最強になった俺は前世の夢を追い続ける。

音感あっきー

1章。幾多の気絶を乗り越えて、親のプライド、そして気絶。

(神ちゃん、確か俺の家ってお金が殆どないんだよね。)

『はい、殆ど村の中だけで生活が簡潔していますし、食材が取れても村の中で平等に分け合ってますからね。お金自体が余り必要ない生活です。』

(でもさ、そうだとするとさ、姉さんはどうして入学できたの?)

『恐らくですが、母親のスノウ様が借金を抱えて王都で仕事をしているのでは無いかと…』

(それに加えて俺の入学金も稼いでると。)

『入学金以外にも、年毎に在学費がかかっています。』

(それは地獄だな)

『アンダンテ学園は卒業すれば必ず王国近衛騎士団になれる事が約束されています。その変わり、学園生活は10年間が必要です。』

(10年!?そんなに!?というか、俺、騎士団に入るつもりないよ?)

『レイン様は冒険者になりたいんでしょう?』

(よく分かってるな)

『なら、副業として騎士団をやれば良いのです』

(副業で騎士団って大丈夫なのか?それ)

『レイン様は男性ですから、優遇されますよ。それに、騎士団に入れば嫌でも国民を守る事になります。人助けです』

(おお、確かにそうだな、それを目指そう)

『すみません、結局何が言いたいのかというと…家の借金は恐ろしい事になってると思われます。入学金の借金。サン様の在学費一年分。そして、後に九年分の在学費も払う必要があり、途中からはレイン様の入学金と在学費十年分。それに加えて王都での生活費。』

(ということは銀貨500枚どころじゃないってことか。)

『稼ぎましょうレイン様。稼いでやりましょうレイン様。取り敢えず、スノウ様に少しだけ仕事を休憩するように言ってあげましょう』

(そうだな。母さんを助けなきゃだな。)



こうして、ギルドから戻り女子寮へ到着した。

「ミーシャさん、風邪の方はお肉と錠剤食べてくれてましたか?」

「はい!!凄いです!!皆、元気になっちゃって!!本当にレイン君には感謝で一杯です!!大好きです!」

「あはは…ありがとうございます…。母さんと姉さんに会っても良いですか?」

「はい、勿論!」




お前ら聞け!今、俺は大好きな姉さんと母さんがいる部屋の前に立っている。後ろにはミーシャさんがいるが、この際、気にする事はあるまい。
どうする。
初めに抱きつくか?
いや、それともキス?
いやいやいや、家族だ家族。
流石にそれはな…
抱きつくか…いや、抱きつくか…いや、抱きつこう!
よし!
覚悟を決めた!

「レイン!いっきまー…」

がちゃ!

扉を開ける前に扉が開いた。

「レインくーーーーん!!!!!!!」

赤い髪が凄い勢いで飛び込んでくる。

どすん!

「レイン君、レイン君、レイン君、レイン君♪」

どうやら、俺が抱きつこうと覚悟を決める必要は無かったみたいだ。

姉さんが俺を押し倒してまで抱き着いていた。

(あぁ、いい匂い。姉さん、会えて嬉しいよ。まあ、もう寝てる間に会ってるんだけど…。胸も大きくなったんだね…程よい柔らかさを感じるよ…何故こんなにも嬉しいのだろうか…)

『ミーシャさんが羨ましそうにしてますよ…』





てなわけで…

「レイン君、どうやってここまできたの!?」
キレイな赤い髪の姉さんが好奇心溢れんばかりに聞いてくる。可愛い。

「そうよ。それに、どうして病気って分かったの?」
キレイな白い髪の母さんは落ち着いている。
これまた可愛い。

「長い時間かけて走ってきたんだよ。修行してるんだー。だから全然疲れなかったよー。あはははは。この場所が分かったのはそこら辺を歩いてる女の人に聞いたからだよー」 

ヒヤッ

空気が冷たくなる

何これ、魔法?何か体が重い。
あれ、何か痛い。何か刺さってる。
ん?視線?

う…。何だこの母さんと姉さんの威圧。

『魔力が溢れてますねぇ。凄い威圧感です。言ってはいけないことを言ってしまったみたいです。』

「へぇ。レイン君。女の子と喋ったんだ。」

「駄目じゃないレイン…。だから村から出るなと言ったのに…。」

(こわいこわい、誰か助けて…ミーシャさんミーシャさんミーシャ…さん?)

ミーシャさんは体をガクガクと震わせている。

かくん。

あ、気絶した。

『あのー、レイン様。今、私はレイン様が気を失われないように、襲いかかる魔力を相殺してるんですけど…一旦、仕切り直した方が良さそうなので魔力の相殺やめますね?レイン様も落ちて下さい。では。』

(えええええ!ちょっと待ってよ、うぐ!!)

ぱたり。

「え?れ、レイン君?レイン君、レイン君!だ、大丈夫!?」
「レインが…レインが死んじゃう!はわわわ!大変!」

(あぁ、なんてこった…)

こうして俺は気絶した。





「んん…気絶したんだったな…」

俺は目を覚ました。何か苦しい。
気絶した後だからだろうか。

「レイン…君…だいすき…。」

(へ!?)

「私もよ…レイン…。」

(へ!?)

「レイン君…素敵…。」

(へ!?)

