不死鳥の恋よ、安らかに眠れ
布教船の上で
「やけに、今日は暑くないですか?」
ゼノーが、布教船の先頭でつぶやいた。
「なんだ、あれ?」
イフテリオスの弟クエイルが、空を指差した。
ゼウシスもつられて空を見上げた。
「あ、あれは……」
屈強な戦士であるイフテリオスが慄いていた。
ゼノーも開いた口が塞がらないといった様子だ。
太陽が、肥大化していた。
光源の周りに、無数の紅い点があった。
それらが太陽を大きく見せている。
「アグンの気がふれたのか……」
ゼノーは胸の前で、バルティアンの印を作った。
「神よ、御守りたまえ」
「大丈夫だ、心配しなくてよい」
ゼウシスは、平然と信者たちに伝えた。
「あれがなんであろうと、まもなく新しい神が誕生する。お前たちは、その神によって、一番に救われるだろう」
三人は、ゼウシスを見た。
「たがら先を急げ。ことを早くなすのだ」
「教皇様……」
クエイルが控えめに声を上げた。
控えめだが、その瞳には欲望がギラついていた。
「なんだ?」
「オレたちに、褒美を約束してくれ」
「こら、クエイル、こんなときに何を言い出すんだ!」
兄のイフテリオスがたしなめたが、クエイルは言い返した。
「兄者だって、本当は、して欲しいんだろう?」
イフテリオスは、図星だったのか、言葉に詰まる。
「して欲しい? 何をだ?」
「オレたちは、男だ。この紅の月の世界の。満月でなくても、教皇様のような美しい女性とずっといっしょで、ガマンできるわけがない」
「……ああ」
ゼウシスは理解した。
ゼノーだけが、三人の問題だとばかりに視線を別な場所に移していた。
「そうだな……よかろう。褒美をやろう。いや、ここまでの感謝として、いまからしようじゃないか」
クエイルの顔が喜びで弾けた。
「あ、兄者、兄者からいいぞ。一番苦労してきたからな」
「ば、馬鹿を言うな。お、恐れ多い……」
そうは言ったものの、イフテリオスの顔には期待が浮かんでいた。
心なしか、すでに下半身はふくらみを帯びている。
「……二人同時でいいぞ……前と後ろだけ決めろ」
ゼウシスは、淡々と告げた。
炎天下の船上だった。
女教皇は、聖衣を脱いで、白い肌を露出した。
まだ少女を思わす、美しい裸体だった。
彼女の信者である兄弟も裸になった。
すでに二本の男根は、弧を描いて反り上がっていた。
ゼウシスは二人を並ばせて立たせた。
そのら前に正座で座り、二本の側面を交互に、公平に、丁寧に舐め始めた。
ぴちゃぴちゃと、水滴が遊ぶ音が奏でられる。
両方の指と手のひらが、同じリズムで刺激していく。
兄弟は兄弟らしく、似た表情で悦に浸っていた。
「さて、そろそろわたしのことも気持ちよくしてもらおう」
ゼウシスは、日陰を選んで、四つん這いになった。
二人は野獣のように、ゼウシスを前後から攻めた。
とても教皇と信者とは思えぬ、淫らで背徳的な行為が続いた。
その間、ゼノーは、ずっと太陽を見ていた。
熱量は高まり、紅い斑点は徐々に増えていた。
それは、どこか男たちの高まりに似ていた。
膨張して、弾ける寸前。
太陽神アグンは、もうすぐ絶頂を迎えようとしていた。
ゼノーが、布教船の先頭でつぶやいた。
「なんだ、あれ?」
イフテリオスの弟クエイルが、空を指差した。
ゼウシスもつられて空を見上げた。
「あ、あれは……」
屈強な戦士であるイフテリオスが慄いていた。
ゼノーも開いた口が塞がらないといった様子だ。
太陽が、肥大化していた。
光源の周りに、無数の紅い点があった。
それらが太陽を大きく見せている。
「アグンの気がふれたのか……」
ゼノーは胸の前で、バルティアンの印を作った。
「神よ、御守りたまえ」
「大丈夫だ、心配しなくてよい」
ゼウシスは、平然と信者たちに伝えた。
「あれがなんであろうと、まもなく新しい神が誕生する。お前たちは、その神によって、一番に救われるだろう」
三人は、ゼウシスを見た。
「たがら先を急げ。ことを早くなすのだ」
「教皇様……」
クエイルが控えめに声を上げた。
控えめだが、その瞳には欲望がギラついていた。
「なんだ?」
「オレたちに、褒美を約束してくれ」
「こら、クエイル、こんなときに何を言い出すんだ!」
兄のイフテリオスがたしなめたが、クエイルは言い返した。
「兄者だって、本当は、して欲しいんだろう?」
イフテリオスは、図星だったのか、言葉に詰まる。
「して欲しい? 何をだ?」
「オレたちは、男だ。この紅の月の世界の。満月でなくても、教皇様のような美しい女性とずっといっしょで、ガマンできるわけがない」
「……ああ」
ゼウシスは理解した。
ゼノーだけが、三人の問題だとばかりに視線を別な場所に移していた。
「そうだな……よかろう。褒美をやろう。いや、ここまでの感謝として、いまからしようじゃないか」
クエイルの顔が喜びで弾けた。
「あ、兄者、兄者からいいぞ。一番苦労してきたからな」
「ば、馬鹿を言うな。お、恐れ多い……」
そうは言ったものの、イフテリオスの顔には期待が浮かんでいた。
心なしか、すでに下半身はふくらみを帯びている。
「……二人同時でいいぞ……前と後ろだけ決めろ」
ゼウシスは、淡々と告げた。
炎天下の船上だった。
女教皇は、聖衣を脱いで、白い肌を露出した。
まだ少女を思わす、美しい裸体だった。
彼女の信者である兄弟も裸になった。
すでに二本の男根は、弧を描いて反り上がっていた。
ゼウシスは二人を並ばせて立たせた。
そのら前に正座で座り、二本の側面を交互に、公平に、丁寧に舐め始めた。
ぴちゃぴちゃと、水滴が遊ぶ音が奏でられる。
両方の指と手のひらが、同じリズムで刺激していく。
兄弟は兄弟らしく、似た表情で悦に浸っていた。
「さて、そろそろわたしのことも気持ちよくしてもらおう」
ゼウシスは、日陰を選んで、四つん這いになった。
二人は野獣のように、ゼウシスを前後から攻めた。
とても教皇と信者とは思えぬ、淫らで背徳的な行為が続いた。
その間、ゼノーは、ずっと太陽を見ていた。
熱量は高まり、紅い斑点は徐々に増えていた。
それは、どこか男たちの高まりに似ていた。
膨張して、弾ける寸前。
太陽神アグンは、もうすぐ絶頂を迎えようとしていた。
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