プリンセスセレクションー異世界からやってきたお姫様は王様を目指す
51話 選定官No.XVIII:月のヘカテア
  「行ったわね」
 
小さくなっていく二人を見送りながら、私は静かにそう呟いた。
本音を言うと何かとトロそうなエミィの妹に任せるのは不安しかないが、そこは荒事に向いてそうで理由はよく分からないが自己再生能力を持つ男がついてる。
 
(まあいざとなったら逃げるぐらいは出来るはずよね?)
 
ほかに動かせる駒もないし贅沢を言える状況ではなかった。
 
「何事もないといいけど……」
 
「あら? 人の心配をするなんて余裕じゃない。四葉には二人よりももっと重大な責務があるのを忘れてないでしょうね?」
 
心配そうに呟く四葉の肩を叩いて激励する。
今回、四葉にはステージに立ってもらわないといけない。
ほかの誰にも出来ない重要な仕事だ。
 
「う、うん、わかってる。ただ、練習はしてたって言ってもステージに登るのは久しぶりだし、私にアリスちゃんの代わりが務まるのかちょっと心配だけど……」
 
「なーに素っ頓狂なこと言ってんのよ? いい? 四葉が私の代わりなんじゃなくって、わーたーしが四葉の代わりなんだってこと忘れないでもらえるかしら?」
 
私が四葉の代役を務めたのは敵からの襲撃から四葉を守るため、そして自分が犯した失態のつけで四葉からチャンスを奪ってしまった贖罪なのだから。
 
「本当に、そうなのかな?」
 
「え?」
 
しかし四葉の表情は晴れないまま、不安と重圧に押しつぶそうな顔をしていた。
 
「私が有名になったのってアリスちゃんと入れ替わってからなんだよ? 最初の頃なんて本当に人なんて集まらなくて、CDが売れるようになったのだってアリスちゃんのお陰だし」
 
「そんなことないわ」
 
「あるよ! そんなことあるっ!」
 
四葉はそんなことを言うが、しかし私は知っている。四葉の才能も努力も、躍進したのが仮に私が四葉の代わりに歌ったあのステージからだったとしても、あのステージに立つ権利を手にしたのも歌を聞きに来てくれるお客さんが居たのも全ては四葉の魅力だからだ。
もしも仮に妨害が入らず、四葉が歌っていたとしてもきっと四葉は成功していたと私は思っている。
それだけの能力がこの娘にはあるのだから……。
 
「アリスちゃん......私怖いよ。お客さんが観に来てくれてるのは有栖院四葉なんかじゃなくて、アリスちゃんだったなら、私はみんなの期待を裏切っちゃうんじゃないかって......こんなこと事情があったとはいえ、今まで騙してた私に言う資格はないかもだけど」
 
「そう、だったら確かめてくればいいじゃない?」
 
「えっ?」
 
だが、私がそれを四葉に伝えたところでこの子の不安を払拭なんて出来るはずがない。
 
「貴方が自分を信じれなくなったって、貴方がこれまで積み上げてきたものがなくなる訳ないじゃない? そんなこと歌ってみれば分かるわよ。四葉は自分の歌を思いっきり歌えばいい。そうすれば感動した愚民どもは神を崇めるように平服するはずよ」
 
「え、えっと……私はそんな女王キャラを売ってきた覚えはないんだけど」
「王の言葉を聞かない民はいないものよ? だからしゃきっとしなさい。それに、そんな不安そうな顔じゃみんな楽しめないわよ?」
 
「……うん、そうだね! アイドルがこんな暗い顔してちゃダメだよね!」
 
パンパンと頬を叩いて笑顔を作る四葉を、私は抱き寄せてそっと耳元で囁いた。
「もしもダメなら、アイドルやめて私の専属になっちゃいなさいよ? 一生可愛がってあげるわよ?」
 
「え? ええっ!? そ、そんなの……からかわないでよアリスちゃんってばもうっ! すぐに私のことからかうんだもんっ、あっと、その……わ、私もその……ちがくて、とにかく練習してくるから! 今はステージのことしか考えないからっ!」
 
