恋愛委員会!

紫 ヤタガラス

042

 遅れて授業を受ける太、あっという間に時間はたち、昼になる。昼になると太のもとに時夫が来る。


「よう。今日はなんで遅れたのかは知らないけど昼飯をさっさと食えってさ」


 は?何言ってんだ?俺の唯一のたのしみをはやくすませろだと?


「と・き・お・く・ん?俺の唯一の楽しみに何を言っちゃってくれるのかな?」


 かなり怒り気味で太は時夫に言う。昨日、やっとまともな夜食を食べれて気分の良かった太だが、朝の遅刻で少し気分が悪いのに更には早く飯を食えと言われたのでかなりイラついていたが、できるだけ、時夫に悟られないよう言葉で言うが、時夫からすればまるわかりだった。


「まぁイラつくのもわかるが仕方ないんだよ。実は朝ね、先輩から呼び出しがあって、これからのために男子チーム会議だとか」


「会議と言うことはまさか委員会のやつか?」


 こくこくと首を立てに振る時夫。


「はぁー。こっちの先輩怖いしな〜。ボイコットできないかな。それで今度あった時に謝ればいいでしょ」


「どう謝るんだよ?もしよかったら聞かせてくれ。それで行けそうなら俺の方からお前はこれないと言っておくよ」


 マジか。ならとっておきを使うしかないな。


 と太は思いながら太にとっての究極の謝り方を時夫に披露する!


「この俺のふくよかさに免じて今回は!」


「よし、多分それやったら間違いなくボコボコにされるから、早く飯を食え」


 な、何!この謝り方が通用しないだって!いつもこれでいけたのに!


 みたいな顔をしていると、時夫は言う。


「そんななんでこの謝り方が通用しないみたいな顔するなよ。当たり前だぞ?誰もそんな謝り方で許してはくれないよ。むしろ殴られるだけだぞ」


「殴られるくらいなら集まるしかないか・・・」


 そこから太は黙って昼飯を食べる。そこに拳子が訪ねてきて、


「古河、ごめんまたやってくれる?」


 と拳子に言われた時、時夫は


「ん?あぁまたか。いい加減早くどうにかしろよ?いつまでも俺がつくわけにはいかないし。俺も早くしないと業先輩に呼ばれてるんだから」


「ごめんごめん。できるだけ早くどうにかするから、今回もお願い!」


 拳子が必死にお願いし、太は


「なんだ、時夫が断るなら俺でどうだい?鬼島さん」


 いつもはびびって拳子に喋りかけない太が喋りかける。


 よし、これで時間を稼いで昼飯タイムをできるだけ伸ばしてこれを言い訳にすれば殴られたりはしないはず。


 太はご飯のためなら目の前の恐怖を顧みずにいたが、拳子が


「あなたじゃ役不足だし、これは私と古河くんの秘密なの。協力をしてくれると言ってくれたことに関しては嬉しいけどごめんなさいね」


 とあっさりことわられ、太は心の中で


「なんでじゃー!なんでご飯タイム最近まともに満喫できんのじゃ!チクショー!」


 と叫んでいた。
 そしてもう諦めたかのように早急に太は昼飯を済ませて、拳子といる時夫のもとへ向かうが、その前に時夫がきて、


「ごめん先に行っててくれ。集合場所は屋上だ。先生の許可もとってあるらしいから早くいけよ」


 と言って時夫は拳子のもとに戻り、太は歩いて屋上へと向かった。

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