異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

能力者殺しのハラサ

「仕方ない。ネタバラシをしてあげよう」


 ハラサは次の瞬間体から針のようなものを体の全身に出現させる。


「それがお前の能力か?」


「そう。これが俺の能力。体のどこからも針を出せるし、体から出した針を投げつけることもできる」


「ふん。でもお前がまた転び続けるのに変わりはない。お前が針人間だろうと関係ないからな!」


 ダークルンはまたスリップの呪文をうつが、ハラサはそれを


「ニードルバック!」


 針を足に出して、スリップの呪文の対象を針へと変える。


「そうくるのか。ならもう君とは遊べないな。ガチでやりあうしかないんだから」


「ふん。俺は最初からそのつもりだ。お前も磔にしてやるよ」


「あ?磔?壁もないのにどうやるんだよ?」


 笑いながらダークルンは言うが、ハラサはガイアラーの森の木を指差す。


「磔にもってこいの物体があるだろ?」


「ま、まさかあの木に僕を?」


「いい感じに磔にしてやるよ。能力者は全て磔にして断罪せねば俺の気が済まないのでな」


 そう言ってハラサはダークルンにに近づいて攻撃する。


「ニードルラッシュ!」


 シッ!シッ!シッ!


「く、あたるとやばいから避けるしか」


 ハラサは攻めながら能力の針を手のひら、ひじ、全ての体を利用してだす。
 ダークルンは接近戦は苦手のため避けるしかできずだんだん木の方へと誘導されていく。
 そして、とうとうダークルンの背中はガイアラーの森にある木に到達する。


「さて目標の場所まで送り届けたし、今からはショータイムだ!」


「大人しく磔にされると思うなよ!」


 ダークルンは目の前にいたハラサに呪文を放つ。


「ファイオ!」


 ボンッ!と音を立ててハラサの顔にファイオを放つが・・・


「無駄だよ。俺にその程度の攻撃は通用しない。諦めて磔にされな」


 ダークルンは木に磔にされそうになり、遠くから観戦していたイナハルは・・・


「奴の戦闘スタイルどこができいたものと似ているな」


「イナハル。あいつのこと知ってるの〜?」


 ダーラスはイナハルに聞くが、イナハルは


「いや多分人違いだと思うんだが奴の戦闘スタイル、能力者殺しと呼ばれていた男と似ていてな」


「能力者殺し?あー、私も聞いたことある。確か相手を磔にして完全に無効化になるまで追い詰めてそのままの状態にして殺している超重罪人でしょ〜。でも能力者殺しは〜」


「そう。殺したものの親族たちに殺されたと聞いたからな。あれは違うだろきっと」


 イナハルがダーラスと話していると、間にガスタが入り


「いんや。あいつは能力者殺しをしてたよ。昔ね。まぁ今もしてるけど」


 ガスタの一言に2人は驚く。

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