぎる威力。

私は駆け寄って、首元に剣先を当てた。

「降参!いやー、強い!一発しか魔法打つ隙がなかったぜ」




結局、5年生までは皆、男で余り相手にはならなかった。
だが、次は何か違う。
相手が女の子だ。

「四戦目…6年生首席……。」
審判さん気分が悪そうね。

対戦相手の人……何か、怒っている?
私は何故か暑くもないのに汗をかいていた。
そして、頭がクラクラする。
目の前がボヤケてきた。

からんころん

剣を落としてしまった。
…手が震えているのか?
な、何で……

「何でなのよぉぉ……」
女の子が何か呟いている。

「何で…………」
何かやはり、怒っている…?

立っているのがやっとだ。
もう、フラフラで力が入らない…
5年生までに力を使い過ぎたのかな…
そんな気はしなかったんだけど……
あぁ、もう、倒れちゃう。

「何でレイン君じゃないのよおおおお!!!!!」

あ…意識が………。

ぱたり




レインSide

「5年生も弱かったな」

「君!弱かったって言ってるけどあの子も首席なのよ?君も見習いなさい!」

担当教師のラグナ先生が少し怒り気味に言い寄ってくる。
まぁ、出来ぞこない一人だけのための教師ってなったらそりゃ、八つ当たりもしたくなる。

「とは言ってもさぁ。全部、ルーラの作戦勝ちなんだよ。ルーラは相手が男で自分が不利だと思ってるから魔法メインにしてるんだし、剣で戦えば勝てるよ?」

「うーん、確かにそれも言えてるわね。でも、6年生の首席は女の子よ、いい勝負になるかもね」

女の子なのか。
どんな子なのだろう。
可愛いのかな。
メガネっ娘かな。
うーん、気になる気になる。


そして始まる。
「五戦目…六年生首席……。」

ん?何か審判さん元気ないな。

ん?
んんんんん?
んんんんんんんん?

「姉さん!!!???首席になったんだ!!!!」

『少し…いや、相当、不満な事があるみたいですけどね……』

「あれ。何か、ルーラ、フラフラしてない?」

「何か私も…少しクラクラしてきたわ……」
ラグナ先生も少しおかしい。

何だろうか、この既視感。
いつしか、こんな事を自分も経験したような……



「何でレイン君じゃないのよおおおお!!!!!」



あっ。魔力をめちゃくちゃ漏らしてるのか。

『はい、しっかりとカットさせて頂いてます』

(ありがとう)

ルーラも倒れちゃったよ。
審判さんも。
観客も何人か、横になってるな。




ルーラSide

私は目を覚ました。
何か頭がグラングラン揺れた気がしたんだけれど…なんだったのかしら。

「えー、審判に代わりまして校長が先程の判定をさせて頂きます。えー、先程の戦いは六年生首席の勝ちです。素晴らしい、魔力でしたね。私も危うく倒れそうでした。」

え?魔力だけで私に勝ったの…?

「という事で…いつもなら2年生に誰一人として勝てなくて終わってしまうが、今年は楽しめたな。とは言ってもルーラが勝てなかったら無理だとは思うが……ルーラに誰か続けて戦う人を推薦してもらいたい。経験は後に生きてくるからな」

推薦…ですか。
うーん。

!!

そいえば、最適な人がいましたわ。

「私はレイン君を推薦します!!!」




「はぁ。どうしてこうなったよ。」

『まぁ、いいじゃないですか。勝ちますか?負けますか?』

「負けるかなぁ。変にこれ以上目立ちたくない。姉さんの株だけ上げて俺は身を引くよ。」

『分かりました』


「レイン君!!!!!何で!!!!!Sクラスじゃないの!!!!!一人だけのクラスって、凄いじゃない!!!超超超超超精鋭クラスじゃない!!」

あー、案の定、頭お花畑姉さん。
可愛いけど。

「あはは、まぁ、一人の方が面倒事少ないし良いよ。それより姉さん!首席!おめでとう!!!」

「うふふふ、レイン君がー、首席になったらもっと好きになるって言ってくれたからー、うふふふふ」

可愛いいいいいいい!
こういう、小さな事から頑張ってくれる女の子大好きだわ!


「あの…そろそろ良いか?始めても…」
校長も驚きの様子。
だって首席の姉とビリの弟。
周りもザワザワとしている。
たまに、あいつ、Gクラスのザコじゃねぇか!って聞こえる。
まぁ。今から雑魚になるんだけどね。

「リベンジマッチ!6年生首席!」

姉さん張り切ってる。
「いくわよ!レイン君!私の成長をしっかりと見ててね!!」

そう、姉さんは俺が規格外である事をもう知っている。
というか、姉さんに魔法を少し教えたから、師匠とも呼ばれたりする。

姉さんが詠唱を始めた。
「炎よ!灼熱の地獄に落とし給え!豪炎魔法!プロミネンス!」

とても大きな白い火の玉が俺に向かって飛んでくる。
この白い玉は熱の最高温度だ。
そして、大きさ。直径2メートルはある。
というか、普通にこの技を食らったら一般人は蒸発して死ぬ。
平然と撃ってくる辺り、少し怖い。

周りからは
「雑魚!!死んじゃえ!!」「いくらなんでも、Gにそれは、酷すぎるわ!!」「雑魚はいらないんだよ!」「あの魔法初めて見たわ!」「凄い熱ね。ここからでも熱いわ。」

うーん、絶賛炎上中だな。

さぁ、これだけでも凄いんだが、俺が負ける前にもう少し、姉さんと遊んでいたい。

(えーと…威力はこんなもんでいいか…エクスプロージョン)

どごおおおおおおおん!!!!

白い炎と赤い炎が混じり爆風がおこる。



さぁ、演技の始まりだ。

「うわぁ!何か、目の前で爆発した!!びっくりしたぁ!!」

「ふふふ!私が爆発させたのよ!レイン君に当てるのは私の胸だけでいいわ!」

おおお…、頼んだらしてくれるのかな…。
そんな勇気ないけど…
姉さんも16歳になって体が女性らしくなった。
エロ可愛い。


そう、姉さんとは事前に決めてあった。
俺は自分の力を無意味に人前で晒すのは少し避けているから、姉さんもそれに協力して演技をしてくれている。
いい姉を持ったもんだ。

「次は僕から行くね!」

「ええっと、炎よー、クルクルまとまって、飛んでけー、火炎魔法、ファイアーボール」

気の抜けた詠唱の割に小さいが速度が出ている。
火の玉は姉さん目掛けて飛んでいく。

「レイン君、見ててね♡全てを飲み込み、光に変えよ!無効魔法!」
俺にだけ聞こえるように姉さんは言った。
これも演技にするためだ。

きゅいん!

火の玉は姉さんの目の前に浮かび上がった魔法陣を突き抜けると思いきや、魔法陣に近づいた途端、綺麗に消え去った。

そう、母さんの得意技。無効魔法。
これは、姉さんが長い時間掛けてやっと習得できたそうだ。
まぁ。俺は一瞬だったんだけど。

「姉さん!僕の魔力が足りなくて魔法が消えちゃった!!」

「レイン君、もっと修行しなきゃ駄目よー?」

茶番はこの辺にして…

「姉さん!僕ね!友達ができたんだ!!女の子の!!!!!」

ゴゴゴゴゴゴ……

「レイン君…今なんて言った?私に黙って女の子と遊んでたの?今日は一緒に寝なきゃ駄目だよ?わかってる?ねぇ、レイン君?」

(神ちゃん頼む)

『了解しました』

「わかったよ……姉さん……」

ぱたり。





こうして、決闘は終わった。

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