男女比が異常な異世界で最強になった俺は前世の夢を追い続ける

音感あっきー

1章。本当の意味で人を助けたい。いざ、転生。

はじめ…。何で…。何で…。」


俺は未来みくのこの呟きを最後に命を落とした。




気づいたら真っ白な世界にいた。
ただ、白い。影もない。視界が真っ白だ。


「よく頑張ったんじゃないか?」


ふと後ろから声がした。
振り向くと、黒髪のイケメンがいる。ただ、真っ白な世界の原因はこの人らしい。
この人の姿形ははっきりと見えるが、太陽のように神々しい光が溢れ出ている。
いわば、超強烈な光源だ。
物理現象を捻じ曲げて影を消し去るほどの。


「あなたは…神様…ですか?未来みくはあの後どうなりましたか…?他の逃げた受験生は…。」

無礼とは分かりながらもつい質問をしてしまう。

「まぁ、この世界の神様の手下みたいなもんかな。受験生は無事だよ。君のもね。ただ、彼女は心に大きな傷を負ってしまった。君を守れなかった事を後悔して、泣いている。」
その男はそう告げた。

俺は少しホッとしつつも、胸に大きな穴が空いた気がした。

「この世界を管理してる神様が、大きな心の変化の波を察知して君が死を覚悟する所から現場を見ていらしたんだ。最期に夢は叶えられたかい?」

何だろう、この思いは。
確かに人を助けるっていう夢は叶えられたと思う。
でも、未来みくは本当の意味で助けられたのか?
俺も死なない選択肢が他にあったんじゃないのか?

「うん、そうだよね。僕は君は彼女を助けられなかったと思う。それこそ、君の言うように本当の意味で。神様もそう言っておられた。ただね、今回、君のとった行動は最善だった。今回の件に関する様々な世界を見てきたけど、この殺人事件に君と彼女が関わって、彼女が死なないのは、さっき君のいた世界だけだった。」

神様…みたいなもんだから心が読めるんだろうな。
この人の言う事が本当かは分からない。
でも、さっきの行動が最善と言われても、俺の気持ちは全く晴れなかった。
結果が納得できなかった。
未来みくを悲しませた。
死ぬ覚悟に他人が悲しむ事を全く考慮していなかった。

「まぁ、君はそう考えるよね。僕も多分同じだ。神様がお呼びだよ。是非会ってくれないかな。」

「…はい。」

神様の手下とやらが俺の肩に触れると真っ白な世界から黄金の世界へと一瞬で変化した。

「連れて参りました。神様。」

「ありがとな。」

目の前には老人がいた。
黄金に輝く老人だ。
見ているだけで目が焼けそうな程眩い。

はじめ君。単刀直入に言おう。特別に君をこことは違う世界で生き返らせようと思う。まぁ、転生ってやつかのう。記憶は5歳頃に戻るようにしておく。良いか?」

転生ってあるんだ。
「俺にそんな事していいんですか?する価値は…あるんですか?」

「何を言っておる。大ありじゃ。そんな未練タラタラな気持ちで強がるでない。これから君の行く世界での夢を今、ここで決めて、それを全力で叶えなさい。要はあれじゃな。チャンスを与えるっていっておるのじゃ。それで…夢は何にする。」
満面の笑みで老人はそう尋ねた。

「夢…。夢は…。夢は、本当の意味で人を助ける。次は大事な人をちゃんと守れるようにする。これが…これが俺の今の夢です。」

「うむうむ。よかよか。その気持ちを忘れるでないぞ。では、早速じゃが、ワシからのプレゼントじゃ。君の夢は叶えるにはかなりの力が必要じゃ。その力は自分で補ってもらっても良いのじゃが、流石にそんな事をしていている間に寿命で尽きてしまっては意味がない。じゃから、取り敢えず…まぁ…こんなもんかの。」

本当の意味で人を助ける。
確かに今回程、自分の無力さを恨んだことはない。
自分も力がなければならないのだ。
未来みくのように。

そんな事を考えていると、自分の体が薄い青色に光っている事が分かった。
力が湧いてくるようだ。

「君には全知全能であるワシの力を少し分け与えた。色んな神様の力が入ってると思えば良い。夢を存分に叶えよ。君なら今度はきっと出来る。あとは、そうじゃな。今回の転生はある意味ではワシの夢でもある。君とワシは同じ共通の夢を持っておるのじゃ。じゃが、ワシにはもう一個、夢があってな。まぁ、ただ新しい生活を楽しみたいってだけなんじゃが。君の一部の心の時間を5年間分薄めるかの。今のままじゃ、記憶が戻った時に会えない幼馴染への思いが暴発して楽しめなさそうじゃからな。大丈夫じゃ。忘れるわけじゃないからの。」

「色々とすみません。頑張ります。」

この場に来てからどうしても無言っぽくなる。
光の威圧に押されてるからだ。

「まぁ、夢の大きさは人それぞれじゃ。気楽に長く時間をかけてしっかりと成果を出してくれるとワシも嬉しい。頑張ってくれ。またの。」

「ありがとうございます。」





こうして俺は新たな夢を持って転生する事になった。


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コメント

  • ノベルバユーザー330604

    ( ;∀;)イイハナシダナー

    1
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