精霊術士の英雄譚

夢見る少年

第29話 再会

僕は、ロビーに戻ると、そこには明の姿が、あった。そして明は僕に気づき、


「久しぶり!翔!」


「久しぶり」


「元気だった?」


「うん」


「翔は、今冒険者をやってるの?」


「そうだよ」


「あれ?利奈は?」


「宿屋にいる」


「そっか。出来れば、3人で話せない?」


「何で?」


「いや、だって仲良かったし、久しぶりに、話したいなぁ〜と、思って」


「そうなんだ。でもお断り。利奈に要件があるなら、今言ってくれたら利奈にちゃんと伝える」


「なんか物凄く冷たくない?」


「そうかもね」


「何でそんなのに冷たいの?僕が一希のパーティに、入ったか?」


「まぁーそうだね」


「えっ?それは、翔が、勧めたから入ったのに」


「今の僕達は、秘密がいっぱいあるから、いくら仲が良くても、一定の距離を保たないといけない」


「そっか。分かった。なら、ダメ元だけど、僕を翔達のパーティに、入れてくれない?」


「何で?一希達のパーティは、どうするん?」


「それは、翔に憧れたから。そして一希は、僕の意見を尊重してくれると思う」


「僕の何処に憧れる要素があるの?それに、一希のパーティの魔術師は、明しかいないんだよね?僕がリーダーなら、絶対に手放さいと、思うけど」


「魔法だよ。決闘で魔法を見た時感動したんだ。そして、翔と、冒険したい!って思ったんだ。一希は、説得したら大丈夫だと思う」


「そっか。明は簡単にパーティを抜ける可能性があるんだね?」


「えっ?どういうこと?」


「だって、一希のパーティの抜けたい理由は、僕に憧れたから何でしょ?なら、もし僕のパーティに、入ったとして、僕以上に憧れる人が現れたら明はパーティを抜けるんだよね?」


「いや、そんなことは、無い…」


「僕のパーティは、タダでさえ秘密なことが多いのに、わざわざ爆弾を所持する必要は無い」


「なら、僕は、翔のパーティに、入れないって事だよね?」


「そうだね」


「なんか翔変わったね」


「そう?」


「うん。なんかリーダーみたい」


「まぁー、一応パーティのリーダーだし」


「いや、そういうことでは無くて、覚悟を持った人?みたいな」


「そっか。ありがとう。明のパーティは、魔王討伐するの?」


「うん。翔は?」


「僕は、しないよ」


「あれだけの力がありながら?多分今現時点では、僕達のパーティで翔と、戦ってもぼろ負けするよ」


「それは、過大評価しすぎだよ」


「本当だよ?光輝は、一希に次いで強くて、その2人は、パーティ内でも、ずば抜けて強い。そんな光輝を一瞬で戦闘不能にするんだから、翔の強さは異次元だよ。どうしたら、そんなに強くなれるの?」


「職業に、恵まれただけだよ」


「えっ?翔って調教師だよね?」


「僕は、隠蔽を使っているから、調教師では、無いよ」


「そうなんだ。でもそんなこと僕に教えていいの?」


「公開しているから大丈夫」


「そうなんだ。本当の職業は、教えてくれないよね?」


「教えると思う?」


「だよね。でも光輝を瞬殺する能力がある魔術師だよね。魔術師の職業でそんなに強いんだろう職業が、あると思もえないけど」


「勘違いしてるかもしれないけど僕は、魔法専門では、無いよ」


「えっ?そうなの?」


「うん。双剣、格闘術も使えるよ」


「えっ?それ本気で言ってるの?」


「そうだよ。だから、僕は、魔術関連の職業では、無いかもしれないね」


「翔。何者なの?」


「さぁ〜?そろそろ帰るね」


「あっ、うん。お疲れ」


「うん。お疲れ」


と、言い僕は、ロビーから宿屋に帰った。


♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


「陛下!朗報です!」


「どうした?また、ショウのことか?」


「はい!」


「そうか。話せ」


「はい!」


「ショウが、勇者パーティの2番目に強い狂戦士と、決闘を行ったらしく、そこでショウは、一瞬でワンパンしたそうです。その時使った魔法が禁忌魔法終焉と、言う魔法を使ったそうですが、陛下は、禁忌魔法終焉と、言う魔法を知っていますか?」


と、ジョンが、陛下に報告すると陛下の顔は、物凄くあおざめていた。側近のジョンでもここまで焦っている陛下を見たことが無い。


「陛下どうしたのですか!体調が、優れないのですか!」


「いや、違う。今すぐショウをここに連れてこい!これは、国王の命令だ!そしてこのことは、上層部以外に絶対に漏らすな!」


「あっ、はい。分かりました」


「ジョン。禁忌魔法を知りたいか?」


「はい」


「なら、ショウを連れてきた時同席しろ」


「はい」

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