Another World

ゆうママ

第3話〜帰り道1〜

「なあ、イケメンじゃん?どこ出身なの?」
サスケがワードに凄みながら胸ぐらを掴んで聞く。
凄むようなところねぇよと思いながら
「やめろよお前ら。」
とルイが言い、4人の元に歩く。
「おうおう、お前らそんなことして楽しいんか?面白いと思ったんなら教えてやるよ、お前らやってることモブキャラ感満載• • • • • • •だからな?」
タケルも同じように歩きながら彼らを煽る。ルイが思わず吹き出す。ワードもまた、【モブキャラ感満載】というパワーワードに吹き出していた。
「あ?おいお前何笑ってんだよ」
そう言ってサスケがワードの頭をはたく。
ワードがそれに意味がわからない勢いで地面に崩れ落ちる。
「いたた、、」
こいつ、マジ体から弱いやつだ。
ルイもタケルもこれ以上手を出されるとワードがどうなるか分からないので少し真剣になる。
「おい、本当にやめろ。後悔することなるぞ」
タケルがそう言って前に出たー



ー1ヶ月後ー
タケルとルイで助けに行ったあの日以来、ワードとルイとタケルと飛鳥はいつも一緒にいるようになった。そして、今ルイたち一行は、あ?映画を観終わって帰っている。
映画の名前は「ヴァンパイアガーデン」
突如吸血鬼が街に現れ、連続で人間を殺していくという事件が発生した。そして主人公が泊まっている旅館にも吸血鬼が出て、殺人が起きる。主人公は悪戦苦闘しながらも最後には容疑者の中から吸血鬼を探し出し、その吸血鬼は抵抗するが、十字架を見せられ力を失ったところを杭で心臓を刺されて、その街に平和が訪れるーというものだった。
その帰り道、ルイたちは吸血鬼の話で盛り上がった。
「なあルイ、もし吸血鬼がこの街に出たらどうする?」
「ボコボコにしてやるよ」
「ははっ、まあおれの見立てだとルイでも勝てねぇな。ワードはどうだ?」
と、ワードに話題を振る。と同時に
「全速力で逃げる」
と即答するワード。
「いや反応早。まあワードはそうだろうと思ったよ。飛鳥…は吸血鬼のこと逆に殺すだろうな。お前本当に鬼みたいなもんだからー」
「誰がよ」
「はははっ」
「ははは」
ワードとルイが笑う。
こんなたわいもない話をしていると、飛鳥の家に着いた。
映画館からの道中に飛鳥の家があるのだ。そして、家に入る前にこっちに振り返る。
「あ、タケル、あんた次鬼って言ったらぶっ殺すわよ。じゃあねルイ、ワード、おやすみ」
「うわあ、もう言ってることが鬼だもんなーおやすみ」
「あははっ、飛鳥怖すぎだよ。おやすみー!!」
「はははっ、飛鳥、おやすみ」
タケルが家の中に入るのを見守り、また3人は歩き出す。
そして、分かれ道をルイは右に曲がり、タケルとワードは左に曲がる。

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