一体ナニを想像したのやら、四葉は表情をトマトのよう染めて走り去っていく。
 
「照れちゃって可愛いわね」
 
走り去る四葉の姿を眺めながら、一人悦に浸る。
自分と瓜二つの顔があんなに可愛らしく恥じらうのだから妙な気分だ。
鏡の中の自分はあんな表情をする訳もなかったし。
「さて、私もぼちぼちいきますか」
 
痛めた足を気遣いながらゆっくりとした足取りで歩く。
わずかにぴりっとした感触が身体を走るが、我慢できないほどではない。
 
「一応、事故現場も調べておいたほうがいいかしらね?」
 
もしかしたら何か手がかりが見つかるかもしれないという期待と、半年前の事件と同じように何も見つからないだろうという諦念もあった。仕掛けた罠の種類くらいは分かるだろうが、それが犯人を指し示す証拠にはなり難いだろう。
 
「それに、相手がプリンセスじゃ普通の人間相手みたいに法律を盾にとっても意味ないでしょうし」
 
元々こちら側の人間ではないのだからいくら法規に反しようが良心が咎めることはないだろうし、捕まえようにも拘束するのは極めて難しいはずだ。
 
「結局、プリンセスにはプリンセスをぶつけるしかないわよね」
 
怪我をした自分とあのドジっ娘の二人で抑え込める敵であることを祈るばかりだ。
 
「あら?」
 
四葉を追う前に、事故現場へと足を運ぶとキープアウトと描かれた黄色の線が張り巡らされていた。
それ自体には何ら不審なところはない。こちらに来てからの一年間でアリスもこの世界のドラマや漫画などのサブカルチャーに触れる機会があり、こちらでは警察が捜査の際に無関係の人間が現場に立ち入らないようにこういった敷居を設けることは知っている。
問題なのは、その現場を調べている人間が……一人もいないことだった。
 
(おかしいわね? つい数十分くらい前に私達がここを通った時は警察の人が居て調査してたはずなのに)
 
黒部とかいう刑事が忙しなく指示を出しているのを遠目に見かけたが、もう調査を追えて移動したのだろうか?
いや、しかしこんな短時間で人が煙のように消えることなんて……そう思った時、背中から寒気が走った。
その氷のような殺気を感じて、自身の迂闊を呪う。
 
(さっきまだ周囲に潜伏してる可能性について言及してたはずなのに、まさか現場にそのまま留まってるとは……思わなかったわね)
 
