異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

チリー王女の命令

「き、騎士団長?お、おいどうしたんだよ?からかってるだけだろ?な?」


 実里はダルキリアのやったこと、言った意味が分からず騎士団長の体を揺らすが、一向に目覚める気配のない騎士団長。


「あいつは死体とか言っていたがマジなのか・・・」


 実里は倒れている騎士団長の心臓部に顔を当てるか、心臓の音が聞こえない。


「そんな、な、何もされていないはず。あいつは何かをするそぶりを見せてなかった。ただ手を前に出して手のひらを騎士団長に向けて大きく開けていただけのはず・・・。それでなんで騎士団長が死ぬんだ。意味が分からない!」


 実里がダルキリアが何をどうやって騎士団長の心臓を止めたの分からず、みすみすそれを目の前で許した自分に苛立ちを感じていた。


「しかしなぜだ?手のひらを広げただけでどう心臓を止める・・・。まさか異能力か!」


 実里は考え、異能力でしか騎士団長が何も出来ずに殺されるわけがないと、考えていた。


「確かにやつの手のひらは去る時にはもう真っ赤だった。そして下に赤いな塊を潰して、液体を垂らしたような痕跡もあった。まさかあれが騎士団長の心臓だとは思わなかったわ」


 実里は王の間で1人ブツブツ言いながら騎士団長の死体を見ていた。






 その頃、実里たちを追い出した王の間では


「まさか私の能力を使わないとだめになるなんてね。私の能力は意外と運だよりだからあまり使いたくないんだよね。しかも対象にした人には一度しか使えないからこれがバレてしまえば格上の相手に対して脅されると負けるな」


 ダルキリアの能力は相手を対象として、相手の物を盗む能力である。相手が衣服に身につけているもの、金、武器などといったものがダルキリアの能力の対象である。
 本来ならば心臓などは取れたりはしないのだがダルキリアの能力は盗賊団を率いていた時より、強力になり、気づけば相手の心臓などを盗れるようになっていた。


「これでもう1人いたあいつも王の間に来てチリーに会おうとはしないはず」


 ダルキリアは王の間のチリーがいる場所に戻る。


「ダルキリア。我に用のあるものが来たのではないのか?」


 王の間で王の席に座る女性がダルキリアに尋ねる。


「いえ。貴方様には関係のないことです。貴方様はダーランマ様に言われたことを忠実にこなしてください。チリー・ン・アワルディア女王陛下」


 ダルキリアはチリー女王にひれ伏して、王の間に入ってきたものたちについて報告する。


「ほう。2人も我に会いにきたのか。それでその2人はどんな奴なのだ?」


「1人はアワルディア帝国騎士団長でございます。しかし奴は私をないがしろにしたのできっと謀反を企んでいたのです。だから私が勝手に処罰させていただきました」


 チリーと呼ばれた女王は騎士団長を処罰したと聞いた時、ダルキリアに怒りを覚えていたが、今は人質にされている柳のために、何も思わないようにしていた。

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