最強になった俺は前世の夢を追い続ける。

音感あっきー

1章。さーらりとしたー豆腐♪いや、梅酒だろ!

『レイン様、剣を使ってみましょう』

「うん、でも剣なんてもって無いぞ?」

『作ります』

「おお、安定のチート式だな」

『まぁ、作りたい剣の形を想像して下さい。』

「うーん、こんな感じかな」

『何か、お洒落な剣というか刀ですね』

「いいだろー?男のロマンだ」

レインが想像していたのは刀だ。
それも、近くで見ると銀色だが、遠くて見ると蒼白い感じのとても綺麗なレインの髪色に調和した物である。

『では、次に切れ味だとか強度だとかを決めるんですが………まぁ、超硬くて、切れ味最強で良いですよね?金属を集めてきます。』

「あ、人を殺すつもりは無いから、峰打ちができるようにね。何となく、神ちゃんがやると峰打ちしてもスパって切れちゃいそうだから。」

『了解しました。』

すると目の前に刀が出てきた。

「え、もう出来たの?俺、何もしなくて良かったの?」

『これは、魔法じゃ作れませんから』

「あー、本当のチートってやつね」

『そうです』

「奪われたらヤバくない?」

『まぁ、一度持ってみて下さい』

「?」

普通に持ってみた。

「!?」

全く上がらない。剣が持ち上がらない。

『今、レイン様の腕力は成人冒険者の平均くらいに設定しております。』

「奪う前に奪えないと言う事ね」

『はい、もう一度持ってみて下さい』

今度は普通に持ち上げられた。
うーん。何かなぁ…

「因みに、今、どれくらいの腕力なの?」

『そうですねぇ。前世の力士50人分、この世界のSクラスのリキシーというヒト型魔獣1体と同じくらいですかね。』

あぁ、なんてことだ…俺はもう人間じゃなくなったんだな…

『大丈夫です人間です』


こうして、俺の愛刀が完成した。




それから、山の中に入り魔獣を狩り続ける。

「お!こいつ、硬そうな表面してるぞ!」

『Bランクのキングザリガニーですね』

「えい!」
適当に剣を振り抜く



さらっ




「なんだ…豆腐」

『豆腐ですね』


そう、さっきから、剣の切れ味を試すために、できるだけ硬そうな表面をしている魔獣を見つけては切っているのだが、何を切っても切断音が「さらっ」という期待外れな音ばかりなのだ。剣といえば、「すぱんっ!」とか「さくっ!」とか「しゃん!」とか、もっと色々気持ちの良い音が鳴っても良いと思うのだけど、「さらっ」手に伝わる感覚は豆腐なのだ。