冷や汗を流しながら、この場をどうやって凌ぐべきか思考を巡らせる。
 
『こういう状況、こっちの世界だと油断大敵……っていうんだったかなー? あってる? あってるよね?』
 
幸い、相手はすぐにこちらを攻撃するつもりはないらしい。
間延びした声で話しかけてくる。
「ここに居た愚民どもはどうしたのかしら? もしかして殺しちゃった?」
『ううん、みんなには人質になってもらおーって思ったからまだ殺してないよ? もちろんアリスちゃんの態度次第じゃバラしちゃおかなーって思ってるけど?』
「ハッ、好きになさいよ。生憎と私は無関係の人間がどうなろうと気にするような甘ちゃんじゃないわよ?」
『キャハ☆それでこそあたしのアリスちゃん♡そんなクールなところに濡れちゃうね!』
背後の敵が嬉しそうに褒め称えてくるのが妙に癇に障る。
『でーもー、無関係じゃない人は見捨てられるかにゃー?』
「なん、ですって?」
「あの子、四葉たんだっけ?ほんとあたしのアリスちゃんとそっくりさんだよねー、思わず目を奪われちゃう黄金の髪に、まぁるい可愛いお顔。自分の大好きな人と同じ顔で、世界で一番嫌いな奴が笑ってる。八つ裂きにしたくてたまらないよねー☆」
その悪意に満ちた意見に、私の中で何かがキレる音が聞こえた。
「……あんたには、こっちの世界で気の合う奴はいなかったの?」
「あはっ♪ そんな子いる訳ないじゃん! だってほらっ、あたしってばアリスちゃん一筋だし?」
「あらそう? それはもったいないわね。価値観の違う人間と触れ合って見るのも面白いわよ!」
会話に紛れて呪文を唱えると、発生した光線をリストバンドの下に仕込んでいた手鏡に反射させた。
「っ!? ちぇっ、一本取られちゃったね☆」
詠唱を省略して威力が大幅に落ちているだろうが、至近距離で喰らえばタダでは済まない一撃。一筋の光線は背後の空間を薙ぎ払うが、寸前で躱されてしまった。
「さっすがはあたしのアリスちゃん、会話に紛れて呪文唱えたり、見もせずに後ろの敵を反射させた魔法で狙い撃ちにするだなんて……戦い慣れてるなぁ☆ その魅力にぃ、あたしの心はもうトロトロのメロメロだぁー♪」
相手が退いたことで、ようやく相手の面が拝める。
振り返った先にいたのは、顔見知りの少女。
青い長髪に、茶目っ気を感じる瞳は猫を彷彿とさせる。
スラッとした背丈は一見クールビューティーに映るが、そんな印象は彼女と口を聞けば朧月のように儚く消え去ってしまうだろう。
「そう、あんたが黒幕だったのね……ヘカテアァァァアアア!!」
怒気を含めて、敵であるヘカテアを威嚇する。
「あちゃー☆ ばればればればればれちゃったぁん? んふっ、まあ隠す気なんてなかったんだけどね? アリスちゃんってば全然気づいてくれないしぃ、ヘカテアちゃんってばさみしいゾイ☆彡」
おちゃらけたように嘲るヘカテアが獲物である弓を構えた。
「じゃあ久しぶりの再会だしぃ、改めて名乗ちゃおうかな?選定官NoXVIII月のヘカテアちゃんさ〜んJOY♩ 月に代わってオシオキしちゃうヨ☆」
そうして二人は壊れたステージを舞台に、選定官同士の戦いを始め……ここに決して交わらぬはずの太陽と月が衝突した。
 
小さくなっていく二人を見送りながら、私は静かにそう呟いた。
本音を言うと何かとトロそうなエミィの妹に任せるのは不安しかないが、そこは荒事に向いてそうで理由はよく分からないが自己再生能力を持つ男がついてる。
 
(まあいざとなったら逃げるぐらいは出来るはずよね?)
 
ほかに動かせる駒もないし贅沢を言える状況ではなかった。
 
「何事もないといいけど……」
 
「あら? 人の心配をするなんて余裕じゃない。四葉には二人よりももっと重大な責務があるのを忘れてないでしょうね?」
 
心配そうに呟く四葉の肩を叩いて激励する。
今回、四葉にはステージに立ってもらわないといけない。
ほかの誰にも出来ない重要な仕事だ。
 
「う、うん、わかってる。ただ、練習はしてたって言ってもステージに登るのは久しぶりだし、私にアリスちゃんの代わりが務まるのかちょっと心配だけど……」
 
「なーに素っ頓狂なこと言ってんのよ? いい? 四葉が私の代わりなんじゃなくって、わーたーしが四葉の代わりなんだってこと忘れないでもらえるかしら?」
 
私が四葉の代役を務めたのは敵からの襲撃から四葉を守るため、そして自分が犯した失態のつけで四葉からチャンスを奪ってしまった贖罪なのだから。
 
「本当に、そうなのかな?」
 
「え?」
 
しかし四葉の表情は晴れないまま、不安と重圧に押しつぶそうな顔をしていた。
 
「私が有名になったのってアリスちゃんと入れ替わってからなんだよ? 最初の頃なんて本当に人なんて集まらなくて、CDが売れるようになったのだってアリスちゃんのお陰だし」
 
