BLストーリー

卯月//黒月//

天の聖と翔の晴 8

さとると一緒に家まで歩いていった。家に帰るともう2時限目の時間だった。

「聖、もう俺学校行くんだけどどうする?」

「せっかくだしついて行きましょうかね。」

「ふーん、ん?でもあそこ生徒以外入れないんじゃ……?」

「大丈夫ですよ。僕、そこの生徒なので。」

「へ?マジで……?」

「ハイ。」

そう言って生徒手帳を出す。持っていたカバンには高校のジャケットも入っていた。

「……あ!そういや苗木って奴いたわ!噂で、なんだっけな……ダメだ思い出せん。まぁどうせ、ろくなことじゃねぇだろうしいいや。」

「……凛雅クンは良い人ですね。」

「そうか?」

「ええ。良い人ですよ……」

「……?」

「さて、そろそろ学校行きますか。」

聖の言い方に影があったがそれは俺には関係の無いことだ。そのまま無視して学校に向かう。

聖もそのあとは何も言わずについてくる。

ー電車内ー

「そう言えば凛雅クンは何組なんですか?」

「ん?俺はB組だけど?聖は?」

「僕ですか?僕はA組ですよ。A組って言っても下の方ですけどね。」

「お前喧嘩上手いのに頭もいいのか。」

「祭悪の天童サンに言って貰えると嬉しいですね。」

「ふっ……祭悪だなんて面白いよな。よくそんなこと思いつく奴がいたもんだ。」

「まぁこういうこと考える人ってろくなことは無いですよね。」

「確かにな。いや、聖といると面白いな。今まで思ったことのなかった意見が出てくる。」

「それだと、今までずっとひとりみたいですね。にしてもあなたのその体どんな鍛え方したらなるんです?こんな硬いのに細い。」

「そうだな……毎日5回以上の喧嘩するとこうなる……かな。」

「毎日5回……とてつもないですね。」

「そんなことねぇよ……お、ついた見てぇだから降りるぞ。」

「はい。」

そのあとも特に中身のある話はしなかった。


学校が近くなって、ひとつのことを思い出した。ピタッと歩くのを止める。
聖も数歩進んでから止まる。

「聖……お前学校では優等生、やってるか?」

「……まぁ、少し。」

「今は……3時限目か……聖、すまん。」

近寄ってきた聖に平手で顔を殴る。

「え?なに……?」

頭に"?"を浮かべている。

「すまん、痛かったか?」

「いえ、あんまり……」

「そうか、良かった。少し目つぶってくれるか?」

「え?なんっ……これでいいですか?」

「おう……」

変な顔をしながらも従ってくれる。
俺は絆創膏を出し自分の指をブツッと噛んで血を出す。流れてきた血を絆創膏のガーゼに垂らし、聖の怪我のない頬に貼る。それをもう1枚つくりもう1箇所に貼る。

「目、開けていいぞ。」

「はい……何したんです……あっ、血出てる……」

か?、という前に俺の手に気づきそう言って俺の手をとる。未だに少量だが血は流れている。

「なんでもない。それよりお前は学校に着いたら俺に関わるな。」

「え?」

「いいか?お前は俺がそこら辺のヤツをカツアゲしてたのをたまたま発見、それを止めようとして間に入るも逆に俺にやられた。それで少しの間気絶していた。だからお前は行くのが遅くなった。」

「これを学校について、教師にわけを聞かれたらそう言うんだ。」

「ぇ?どうふぃて?」

「ふっ……お前は優等生だからな。にしても思ったより腫れたな。痛くないか?」

いつの間に腫れていた聖の頬を擦りながら聞く
聖は大丈夫だと頷く。

「なら良かった。じゃあな。」

そう言ってほうけてる聖を置いて歩き出す。歩いて角まで行くと家の塀に上り屋根に登る。

そうして、走りながら屋根を伝い渡っていく。こうすればあいつが追いかけてきても俺の方が早く学校につく。




置いてかれた聖はようやく意味を理解して急いで曲がり角まで行った。だがその時にはどこにも姿はなかった。もう追いつくことは無いのを悟り歩いていく。

「どうして……」

僕が凛雅クンの立場だったら同じことをしただろうが自分になると意見は変わってくる。
歩きながらポツリと零れた言葉を聞くものはいない。


そこから学校に着いたのは4時限目が始まるところだった。
案の定教師にワケを聞かれた。
最初はホントのことを話そうとも思ったが、すぐにそうすれば凛雅クンが僕を脅して言わせたのだと勘違いされるだろうことに気がついた。
仕方なく凛雅クンの言っていた通りに話した。上手くはめられた。

そのあとは腫れも引き始めた頬に保冷剤を当てながら保健室にいた。

4時限目の終わる頃には腫れも引いて保健室から出ることが出来た。購買でパンを2つ買い、凛雅クンが良く出るという屋上に赴いた。

ガチャ

「凛雅クン!いますか?」




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