「神ちゃん、この愛刀はしまっておいてよ、なんか、悲しくなってくる。」

『そうですね。新しい刀を作りましょうか。』

「うん」

『これでどうでしょう。先程より切れ味は悪いと思います。』

「重さは?」

『先程の5分の1です』

「力士十人か。」




「お!あんな所にキングザリガニーが!」

『やってやりましょう!』

「えい!」


さらりっ


「うーん…高野豆腐」

『高野豆腐ですね』

「刀を閉まってくれ、神ちゃん」

『次は力士5人分で』

「了解」




「次こそ、来たっ!キングザリガニー」

『やってやりま……あれ』

「逃げてるぞアイツ」

『恐らく、レイン様がキングザリガニーを斬りすぎたのが原因かと』

「そうだな…魔獣からしたらちょっと理不尽だよな」

『はい、しかも切った上に豆腐と言われれば切られるのも嫌になるかと』

「別の魔獣にするか…」




結局、力士3人分が何を斬るにも良い音がなり、自身も安全に狩りができると言う事に落ち着いた。

刀は合計4本創造され、見た目は全く同じだが、重さと切れ味が違うと言う事になった。
力士3人分刀は帯刀しておく事にした。

「今のところ魔獣は何体倒したんだ?」

『Eクラスの猫兔を1匹、Dクラスのスモールウルフを1匹、Cクラスの角クマを30匹、Bクラスのキングザリガニーを80体ですね』

猫兔とスモールウルフは見た目が可愛いため一匹に留めた。
角クマは前回の討伐のせいで、俺を見たら逃げるようになってしまった。
キングザリガニーは豆腐だった

「えーと、じゃあ、全部、素材になる部分を転移魔法で切り取れる?」

『はい、やりますね』

「そういや、豆腐の素材は何なんだ?」

『中の身ですかね。王都の居酒屋でよく食べられるお酒のツマミですね。』

「おおお、確かに豆腐ってエビみたいな物だしな。」

『では、日も暮れてきましたし、帰りましょうか』

「うん、転移魔法だよね、お願いします」

『承りました』

ぶぉん!

空間に丸い円が浮かび上がる。

『入って下さい』

「変な世界に飛んだりしないよな!?」

『しません!!』


円をくぐり抜けると家の近くだった。

「どこでもトビラだな、まじで。」

『原理は飛ぶ点と飛ぶ前の点に魔力のトンネルを作って、そのトンネルを圧縮するイメージですね』

「飛ぶ点にどうやって魔力を送ってるんだ?」

『以前、レイン様がここに来た時に、私が地面にレイン様の魔力源を埋め込みました。その魔力源はレイン様の体にある魔力源に間接的に繋がっているのです』

「何でもありなんだな、魔法って、慣れてきたよ」




「父さん、ただい………ま?」

「レ、レインなのか…?レイン!レイン!!!」

「あはは…心配かけてごめんなさい。ちょっと王都に行ってきた」

「行くなら一声かけろ!俺も連れてけ!2日も帰らないんだ!!初めは家出したのかと思ったが。ついには死んだのかと思ったぞ!!」

「ごめんなさい!!でもね、母さんと姉さんに会いたくなってね、行ったら病気だったんだ」

「びび病気!?だ、大丈夫なのか!?俺も今から行く!!薬草を買っていかないとな!!でもお金が……」

「僕が回復魔法で治したから大丈夫だよ」

「ほらお前も早く用意……治った?」

「うん、回復魔法で病気治してきた。後ね、母さんが姉さんの学費で大変だから家族皆でお金稼ごうね。父さんも何か仕事しよ?」

「…………。本当にレインか?」

「僕もビックリだよ、病気が魔法で治せるなんて思わなかたっし」

「うん。俺もだ。まぁ、良い。話を詳しく聞かせろ」



そんなこんなで、

「よし。分かった。俺は何の仕事をしようかなぁ。戦うのは苦手だし……村にいる以上、お金は稼げなさそうだしなぁ……」

「商業は?月に一回ここに来る商人に何かウェザー村の特産物を売るとか」

「特産物?そんなものないぞ」

「作るんだよ!」

「作る??何を」

「それを考えるのが父さんの仕事だよ!」

「おお、そうか、ちょっと考えてみるかな」

「僕も一緒に考えてみるよ」




「あ、そうだ、父さん、魔獣を狩って来たんだけどさ、村の人に分けてあげてよ」

どすんどすんどすんどすん

「おい、お前、これってキングザリガニーか?しかも、収納魔法だよな、それ」

「うん、もう隠しても仕方ないから言うけど僕、何か魔法がかなりできるのかもしれない。」


暫くの沈黙


「まぁいいや、スノウもサンも魔法上手だからな、下手なの俺だけだし、そんなもんだろ」

(案外、すんなりと……)

『魔法が余りできない人からすると、何をしても凄く見えるもんなんですよ、クラウド様の前でなら何をしても多分、全部、そういう魔法があるんだぁ。すごーい。で許されると思います』

「じゃあ、明日、特産物の意見を二人でまとめる。これでいいな?」

「うん、わかった!」


こうして、家族全員でお金稼ぎに取りかかるのであった。








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