「そんなことないわ」
 
「あるよ! そんなことあるっ!」
 
四葉はそんなことを言うが、しかし私は知っている。四葉の才能も努力も、躍進したのが仮に私が四葉の代わりに歌ったあのステージからだったとしても、あのステージに立つ権利を手にしたのも歌を聞きに来てくれるお客さんが居たのも全ては四葉の魅力だからだ。
もしも仮に妨害が入らず、四葉が歌っていたとしてもきっと四葉は成功していたと私は思っている。
それだけの能力がこの娘にはあるのだから……。
 
「アリスちゃん......私怖いよ。お客さんが観に来てくれてるのは有栖院四葉なんかじゃなくて、アリスちゃんだったなら、私はみんなの期待を裏切っちゃうんじゃないかって......こんなこと事情があったとはいえ、今まで騙してた私に言う資格はないかもだけど」
 
「そう、だったら確かめてくればいいじゃない?」
 
「えっ?」
 
だが、私がそれを四葉に伝えたところでこの子の不安を払拭なんて出来るはずがない。
 
「貴方が自分を信じれなくなったって、貴方がこれまで積み上げてきたものがなくなる訳ないじゃない? そんなこと歌ってみれば分かるわよ。四葉は自分の歌を思いっきり歌えばいい。そうすれば感動した愚民どもは神を崇めるように平服するはずよ」
 
「え、えっと……私はそんな女王キャラを売ってきた覚えはないんだけど」
「王の言葉を聞かない民はいないものよ? だからしゃきっとしなさい。それに、そんな不安そうな顔じゃみんな楽しめないわよ?」
 
「……うん、そうだね! アイドルがこんな暗い顔してちゃダメだよね!」
 
パンパンと頬を叩いて笑顔を作る四葉を、私は抱き寄せてそっと耳元で囁いた。
「もしもダメなら、アイドルやめて私の専属になっちゃいなさいよ? 一生可愛がってあげるわよ?」
 
「え? ええっ!? そ、そんなの……からかわないでよアリスちゃんってばもうっ! すぐに私のことからかうんだもんっ、あっと、その……わ、私もその……ちがくて、とにかく練習してくるから! 今はステージのことしか考えないからっ!」
 
一体ナニを想像したのやら、四葉は表情をトマトのよう染めて走り去っていく。
 
「照れちゃって可愛いわね」
 
走り去る四葉の姿を眺めながら、一人悦に浸る。
自分と瓜二つの顔があんなに可愛らしく恥じらうのだから妙な気分だ。
鏡の中の自分はあんな表情をする訳もなかったし。
「さて、私もぼちぼちいきますか」
 
痛めた足を気遣いながらゆっくりとした足取りで歩く。
わずかにぴりっとした感触が身体を走るが、我慢できないほどではない。
 
「一応、事故現場も調べておいたほうがいいかしらね?」
 
もしかしたら何か手がかりが見つかるかもしれないという期待と、半年前の事件と同じように何も見つからないだろうという諦念もあった。仕掛けた罠の種類くらいは分かるだろうが、それが犯人を指し示す証拠にはなり難いだろう。
 
「それに、相手がプリンセスじゃ普通の人間相手みたいに法律を盾にとっても意味ないでしょうし」
 
元々こちら側の人間ではないのだからいくら法規に反しようが良心が咎めることはないだろうし、捕まえようにも拘束するのは極めて難しいはずだ。
 
「結局、プリンセスにはプリンセスをぶつけるしかないわよね」
 
怪我をした自分とあのドジっ娘の二人で抑え込める敵であることを祈るばかりだ。
 
「あら?」
 
四葉を追う前に、事故現場へと足を運ぶとキープアウトと描かれた黄色の線が張り巡らされていた。
それ自体には何ら不審なところはない。こちらに来てからの一年間でアリスもこの世界のドラマや漫画などのサブカルチャーに触れる機会があり、こちらでは警察が捜査の際に無関係の人間が現場に立ち入らないようにこういった敷居を設けることは知っている。
問題なのは、その現場を調べている人間が……一人もいないことだった。
 
