BLストーリー

卯月//黒月//

天の聖と翔の晴 5

鳥の声で目を覚ます。横を見ると上半身裸の墲內が居た。

「!?!?!?」

あ、思い出してきた。昨日色々あって朝まで泊めさせてもらってるんだ。待てよ……やばい昨日すごいこと言われた気がする。

「ん、」

ビックゥゥ!

「あれ?天童?おはよう。あ、昨日熱くて上脱いだんだった。」

ふわっとした顔で笑う。今は寝起きのせいか、前髪がなくてメガネもないので無駄にイケメンな顔がはっきりと見える。(しかも上半身は裸だ)……昨日俺はこいつに助けられたのか……いや、そんなことより昨日こいつに……あれは絶対に気のせいだ。

「ゴメンな、今飯作るから。」

「あ、いや、悪いから。」

「いいって。」

「じゃあ、俺が作る!」

「へ?出来んの?」

「多少はな。」

ということでメシを作ることになった。
なんかずっと見られているのも変な感じがしてどっかいってろと言ってしまった。
だが墲內は気にした様子もなくそうか。と返事をしてシャワーに行った。

「冷蔵庫の中身は……うわっ、なんもないじゃん。」

コレでなんか作るってなったらオムライスとか?
まぁ、その方が楽だしいいか。
さっそく作り始める。

「あ、おい!墲內?コショウって何処にあるんだ?」

奥の扉を見ながら聞くとその奥から返事がかえってきた。

「たしか、コンロの下の棚ん中だったと思うけど。」

「りょうかーい。あれ?墲內!ない!」

「は?そんなはずないんだけど……ちょっと待ってろ。」

「ん?おう。」

ガチャッ

「うおっ!む、墲內!?」

「?なんだその表情は。」

「なんでって、何で服着てないんだよ!」

墲內は髪もちゃんと乾かさずに腰にバスタオル一枚巻いているだけだった。
今は前髪をかきあげてメガネもしていないので学校とは違ってとてもイケメンだ。(二度目)

「はぁ?急いできたんだから当然だろ……?なんっ、その顔は……」

「?なんだよ。」

顔と言うから触れてみた。だいぶ熱い。気づいた。今こいつの裸見て……、あぁぁぁ、意識するとまた顔赤くなってるのがわかる……

くるっ

「……コショウ探してて。」

「え……?大丈夫か?」

「大丈夫だから、触んなっ。」

天童は自分が思っている以上に顔が赤くなっていた。後ろから見た墲內でも直ぐに分かるほどに。

墲內は無言で台所に戻りコショウを探す。
なんなんだ!?コイツ(墲內)といると俺のキャラが……!ただのツンデレみたいじゃないか!

しばらくすると足音が近ずいてきた。落ち着けたようだ

「どうだ?あったか?」

「んー、たしかこっちにあったんだけど。……あった!」

「おぉ!よっしゃ。」

ごく自然に笑いかけてくる。普段怖い顔だから笑うと余計に可愛く見えてしまう。

「サンキューな墲內。」

「ッおう。」

俺からコショウを受け取りコンロの上に立つ。
俺は素早く服を着替えると、邪魔にならないように少しさがって見守ることにした。

「ん?あ……」

しばらくすると突然天童がなにかに気づき青くなった。

「どうしたんだ?」

「あ、あそこ……」

今まで震えた天童なんか見たこともなかった。何事かと思って、恐る恐る震える指の指すほうを見た。
そこにはキッチンにいる、黒くて素早く飛ぶ、1匹見かけたら〇〇匹いると思え、と言われてるアレだった。

「G……」

ビックゥゥ!
それの名称を口に出した瞬間すごい跳ねるように驚き、さっきまで近ずかない用にしてたはずの俺にぴったりとくっついてきた。体や俺の肩に置く手は震えている。

「天童?」

「す、すまん。墲內。あれだけはマジでムリ。」

そんなに無理だったのか。天童の苦手なことひとつわかった。その前にアイツをどうにかしないと、しかも後ろには天童がくっついている。嬉しいんだけどなぁ、今くっつかれてもなぁ。

「天童、とりあえずアイツ倒さないといけないから離れてくれる?」

「あ、ご、めん」

一瞬赤くなったが直ぐにまた青くなる。
俺からは少しずつ離れていく。

こんなレアな天童見られるなんて……!もう少し見ていたいけど可愛そうだしな。

丸めた雑誌を手に取りながらアイツにゆっくりにじり寄っていく。
射程距離に入り、手を振りあげた。がソイツはブゥゥゥンと飛んでしまった。天童のいる方向に。

「ひっ!」

驚いた天童は悲鳴をあげすっかり固まってしまった。

「天童!固まってたらそいつにとまられるぞ!」

「うっ、やぁ!」

ギリギリのところで天童がしゃがんだ。天童は目を閉じて縮こまっている。
ゆっくり歩いていって、そっと頭に手を置く。

「安心しろ、ちゃんと守るから。」

「ほ、ホントか?」

「グッ……あぁホントだから。」

涙目+上目遣い。まだ見上げたことしかなかったから……これはこれで……

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そうして何とか(Gと己の欲に)打ち勝った。








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