第45話 お話

「ただし1つ条件があります。よろしいですか？」


「なんだ？俺に出来る事なら、何でもするぞ」


「絶対に出来ることですよ。明日、僕の従魔を連れて来るのでそこで僕が質問をします。正直に答えてください」


「魔物をテイムしたのか！凄いな！それと、元から、正直に言うつもりだが、何故、従魔を連れて来る必要がある？」


「僕は、調教師ですから。あっ、その従魔の前では嘘を付けないのですよ」


「そのような設定だったな。因みに本当の職業も知っているぞ？そのような魔物が、いるのか？」


「本当の職業を知っているのですか？はい。居ますよ」


「知っているぞ。精霊術士だろ？そんな魔物がいるのか？種族を教えて欲しいな」


「まず、職業の話をしましょう。正解です。何故わかったのですか？」


「隠さないのだな。魔術に詳しい学者が、いて教えてくれたのだ。重鎮は全員知っているぞ？」


「そうですか。分かりました」


「この事は、重鎮以外には、公表していないがその方がいいか？」


「そうですね。お願いします」


「わかった。そうする。因みに、何体使役しているのだ？」


「内緒で」


「そうか。わかった。次は、従魔のことを話そう」


「そうですね。何を教えて欲しいですか？」


「取り敢えず種族と、嘘を付けなくなるスキルの名前だ」


「スキル名は、教えることは、出来ませんが、種族なら、いいですよ。神獣フェンリルです」


「は？聞き間違えか？」


「神獣フェンリルです」


「本当か？神獣をテイムするとは、どこでテイムした」


「亜人族の近くですね」


「お前正気か？あそこをこの国1番の魔境だぞ？」


「えっ？あの程度が魔境なんですか？僕は、かすり傷1つ無かったですが？」


「今の事は、本当か？」


「はい。神獣フェンリルもテイムしてますし」


「そ、そうか。わかった。この事は、公表していいか？」


「はい。僕に危害が及ばないなら、いいですよ」


「わかった。その神獣は、暴れたりしないよな？」


「僕と敵対しない限り絶対にありません」


「そ、そうか。わかった」


「これで終わりです。なにか質問は、ありますか？」


「お前は、この国を滅ぼすつもりは、本当に無いんだよな？」


「今の所は、無いですね。まぁー、国王は、理解したと思いますが、僕の戦力は、侮らない方がいいですよ？よく数の暴力とか、言いますけど、それでも埋まらない圧倒的な、差がありますから」


「肝に銘じておく」


「あ、最後になりますけど、明日嘘をついた場合は、敵対したと取りますから」


「わかった。真実のみ、答えよう」


「ありがとうございます。では、明日ギルと、来ますのでよろしくお願いします。あっ、単純質問なんですが、僕街を治めたり出来ませんよ」


「それは、心配ないぞ。優秀な子爵、男爵を手配し、そいつらに統治させる。お前は、特にする事はないぞ」


「そうですか。ありがとうございます。もし、良かったらですが、明日会いたいですね。相性とか、あると思いますので」


「わかった。できる限り手配しよう」


「ありがとうございます。では、失礼します」


「おう！」


(明日は、ギルと、王城だ！楽しそう。今日話した限り嘘はついて無さそうだし、まぁー、牽制として使えたかな？)