最強になった俺は前世の夢を追い続ける。

音感あっきー

1章。さらば、アンダンテ領。再びポコ領へ。

王都に来てから色々あったなぁ。
多分、こっちの方が村よりも面白いけど、治安が悪いな。
こんなたまたま俺が来たときに誘拐事件が起きるんだ。
結構日常茶飯事なのかもしれない。
そう考えるとコッチにいて、人助けをするのもアリか…
でもこんなこと言ったらアレだけど母さんと姉さんが性奴隷になる事は無くて良かったよ。裸だったからそういう事かと思ってしまった…。

『レイン様、この世界では女性が性奴隷になる事は余りありません。性奴隷の対象は男性です…。』

(……………。まじかよ。)


今は真夜中。今日の出来事が少しトラウマになって余り寝れないでいる…。
右には母さん、左には姉さん。
安心して、ぐっすり眠っている。
寝顔が可愛い。
いつまでも見ていたい…

(………トイレ行きたくなってきたな)

がさごそ

布団から抜け出す。

がちゃ

静かに扉を開ける

(寮って夜に恋バナとかはしないもんな。それは修学旅行の時のめい物であって日常的なものじゃないもんな…)

トイレへと向かう。

やっぱり前世と違ってるんだなぁ。

立ってトイレをする場所がない。

個室が一個閉まっている。
まぁ、こんだけ寮に人がいたら、夜中に起きる人がいてもおかしくないか…

俺は個室に入りトイレを済ました。

がちゃがちゃ


トイレの個室から俺が出ると、閉まっていた個室から人が同時に出てきた。


「「!?」」

「みみみみみーしゃさん!?」

「れれれれれいん君!?なななんでこのトイレに!?」



ここでミーシャさんの脳内を覗いてみようのコーナー。

(ななはなな、なんでレイン君がいるののー???も、もしかして、私がトイレしている所を見に………うふふ、何か嬉しいんだけど…恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!恥ずかしい!何か胸が熱い!熱い熱い!羞恥心!?駄目だ!熱さに耐えきれない!!もう駄目!!)

「きゃぁああああああああああ!!!!!」
ミーシャさん、真夜中に羞恥心の余り叫ぶ。


『レイン様、ここは女子寮のトイレです。逃げたほうが……手遅れですね…では頑張って下さい』

(そっか、女子寮!!しまった、やばいやばいやばいやばい!)


「レイン君ー?何でレイン君がトイレでミーシャさんと一緒にいるのー?」

(や、やばい、この声は……姉さん!!)

母さんや姉さん、他の学生も叫び声に反応してやってきた。
ポコ領で恐喝犯をやっつけた時以上の人だかりだ。逃げれない。

「あ…えっと…その…海よりも深い理由があって………」

「レイン君、そんなに人のトイレしてる所が見たいなら私に頼んだら良かったんじゃないの?」

(いや、どういう趣味だよ!)

「レイン、そうよ?家族でしょう?ミーシャさんのを見るよりも私達が先なんじゃないの?」

「いや、僕は何も見てなくて…その…」

「あの子、病気治した子じゃん」「ミーシャさん羨ましい」「私も見せてあげるのに」「逆に私が見る方でも良いかも」「可愛すぎる」

(何なんだ、常識が前世と違い過ぎて全くついて行けない!)

「レイン君、ありがとうありがとう、でも恥ずかしい恥ずかしい!」

(ミーシャさん、火に油を注がないでくれ)

「レイン君、やっぱり今日はミーシャさんと寝たほうがいいんじゃなぁい?私達の事はどうでも良いんでしょう?うふふ、別に良いのよ?私は。どーせ、レイン君にそこまで好かれてなかったんでしょう?ん?あれ?もしかしてレイン君、ずっと私に嘘をついてたの?嘘をついてたんだよね?私、嘘は嫌いだよ?嘘を付くレイン君なんて大嫌いだよ?」

(神ちゃん、気絶したい)

『………』

(神ちゃん、気絶したい!)

『………』

(神ちゃん!気絶したい!!)

