精霊術士の英雄譚

夢見る少年

第39話 様々な思い

僕達がエリアルの進化を喜んでいる頃教会の一室で、巫女の様な服を着た女性と男性が話していた。


「聖女様。本当に勇者達を解放して良かったのでしょうか?」


「何故ですか?」


「勇者に比べたら能力は、劣りますが、他の人も騎士達と比べても能力が高い人しかいません。数の暴力で行けば、魔王も勝てたのでは?」 


「私の判断は、間違っていませんよ」


「なら、何故あんなに優しくしたんですか?厳しくすれば、付いて来る物ももっといたとおもいますが」


「なら、もし、そのような事が嫌で、恨みを持たれてレベルが沢山上がった後に復讐されたら、私達で、倒せますか?」


「いえ、それは、無理でしょう。しかし、なら、奴隷の首輪を付けさせればいいと思うのですが」


「もし、それが隷属の首輪と分かり破壊されたらどうするの?」


「隷属の首輪は、今まで壊されたことありません」


「相手が、勇者でも?」


「はい。壊れないと思います」


「貴方は頭が固い馬鹿なのね」


「すみません。しかし、いま勇者候補だった人の1人が国王に目を付けられて、スカウトされています。ただでさえ国王とは敵対関係にあるのに、そこで有能株を取られたら、教会は、絶対に舐められると、思うのです」


「その子とは、ミヤハラ ショウと、言うお方?」


「はい!そうです。聖女様は知っていらしたのですね」


「なら、尚更私の判断は、間違っていなかったわ」


「何故ですか?国王に取られるのですよ。しかも、噂では、貴族になるとか」


「貴方は私のスキル覚えている?」


「はい。〔真実の眼〕ですよね?」


「そう。そのスキルは隠蔽した人でも、隠蔽前の能力を見ることが出来る。って言うスキル」


「はい。それでミヤハラ ショウの能力を見たんですか?」


「はい。見ましたよ」


「どのような能力だったのですか?」


「全能力5000でしたよ」


「はっ?あっ、すみません聞き間違いをしたので、もう一度聞かせて貰ってもいいですか?」


「全能力5000」


「嘘ですよね?」


「私が嘘をつくとおもいますか?」


「だって勇者様だって最高の、力でも、590ですよ。なのに全能力勇者の約10倍っておかしすぎますよ」


「これで私の判断が間違ってなかった。って分かって貰えましたか?」


「分かりません!何故、そのような能力があるのに手放したんですか?」


「彼は、自主的に選ばした勇者パーティに、参加してないのよね?なら、魔王討伐をしたく無かったと考えられます。もし、強制でやらせて恨みを持たれたら?もし、隷属の首輪を付けても壊されたら?どうなるか分かりますよね?」


「分かりました。しかし、まだ諦めれません。勧誘することは許可してください」


「相手に敵対意識を持たせないこと。しつこくしすぎないこと。絶対に嵌めたりして、連れて来ないこと。パーティみんなに了承を貰うこと。それらを守れるなら許可します。逆に守れなかった場合は、貴方を反逆罪で殺します。分かりましたか?」


「分かりました。絶対にその条件を守り勧誘をします」


「話は以上ですか?私はもう、眠たいです」


「以上です。失礼します」


「お休みなさい」


「はい」


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一方王都では、


「陛下!王都冒険者ギルドから、通達で、「ギルド本部から、ショウをSSSランク冒険者として、認可する」と、来ました!」


「よくやった!ジョン!」


「はい!これでショウ様に上級貴族の権利を得ることができます!」


「そうだな。そして、俺が考えた事があるんだが、聞いてくれるか?」


「はい。何でしょう?」


「まず。SSSランク冒険者認定式で、伯爵を襲爵する。それと同時にリンを助けたことを一般公表し、その褒美として、侯爵に、陞爵するどうだ?」


「はい。素晴らしいと、思います。しかし、辺境伯以上からは、領地を持たないと行けません。どうするのですか?」


「それは、アレクが治めていたスポイルを領地にしようと思う。そして、ショウの補佐として、有能な、子爵を5名、男爵を10名、新たに騎士を30名配属させるつもりだ。だから、形だけショウが、領主だが、運営は、全て子爵と、男爵にさせる」


「なら、大丈夫だと思いますが、そのような事をしたら、子爵達が調子に乗って乗っ取りなどを企んだりしませんか?」


「それは、大丈夫だ。子爵と男爵共に半数以上を城で働いてる者にし、残りは公爵、侯爵令嬢にするつもりだ。そうしたら、貴族の繋がりも楽になるからな」


「陛下そこまで考えていたのですね。素晴らしい案だと思います。それで行きましょう」


「そうだな」


因みに、この国では、伯爵から、領主権を得られ、辺境伯から、領地を持たなければいけない。そして、領地を持つものには、子爵、男爵が部下につく。主な仕事は、子爵が、領主の補佐で、男爵が、子爵の補佐と、言う感じである。そして、大体平均の子爵の数が、2人で男爵は5人である、しかも全員、現役城勤務、上級貴族令嬢とは、質が良すぎるため、この待遇は、良すぎるのだ。


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一方その頃翔は、


(国王は僕が城に行ったら、どう動くかなぁ〜?ちょったした夢で、下級貴族になって、成り上がりとかして見たいいんだよねぇ〜そして、領主になって、国1番の街になる!っとか、でも今は、ダンジョン踏破が、目標だから、そっちに集中しないとね)


と、1人で考えていた。





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