(な、ななな、なんじゃこりゃ!!!一人多い!!!)

俺は布団に寝かされていた。右から母さんが抱き着き、左から、姉さんが抱き着き、真上からはミーシャさんが抱き着いている。

(みみみミーシャさん!?これ、やばいんじゃ…!)

『レイン様、おはようございます。結局、村には帰れないまま、夜になってしまいました。因みに、三人とも寝てるフリをしているだけで、意図的にこうしています。大胆ですね。』

(マジか!え、ちょっと待ってよ。ミーシャさん、これじゃあ、姉さん達に張り倒されそうじゃない…?)

『その事でしたら、レイン様が気絶していらっしゃる間に全て解決しました。ミーシャさんの方が先に目覚めて、そこからスノウ様とサン様に風邪の治療等の説明をミーシャさんがしてくれていました。その結果、ミーシャさんには感謝しているという事で、レイン様に触れる権利をあげましょうってなってました。レイン様、くれぐれも、今日のギルドの事は言わないようにして下さいね。』

(なんか、色々やばいな。分かった。でもさ、これ、俺はどうしたら良いの?)

『試しに眠たそうな声で、姉さん、母さん、ミーシャさん大好きって言ってみてくださいよ。』

(ちょっと面白そうそれ。)

いざ、有言実行!

「んん…姉…さん、母…さん…ミー…シャさん、大…好き…。」

「「「はうっ!!!」」」

(痛い!?痛い痛い!!苦しい!!)

三人が凄い勢いでレインを締め付ける。

「く、うう、苦しいよぉ…」

かくん。

再び俺は気絶してしまった。




こんな感じの事があと、3回ほど続き、やっと、母さんと姉さんとマトモに話せるようになった。

「母さん、お仕事何してるの?」

核心部分を一気に攻めてみる。

「レインはそんなに、気にしなくていいのよ?」

「母さん、今回、母さんが病気になった原因は、疲れとかもあるけど、それ以上に悩んでる事があるからだよね」

我ながら思う。自分の息子にこんな事言われたら、くぅーってくる。

「………そうね。」

「僕に教えてくれないかな…。僕は母さんの力になりたいんだ」

母さんは暫く黙った後に口を開いた。

「レイン、確かに母さんは悩んでる事があるわ。でもね、レインはまだ甘えてて良いのよ。それに、レインに会えただけで悩みなんて吹き飛んじゃうわ。病気まで治してくれたんだもん。ありがとう。」

結局、その後も教えてくれないかと頼んだが、核心に触れる事はなかった。

『親としてのプライドですね。やはり、子どもに心配されるというのは、親としては気づいてくれて嬉しいですが、養う側としての役割が果たせていないという事になります。これは、きっと親になってからしか理解できない感情なんでしょうね。』

(親としては…当たり前の事なのか)

「ねぇねぇ。レイン君。そんなに母さんを攻め続けても無駄だよ?母さんがそういう性格なのは知ってるでしょ?母さんは大丈夫だよ。私もいるし。」
姉さんが母さんをフォローするように言う、きっと姉さんは知っているのだろう。

「そう…だよね。」

俺はこの場は無理だと思い諦める事にした。

「ねぇ。レイン君。実はさー、さっきミーシャさんから色々話を聞いたんだけど…」

(やばい、魔法の事か!どうしよう!)

「私の友達の女の子とかと喋ったの…?」

『レイン様、やばいです。』

「あとさぁ、私、さっきレイン君が寝てる間に魔法を使って嗅覚を敏感にさせたんだけど…何かお酒の匂いとか、女の子の匂いが沢山したのは何でなんだろう…」

(なんで、そんな魔法使っちゃってるの!?)

『レイン様、頑張ってください。えへ。』

(待ってよおおお)

「あ、いや、その…」

「レイン君!!!!」

「はいいい!!!!」

「今日、私と一緒に別の部屋で寝ようね?」

「へ?」

「寝ようね?」

目に光が無い…

「で、でも、部屋なんて勝手に使ったら…」

「勿論良いですよね?みぃーしゃさーん?」

物凄い圧力…フラフラしてくる…

「は、はははは、はいいい!」
ミーシャさん、許可しちゃうの!?

「ね?レイン君?」

ゴゴゴゴゴゴゴ…

あぁ、気が遠く…なる…

「…はい…。」

「やったーーーーー!!!!」

ぱたり。

「きゃー!レイン君!?」


何回気絶したら良いんだ…




嫉妬深い姉…。とても大好きです。
あっきーと申します。

この物語なんですが、かなり、不定期過ぎる更新です。
今の所、サクサクと話数が増えていますが今後はどうなるのだろう…。

そして、男女比物かつ最強かつハーレムかつ異世界かつ冒険というこれでもかという設定の多さ故に、矛盾する部分が多くなりそうですが、温かい目でよろしくお願いします。


【願望の代償】という物語も書いています。
日に日に、記憶が消えていくが、日記を書いてどうにかしよう!っていう物語です。
まぁ実はもっと日記に関しては深い設定があるんですが…
そちらも、よろしくお願いします。

「最強になった俺は前世の夢を追い続ける。」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

  • AZAMI

    神作www

    応援してます!

    これからもお互い頑張りましょうね♪

    あともし宜しければ僕の作品もよろしくお願いします!

    2
コメントを書く