『分かりましたよ、分かりました!では』

ぱたり。

「きゃぁぁああ!!レイン君!!!ごめんね!!全部嘘だよ!!私レイン君の事大好きだよ!!だから死なないでええ!!!」

「うへへへ、レイン君にトイレを…うへへ」


焦る姉と妄想に浸るミーシャであった。





朝起きると手に紙が握られていた。

【おはよう、レイン君。昨日はごめんね。お父さんが心配だから今日はもう帰るんだよ。まぁ本音はもっとここにいて欲しいんだけどね…。助けてくれてありがとう。学園に行ってきます。大好き。姉より】

【おはよう、レイン。助けてくれてありがとうね。あなたみたいな子が家族でよかったわ。仕事は少し減らす事にしました。子供に気を使わせちゃう親は失格だと思うけど、レインに会ってそう思う事よりも大切な事があるって思ったわ。5歳なのに随分大人になったのね。クラウドによろしくね。また会いましょう。大好き。母より】

『良い家族ですね。クラウド様は暫く無視されていますが…』

「あはは、そうだね。ミーシャさんに挨拶しにいって、ポコ領のギルドで角クマの毛皮を売ってみよう。その後は魔獣を探して、狩って、素材だけ採取して、村の人に分けようか。」

『ですね。』





「レレレレイン君!大好きです!結婚してください!!!」

「あはは、今日で村に帰ります。短い間でしたが、お世話になりました。これからは何度かコッチにお金を渡しに行ったり来たりすると思います。その時はまたよろしくお願いします。あ、あと、病気になった方がいたら手紙を送って下さい。いつでも力を貸します。そうですね…病気になった方は少し悲しいですが、皆と行動を共にさせないでくださいね。病気は他の人に伝染るものですから。」

「そうだったのね!病気はもう嫌だわー。というか、ええええ!!もう帰るの!?えーん、ずっとここにいてくれると思ったのに…。まぁ、でも仕方が無いわよね!ありがとう!レイン君!大好き!」

そして、ミーシャさんは俺に近づき頬にキスをした。

「!?」

「うふふ、お母さんとお姉さんには内緒よ……?」

(かか、可愛い…俺もキスを返したほうが!!とか思うけどまぁ、俺には到底、無理なんです。)

そうして手を振って別れた。




ポコ領にたどり着き、ギルドを探す。

『右に行って左ですね。………ここです。』

「よし。」

がちゃ。

からんからん。

心地の良い音。酒の匂い。ここまでは前回と同じ。

じろり

視線を感じる。中にいる人の雰囲気も前回同様。違うのは……。
カウンターにいる人が可愛い女性だ。

分かっている。一歩踏み出すと周りに集まられる。だから…

(瞬足!)

ひゅん 

一瞬でカウンターまで距離を詰めて、直ぐに言葉を発する。

「こんにちは!5歳なので、ギルド登録は出来ないのですか、お金を稼ぐために素材を売りに来ました!いくらで売れるか、鑑定してください!」

ここで間を開けると周りが騒ぎ出す。
場をこのまま、保つには……

(神ちゃん、収納魔法!)

『承りました!』

ふぁさふぁさふぁさふぁさふぁさふぁさふぁさ。

「角クマの毛皮7枚です。お願いします。」

「はわわっ!わわ、分かりました!」

シーーーン

(よし!慣れてきた!!)

「…………銀貨14枚ですね。売りますか?」

うーん、王都と変わらないのか。
一枚につき銀貨2枚だな。
まぁ、良いか。

「はい!お願いします!」

「はい、銀貨14枚です。」

「ありがとうございます!では!」

回れーー、右!!