(おかしいわね? つい数十分くらい前に私達がここを通った時は警察の人が居て調査してたはずなのに)
 
黒部とかいう刑事が忙しなく指示を出しているのを遠目に見かけたが、もう調査を追えて移動したのだろうか?
いや、しかしこんな短時間で人が煙のように消えることなんて……そう思った時、背中から寒気が走った。
その氷のような殺気を感じて、自身の迂闊を呪う。
 
(さっきまだ周囲に潜伏してる可能性について言及してたはずなのに、まさか現場にそのまま留まってるとは……思わなかったわね)
 
冷や汗を流しながら、この場をどうやって凌ぐべきか思考を巡らせる。
 
『こういう状況、こっちの世界だと油断大敵……っていうんだったかなー? あってる? あってるよね?』
 
幸い、相手はすぐにこちらを攻撃するつもりはないらしい。
間延びした声で話しかけてくる。
「ここに居た愚民どもはどうしたのかしら? もしかして殺しちゃった?」
『ううん、みんなには人質になってもらおーって思ったからまだ殺してないよ? もちろんアリスちゃんの態度次第じゃバラしちゃおかなーって思ってるけど?』
「ハッ、好きになさいよ。生憎と私は無関係の人間がどうなろうと気にするような甘ちゃんじゃないわよ?」
『キャハ☆それでこそあたしのアリスちゃん♡そんなクールなところに濡れちゃうね!』
背後の敵が嬉しそうに褒め称えてくるのが妙に癇に障る。
『でーもー、無関係じゃない人は見捨てられるかにゃー?』
「なん、ですって?」
「あの子、四葉たんだっけ?ほんとあたしのアリスちゃんとそっくりさんだよねー、思わず目を奪われちゃう黄金の髪に、まぁるい可愛いお顔。自分の大好きな人と同じ顔で、世界で一番嫌いな奴が笑ってる。八つ裂きにしたくてたまらないよねー☆」
その悪意に満ちた意見に、私の中で何かがキレる音が聞こえた。
「……あんたには、こっちの世界で気の合う奴はいなかったの?」
「あはっ♪ そんな子いる訳ないじゃん! だってほらっ、あたしってばアリスちゃん一筋だし?」
「あらそう? それはもったいないわね。価値観の違う人間と触れ合って見るのも面白いわよ!」
会話に紛れて呪文を唱えると、発生した光線をリストバンドの下に仕込んでいた手鏡に反射させた。
「っ!? ちぇっ、一本取られちゃったね☆」
詠唱を省略して威力が大幅に落ちているだろうが、至近距離で喰らえばタダでは済まない一撃。一筋の光線は背後の空間を薙ぎ払うが、寸前で躱されてしまった。
「さっすがはあたしのアリスちゃん、会話に紛れて呪文唱えたり、見もせずに後ろの敵を反射させた魔法で狙い撃ちにするだなんて……戦い慣れてるなぁ☆ その魅力にぃ、あたしの心はもうトロトロのメロメロだぁー♪」
相手が退いたことで、ようやく相手の面が拝める。
振り返った先にいたのは、顔見知りの少女。
青い長髪に、茶目っ気を感じる瞳は猫を彷彿とさせる。
スラッとした背丈は一見クールビューティーに映るが、そんな印象は彼女と口を聞けば朧月のように儚く消え去ってしまうだろう。
「そう、あんたが黒幕だったのね……ヘカテアァァァアアア!!」
怒気を含めて、敵であるヘカテアを威嚇する。
「あちゃー☆ ばればればればればれちゃったぁん? んふっ、まあ隠す気なんてなかったんだけどね? アリスちゃんってば全然気づいてくれないしぃ、ヘカテアちゃんってばさみしいゾイ☆彡」
おちゃらけたように嘲るヘカテアが獲物である弓を構えた。
「じゃあ久しぶりの再会だしぃ、改めて名乗ちゃおうかな?選定官NoXVIII月のヘカテアちゃんさ〜んJOY♩ 月に代わってオシオキしちゃうヨ☆」
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