精霊術士の英雄譚

夢見る少年

第16話 始まり

僕達が、この世界で観光や、レベル上げをしていると、あっという間に、2週間が経ってしまった。今は、自由時間の最終日の夜。皆が食堂に呼ばれ、食堂に集まり雑談をしていると、男性が来て、


「よく集まってきれた。今日が、2週間最後の日。と言うことは、分かっているよな?そしてこれからとても重要な話をする。いいか?」


「はい。大丈夫です」


「分かった。お前らは、この世界で、魔王討伐以外で、やりたい事見つかったか?」


「・・・・」


「肯定と取っていいな?なら、それをやれ」


「えっ?いいんですか?」


「私達は、魔王討伐のために召喚されたのに、自由な生活をしてもいいんですか?」


「よいと言っておる。そもそも勝手に召喚したのは、俺らだ。無理強いすることは、出来ない。そして魔王は、そんな甘い相手では無い。ちょっとでもやりたくないなぁ〜と、思っているだけで命取りになる。正直に言うと、そんな奴は、ただのゴミだ。なら、無理強いして、死ぬより、好きな事をして欲しいからだ。だから2週間自由時間をやった」


「もし、ここにいる全員が、魔王討伐したくない。と、言ったらどうするんですか?」


「それは、100%無いと思うが、そうなら諦めるしか無いな」


「そうなんですね。分かりました。期限とかは、あるんですか?」


「魔王討伐をしたいパーティは、今から1時間以内に、来い。魔王討伐をする気が、ないのなら来なければいい。そして、その理由で、酷い扱いなどをしない。ということを誓う」


「パーティで、話し合わないと行けないのに、1時間は、短すぎませんか?」


「さっきも言ったが、魔王との戦いは、少しの隙が本当に命取りなる。ちょっとでも迷うなら、参加する必要が無いからだ」


「そうなんですね。では、逆に魔王討伐したくないパーティは、明日から協会に住めないのですか?」


「そんなことは、しない。どこかに旅立つなら、止めないが、何がやりたいか明確に決まっていないパーティもあるため最低でも一ヶ月は、全て無料で、住んでよく、そこからは、交渉次第。と言う感じだ」


「それなら安心できますね。今から大切な話になるので皆部屋に戻りませんか?」


「賛成!」


「そーしよ!」


「大事な話なので部屋で話して来ていいですか?」


「いいぞ」


「魔王討伐のパーティに、参加する報告は、どこにするんですか?」


「俺は、ここで待っている。だから魔王討伐をしたいパーティは、ここに戻って来て報告しに来い」


「分かりました。皆は、分かった?」


「分かったよー」


「大丈夫だぜ!一希!」


「そっか。なら、解散だね」


と、皆が部屋に戻って言ったので、


「利奈、僕達も部屋に戻ろっか」


「そーだね」


と言い、部屋に戻った。
部屋に戻ったあと、


「利奈、利奈は、魔王討伐をしたい?」


「翔は?」


「今は、利奈に聞いている。僕が先に言うと、絶対に、流されるでしょ?だから、利奈から聞いているの」


「利奈の考えていることは、お見通しなんだね。なら、本音を言わせて貰うね。利奈は、魔王討伐をしたくない。そして翔と暮らしたい」


「そうなんだね。次は、僕の本音の番だね。僕も魔王討伐をしたくない。理由は、冒険者を頑張ってSSSランク冒険者になって、大豪邸に住みたい。それが、僕の本音」


「そうなんだね。取り敢えず、利奈も翔も魔王討伐をしたくない。って言っているから、あの男の人に報告しなくていいよね?」


「うん。そうだね。ついでに、これからのある程度のプランを建てない?」


「いいよー。なら、まずは、利奈から。最初の一ヶ月は、ここに住んで冒険者を頑張ります。そして、一ヶ月経つと家を借ります。その家を拠点として、冒険者を頑張ります。そしてお金が溜まったら、大豪邸を買います。どう?」


「僕は、大満足なのだけど、利奈は、それでいいの?」


「利奈が、プランを建てているんだから、いいに決まっているでしょ?」


「確かにそうだね。なら、そのプランで頑張ってみようね」


「うん!これで、新生翔、利奈パーティの幕開けだー」


「そうだね。ってか、パーティ名決めない?何か、翔、利奈パーティは、ダサい気がして…」


「そうだね。なら、パーティ名も決めよう!んー?何がいいかなぁ〜?あっいいの思いついた!翔って精霊術士だから、精霊を助けたり助けられたりするんだよね?だから【ピクシーセイバー】とかは、どう?」


「いいね!なら、僕達のパーティ名は、【ピクシーセイバー】で行こう!」


「うん!では、気を取り直して、【ピクシーセイバー】の幕開けだー!」

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