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冒険者が女主人公でも良いじゃない。

十徒

朝からのお仕事の帰り道

医者を出て少年を背負ながら家路に着く。
採取した素材や道具は飛脚で自宅に送った。
依頼されていた鉱石は直接納品先に送った。
そうして残った最低限の荷物を手に歩みを進める。
「苦しくない?」
うんと頷くような感触を背に感じる。
「なら良かった」
と言ってからふと疑問に思う。
今まで少年の声を一度も聞いていないのだ。
少年は話せるのだろうか。
少なからず頷いてはいるし、言葉は理解しているのだろう。
しかしさっきの病院での反応といい、
今の反応といい、とても話せるような振る舞いには見れない。
そんなことを考えていると、
「、りが、、」
というような小さな音が耳に入る。
特に気に止めず歩みを進めていると、
少年が私の服の右肩当たりの布を掴む。
「どうしたの?」
と少年に問うと、
「ありが、と、」
と小さく細い声で言う。少年は更に言葉を続ける。
「助けてくれて」
少し待ったがこれ以上続きは無さそうだった。
「どういたしまして。
って言っても私はたいしたことできてないんだけどね」
と軽く苦笑いしながら言うと、少年はすぐに首を横に振る。
「ハハハッ。そこまで必死に首振られるとちょっと照れるね。
そういえば私は君の事何て呼べばいいかな」
私の問いは少年を俯かせて少しの沈黙を生んだ。
そして少年は「わかんない」と小さく言った。
駆け込んだ先の医者が
名前もわからないと言っていたことを思い出す。
「そっか。じゃあ私が何て呼ぶか決めてもいい?」
小さく頷く少年。
「じゃあロイって呼んでもいいかな?」
再び少年は小さく頷く。
「それじゃあこれからよろしくね、ロイ」
そう言うと少年は少し黙ってしまった。
「ロイって名前嫌だった?」
少年は勢いよく首を横に振る。
「あの、お姉さんのこと、
何て呼んだらいいのか、わからなくて」
「そういえばまだ私のこと話して無かったね。
私はリン。職業は冒険者。年は見たまんまだよ。
あとは何か気になることある?」
すると少年は横に首を振る。
それから少し間が空くと、
「あの、よろしく、お願いします、リンさん」
「うん、よろしくロイ。あと呼びづらかったらリンでいいよ」
そう言うとロイは私の背中に顔をうずめた。


それからしばらく歩くと家に着いた。
「ここが私の家だよ」
それを聞いたロイは私の家を眺める。
「思ったよりボロだった?」
ロイは首を横に振る。
「はははっ、まぁ二人ですむには、
ちょっと狭いかもしれないけど」
そう言って戸の鍵を開け家に入る。
灯りを付けベッドに腰を下ろす。
ベッドに腰掛けながらロイと私を結ぶ布を解く。
「座れそう?」
ロイは頷くと、
短い両足で器用にバランスを取り座って見せた。
「さてと、ご飯にしようか。何か食べたいものとかある?
あまり手の込んだものじゃなければ作れるよ」
ロイは少し悩んだあとにオススメと言ってきた。
材料を見るとどれも半端な量しか残っていなかった。
よし、面倒だチャーハンにしよう。
そう考えた私は適当に米、残っていた肉料理、
ちょっと残ってた野菜炒めを細かくきざみ、
卵を絡めて一気に鍋で炒める。
時間にして10分もかからずに出来上がった。
流石残り物いれただけチャーハンである。
「お待たせー」
そう言ってキッチンから、
出来上がったチャーハンと皿を持って行く。








1ヶ月程空いてしまいました。
今から考えてあるの一気に出します。

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コメント

  • 侘助

    もう、同じの4回読んでるけど面白い!続き早くー!

    0
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