異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

カルナクと理人

病院に来た理人は実里に案内されながらある病室に向かった。


「この部屋にあって欲しい人がいるの」


「誰だよ。会って欲しい奴とは」


 理人は実里に案内された部屋の前で聞いた。


「この病室には私が入ってるレジスタンスの私より上の立場の人がいるの。鏡のこと話したら会って話がしたいって言ってたから話を聞いてあげてね」


 実里はそう言って、理人は納得し、実里は病室のドアをノックした。


「カルナク起きてる?鏡理人を連れてきたよ〜」


「おう。入っていいよ」


 部屋の中からカルナクが反応した。実里は病室のドアを開けて理人とともに部屋の中へと入った。


「初めましてだな。ミノがどうやら世話になったらしいな。俺はミノ所属しているレジスタンスの上の立場にいるカルナクってものだ。よろしくな」


「こちらこそ。俺は鏡 理人だ。よろしく」


 2人は互いに自己紹介をした。


「話があるとミノから聞いたんだが俺に何の用だ?」


 理人はカルナクに聞いた。初対面なので何故理人はカルナクに呼び出されたのかは理由がわからなかった。本当にただ話がしたいだけならいいがと心の中で思っていた。


「いや。本当にただ話をするだけだよ。ミノから君の話を聞いて君と話したかったんだ。で悪いが少し外してくれないかミノ。」


 カルナクは実里に言った。実里は少し考えながら


「私がいるとできない話なの?ただ話すだけと聞いたんだけれど」


「まぁ男2人で少し話したいことがあるのさ。だから頼むよ」


 実里はしょうがない感じで納得し


「わかった。じゃ外で待ってるから終わったら病院の玄関らへんにいてね。鏡」


「わかった」と理人は言って、それを聞くと実里は車椅子の車輪部分を手で回して一人で前に進んで病室から出た。理人はそれを見てかなり辛そうだなと思った。


「でミノを外に出してまでする話とはなんだ?」


 理人は実里が出て行った後、カルナクに聞いた。


「実はしばらくあいつの面倒を見てもらいたい。俺はあいつに秋月チリンの護衛的なものをやつに命じていたんだが、それを失敗して更にはあのざまでな。あれでかなり落ち込んでいると思うんだ。一人でいたらあいつは秋月を探しに行くと言いかねない。だからしばらくやつを見ていて欲しい。頼めないか?」


「構いませんが何故俺に?それは皇国の偉い人たちのほうがいいと思うんだが」


 理人もそんなに強いわけではなかったので実里の行動を止められる自身はなかった。本来なら王に頼んだチリンの捜索も自分で行きたいくらいだが、皇国の危険を取り除かない限りまたチリンが囮などに使われてしまうからと思ったからである。


「全く。なんで俺の周りにいる女はネガテイブで身勝手なことばかりするやつが多いんだか」


 理人は気づかぬうちにそう呟いていた。それを聞いたカルナクは


「お前も苦労しているんだな、、、。まぁミノのこと引き受けてもらえるか?」


「まぁそう頼まれて受けないのもあれだしな。わかった。ミノの世話しばらく引き受けよう」


 カルナクはベッドで起きあがり軽く会釈した。


「起き上がっても大丈夫なのかあんた?」


「もう少しすれば退院できるしな。それに寝たまま話しているんじゃ失礼だろう。引き受けてくれて感謝する。俺があいつを見れない間頼んだぜ」


「わかった。自信ないけど任せとけ!」


 理人はそう言って、病室から出た。カルナクは大事なことを話すのを忘れていたがその時にはすでに理人は病室から出ていた。


(仮面のこと話すの忘れたけどまぁそこらへんは流石にあいつがしっかりするだろう。今はとりあえず1日でも早く退院できるよう休むか)


 カルナクはそう思って眠りに入った。



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