傷心ヘタレが異世界無双!?~ユニークスキル【臆病者】って馬鹿にしてる?~
プロローグ
「ごめんね、晴さん、別れましょう」
「そんな……」
「私、もうダメみたいなの。さよなら」
  待って!悪いところ治すから!もう一度やり直そう!
  そう言いたかった。だが言えなかった。言ったら何か変わったかもしれない。
  
  やり直せなくてもスッキリ別れることが出来たかもしれない。
  僕は……ヘタレだ……
  翌日、午後から学校に行った。
  
  するとクラスの男子も女子もがこう聞いてくる。
「別れたんだって?」
「どっちから?」
「やっぱり長くは続かないと思ったんだよな〜」
  誰もが僕の失恋話を面白がって聞いてくる。
  急にお腹が痛くなってその日はすぐに早退した。
  翌日、クラス、いや学年中に僕が別れたこと、なぜ別れたかが広まっていた。
  話を聞いた同級生達は
「本当ヘタレだな」
「それってほんとに付き合ってたの?」
「臆病者も良いところだな」
  などとみんなして笑ってくる。
  ただでさえ失恋の傷は癒えていないのにこうまでボコボコに言われたので学校にどんどん行きづらくなってしまった。
  そして半月程経つと全く学校に行かなくなり、自分の部屋から出ない、言わゆる引きこもりになったのだった。
  
――半年後――
  カタカタカタカタ……
  僕は引きこもり生活にも慣れ、説得しに来る親を撃退する方法も身につけた。
――あのラノベ読んだ?
  同じ引きこもり仲間からメッセージが届く。
――ああ、読んだ。良いよなラノベは。チート能力とかあってさ、俺もそんなんあったら引きこもり辞めるわ
――ほんとそれな
――さ、モン○ンしようぜ
――よし今日はオールかぁ!
  こいつは引きこもってからすぐ出来たネットの中の友達だ。こいつとは趣味も合うし、愚痴も語り合える。
  ゲーム機の電源をつけると誰かが部屋に近づいてくる音がする。
  また母だろう。無駄だ、俺はずっとこのまま引きこもるのさ。
「晴くん?ご飯、置いとくね……」
  コトン、とご飯が置かれる音がする。
「お母さん、信じてるからね。晴くんはすぐに出てきてくれるって信じてるからね」
  僕は何も言わない。
  母が去っていったのを確認してからご飯を取り、食べる。
  うん上手い、やっぱり引きこもりはいいな。
  するとまたすぐに足音が近づいてくる。
  また母が来たのか?
「兄貴!さっさと出てきな!」
  妹がやってきた。何故かここ最近やってくるのだ。なぜだろう。
「お母さんね、あんたが引きこもってるの自分のせいだと思って鬱になってんのよ!だから出てきなさいよ!」
  母が鬱?妹よ、その手には乗らないぞ。さ、ゲームゲーム!
――おーい、まだかー?
――悪ぃな、すぐ行く
  それからしばらくゲームをした。その後ネット小説投稿サイトを開ける。
  もちろん読むのは異世界で主人公がチートスキルを使って無双する話だ。
「あぁ俺もチートスキルで無双してハーレムを築きてぇよ……」
「そんな……」
「私、もうダメみたいなの。さよなら」
  待って!悪いところ治すから!もう一度やり直そう!
  そう言いたかった。だが言えなかった。言ったら何か変わったかもしれない。
  
  やり直せなくてもスッキリ別れることが出来たかもしれない。
  僕は……ヘタレだ……
  翌日、午後から学校に行った。
  
  するとクラスの男子も女子もがこう聞いてくる。
「別れたんだって?」
「どっちから?」
「やっぱり長くは続かないと思ったんだよな〜」
  誰もが僕の失恋話を面白がって聞いてくる。
  急にお腹が痛くなってその日はすぐに早退した。
  翌日、クラス、いや学年中に僕が別れたこと、なぜ別れたかが広まっていた。
  話を聞いた同級生達は
「本当ヘタレだな」
「それってほんとに付き合ってたの?」
「臆病者も良いところだな」
  などとみんなして笑ってくる。
  ただでさえ失恋の傷は癒えていないのにこうまでボコボコに言われたので学校にどんどん行きづらくなってしまった。
  そして半月程経つと全く学校に行かなくなり、自分の部屋から出ない、言わゆる引きこもりになったのだった。
  
――半年後――
  カタカタカタカタ……
  僕は引きこもり生活にも慣れ、説得しに来る親を撃退する方法も身につけた。
――あのラノベ読んだ?
  同じ引きこもり仲間からメッセージが届く。
――ああ、読んだ。良いよなラノベは。チート能力とかあってさ、俺もそんなんあったら引きこもり辞めるわ
――ほんとそれな
――さ、モン○ンしようぜ
――よし今日はオールかぁ!
  こいつは引きこもってからすぐ出来たネットの中の友達だ。こいつとは趣味も合うし、愚痴も語り合える。
  ゲーム機の電源をつけると誰かが部屋に近づいてくる音がする。
  また母だろう。無駄だ、俺はずっとこのまま引きこもるのさ。
「晴くん?ご飯、置いとくね……」
  コトン、とご飯が置かれる音がする。
「お母さん、信じてるからね。晴くんはすぐに出てきてくれるって信じてるからね」
  僕は何も言わない。
  母が去っていったのを確認してからご飯を取り、食べる。
  うん上手い、やっぱり引きこもりはいいな。
  するとまたすぐに足音が近づいてくる。
  また母が来たのか?
「兄貴!さっさと出てきな!」
  妹がやってきた。何故かここ最近やってくるのだ。なぜだろう。
「お母さんね、あんたが引きこもってるの自分のせいだと思って鬱になってんのよ!だから出てきなさいよ!」
  母が鬱?妹よ、その手には乗らないぞ。さ、ゲームゲーム!
――おーい、まだかー?
――悪ぃな、すぐ行く
  それからしばらくゲームをした。その後ネット小説投稿サイトを開ける。
  もちろん読むのは異世界で主人公がチートスキルを使って無双する話だ。
「あぁ俺もチートスキルで無双してハーレムを築きてぇよ……」
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