BLストーリー

卯月//黒月//

天の聖と翔の晴 9

学校に着くとすぐに屋上まで登った。

昨日今日で1週間分位は人と話したな……

そこからはいつものようにボケっと過ごしていた。4時限目の終了のチャイムがなる。

「もう昼か……あ、弁当忘れた……」

「あーあ。今日は昼抜きか、やる事やって早く帰ろ。」

独り言を呟きながら、カバンから教科書を出す。

改造した屋上(?)にはテーブル、筆記用具、屋根などがある。他にも色々あってとても快適だ。
テーブルに勉強道具を出し英語の勉強を始める。
次のテストはここから10ページ程進んでいたと思う。今日はそこをやろう。

「えーと、リスクを取る勇気がなければ、何も達成することがない人生になる……He who is not courageous enough to take risks will accomplish nothing in life. 」

「公平なものなど存在しない……Life is not fair.っと、」

誰だったかの名言を英語訳していると、屋上の扉が開く気配がした。

「凛雅クン!いますか?」

姿は見えないがこの声は聖だろう。こんなに大きな声を出せば周りに聞かれるかもしれない……

スタッ

「聖、あんま大きい声出すな。聞かれるかもしれないだろ。」

「んむっ、」

後ろに降り立って口を塞ぐ。
ビクッとしていたけど俺だとわかるとすぐに頷いた。

「ぷはっ、凛雅クンどこにいたんですか?」

「上」

「上ってそこですか?」

「うん」

「あれ?そこって登るとこありましたっけ?」

「ない。だからいいんだ。」

「……」

聖が黙ってしまった。少し余計だったかな。

トットットッ

階段を上る音がする。

「!!聖ちょっと捕まってくれ。」

「え?なぜ?」

「いいから、ほら」

そう言いながら俺も聖の体を抱きしめる。

「少し跳ぶぞ。」

「え?うわぁ!」

ジャンプして手をヘリにかけ、上まで一気に上がる。着地と同時に屋上の扉が開き、生徒が出てきた。

「あ、あの……凛雅クン。」

「ん?」

「もう、離して……欲しいんですけど……」

「あ、ごめん。」

あわててパッと手を離す。そこから少し中央の方に移動する。

「すごい、快適そう……」 

「だろ、ここ俺くらいしか登れないからな。」

「じゃあ、いつもここに?」

「ああ。ここで勉強から飯までなんでも。」

「へー、あ、じゃあ一緒にお昼食べません?」

「わりぃ、今日弁当忘れたから。」

「ならちょうど良かった。さっき二人分買ってきたから……」

「え?いやそれこそわりぃって」

「いいから、はい。どうぞ」

「あ、ありがと、う……」

「いえいえ。じゃあ」

「「いただきます。」」

「あ、これ美味い。」

「そうですか……何が好きかわからないから、自分の好みで買ってきたので良かったです。」

「おう、ありがとうな」

「いえこちらこそ。」

こうして2人でパンを食べていた。

バン!

屋上にいた奴らが居なくなって少しすると突然扉が勢いよく開いた。

まぁ俺たちは上にいるから、誰が来ようと関係もないし、気にもならな……

「天童!」

名前を呼ばれた。
ビックリして、下の方を見る。

そこには墲內が居た。
後ろから聖が声をかけてきた。

「凛雅クン……?あの人って、三年の文化委員長の人ですよね。」

「へー、そうなのか。」

「あ、知らなかったんですか?」

「あぁ。昨日アイツに助けられてな。ほら、お前と会う前、アイツの家に泊められてたんだよ。」

「ん?泊められてたって無理矢理ですか?」

「……半分くらい?」

自分でも分かっていないので当然聖も困惑している。

「……返事しないんですか?」

「え?だってアイツしつこそうじゃん。教えたら。」

「あー、なんか分かる気がします。」

「だろ。」

そんなやり取りをしている間も墲內は俺を探し続けている。

「天童ー!」

「……どうすっかなー。あれでも一応助けてもらってるわけだし。」

大きくため息をはく。

「よし、ちょっと聖は待っててくれ。」

「はい。」

返事を確認したところで、裏から飛び降りる。
そしてさっきまでそこに居たように影から出てきた。

「お、天童居たのか。」

「うるせぇっての」

「む、なんだ。君が呼んでも返事をしないからじゃないか。」

「へいへい、悪かったな。」

「はぁ〜〜……今朝の可愛いて……むご!!」

「わー!!!」

急いで口を手で塞ぐ。
あれはトラウマ級の出来事だ。顔を真っ赤にさせながら叫ぶ。

「あれは!誰にも言うな!」

「え、なんで?可愛かったのに」

「可愛ってお前……!恥ずいからだよ!」
 
そこまで言うとちょうどチャイムかなった。

「帰れ!チャイムなったから!」

ほっとしながらも無理やり追い返す。墲内も渋々ながらもあっさりいなくなってくれた。こういう所はやはり真面目だ。

しっかりといなくなったのを見届けるとまた上に登る。

「はぁ〜……すまん、待たせて。」

「いや、別にいいですけど……さっきの可愛いって?」

「き、聞こえてた……?」

「ま、まぁ」

「……その、」

「言いたくないなら……」

「や、えっと、俺実はアレが本気で無理で……」

「アレって?」

「そ、その……黒い、台所の……」

「あぁ、アレですか。」

「そう。それでアレがあいつの家で出てきて、倒してもらったけどその時に……ちょっと……」

「そうか……大変でしたね。」

「あぁ……ってか、お前、午後は授業出ねぇのか?」

「あ、忘れてた。」

「お前なぁ、つか、俺がお前殴った意味ほとんどねぇじゃん。ここきてたらさぁ」

「フッ、そうだあの言い訳、私をよくハメましたね。あれを言わざる終えませんでしたよ。」

「これでも学年トップなんでね」

「そうでしたね。じゃあ行きますね。」

「おう。ってお前降りれねぇじゃん。ほら、捕まれよ。」

「ぁ。ありがとうございます。」

「別にこんなのでいちいち礼言わなくていいわ。」

「はい。」

聖を下に降ろし別れる。明後日英語のテストがあるからしっかり勉強をしないと、と思いまた机に向かう。




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