(しゅんそ……く……)

「逃さないわよ!」「何帰ろうとしちゃってるの、坊や?」「私達にも挨拶しないさい?坊や?」「お仕置きが必要ね。」「あまーいお仕置きがね。」

『もう駄目ですね。手強いです。頑張ってください』

(はぁ。結局こうなっちゃうのか。嬉しいんだせどなぁ。姉さんを見たあとだとなぁ。罪悪感がなぁ。…でも、どうせだから話して魔獣がよく取れる場所でも聞くか…)




「へぇー、5歳でお金を稼いでるんだ」
「私に付いてきたらお金を上げるわよー?」
「誘拐はだめよ?ほら、王都で誘拐犯、捕まったらしいし。」
「何でも、イケメンの少年が捕まえたらしいわよ。」
「この子だったりして!」
「流石にまだ闘うのは難しいよねー」
「そういえば、この前ここら辺で恐喝犯を捕まえた女性の味方レイン君って子と同一人物なんじゃない?」
「君の名前は何ていうの?」

(何か変な名前ついてるし!!面倒臭そうだから誤魔化そう。)

「ええと、レイニーです。」

『誤魔化し方、下手過ぎません?』

(咄嗟に出てきたのがこれで……)

がちゃ。

からんからん。

じろり。
今回は俺も視線を送ってみた。

「え!?」
つい知っている顔に声が出てしまう。

そして、目が合う。
金髪ポニーテール。凛とした顔つき。
騎士装備をしていて格好いい。
ポコ領騎士団副団長ヘレン・ハルバード。

「おお!レイン様!ギルドにいたのか!こちらは貴殿を探していた故に、何と運が良い!」

あれ、何か色んな所から視線が…

「レイン君?君、女性の味方レイン君なの?」
「さっき、レイニーって言ったわよね?」
「確かに、咄嗟に作った名前っぽいわね。」
「いや、どっちが本当の名前なのかしら…」

(バレたバレたバレた!知らん振り知らん振り!)

「あははは、ヘレン様、また会いましたね、こんにちは。何か用があったみたいですが、何でしょうか?」

視線が気になる。

「おお、先日、君が助けた女性がお礼を言いたいと言ってな。家まで案内するように、依頼されてな。まさか、本当に男性が女性を助けるなんてな…驚きだ。」

(…………完全にバレた…)

「あははは!そうと決まったら、早くギルドを出てその人に会いにいきましょー!」

「待ちなさい!」「レイニー君?いや、レイン君?」「私達を無視していくとは良い度胸ね。」「まだ、貴方との子供を作ろうともしていないわ」「覚悟は良いかしら…うふふ」

「ヘレン様!!!!助けてええええええ!!!」

「うむ、助けたいのは山々なんだが、何か女性が騙されていたように思える。やはり、男は信用ならんな。ははは。」

(いゃぁぁぁあ!!)



何とか逃げ回り、振り切る事ができた俺はヘレン様とともに、女性の所へ行った。

「何かお礼がしたくて、その、少しですが、お金を」

「いやいや、結構ですよ。僕はお金を貰う為に助けた訳じゃないですし、あげるならヘレン様にあげて下さい。見つかるかも分からない僕を探してくださったんだし。」

「でも………。」

「大丈夫です。」

「私も結構だ。恐喝犯に取られなかった分のお金をここで無くしてしまうのも何か色々、複雑だからな。」

「そうですよ!」


てなわけで、結局、ポコ領名物のポコ菓子という砂糖菓子をもらって、女性と別れた。




「もう、帰るのか?」
ヘレン様が聞いてきた。

「はい、無断でここまで来ちゃいましたし。」

「何となくだが。王都の誘拐犯を捕まえたのはレイン様だな?」

「え!?ええ、えっと、そんなことないですよー」

「嘘が下手だな。礼を言う。私はもうすぐで、ポコ領騎士をやめて、アンダンテ領の近衛騎士団に入る事になった。民を救ってくれてありがとう。だが、どうして誘拐犯を見つけたんだ?」

「あ、いえいえ、僕が誘拐犯に気づいたのは、家族が攫われたからでタマタマなんです。危うく、大切な家族を失う所でしたから。」

「そうか、それは気の毒であったな。だが、家族を思う気持ち、それは嘘偽りのない物だとよく分かる。レイン様は他の男性とはやはり少し違うようだな。」


そして、ヘレン様と別れた。

さぁ。さぁ。さぁ。さぁ。
魔獣狩りに行きましょーーー!!

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コメント

  • RAS連邦

    なら見なきゃいいじゃん

    1
  • ノベルバユーザー288695

    うざい

    1
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