神話回帰の現代幻想
プロローグ ※
初めましてだな。俺の名は刻覇雫釈、??17歳の男子だ。
家族構成は俺と父の真筝、母のレニア、義妹の黎枝のなんの変わり映えの無い4人家族だ。
しかし、家系がヤバイ。
真筝は、ギリシャ人男性と日本人女性の間に産まれたハーフ。俺から言う祖父にあたるギリシャ人は彼の最速の英雄アキレウスの末裔だとか。
レニアはドイツ人女性とロシア人男性の間に産まれたハーフ。ドイツ人女性はニーベルンゲンの歌に出てくる英雄ジークフリートの末裔で、ロシア人男性は北欧神話切手の大英雄シグルドの末裔。
さて、お分かり頂けたであろうか?俺は文字通り4分の1という事だ。
あと、俺ん家は千葉県星綱市に住んでいる。
自己紹介はこれくらいにしておこうか。
あ、それはそうと俺が今何をしているか分かるか?
答えは簡単。
俺氏、ロシアのクングトゥグとフブスグル湖、ソロクという3箇所を三角形に囲った範囲内で神王インドラが日本人女性とヤッて産まれた娘とやらと殺し合ってます。
何故そうなったのかは数??年前に遡る。
俺には、
お前勇者になりそうと言われる程のイケメンで気さくな勇城煌雅、
お淑やかでも元気ハツラツで、皆に羨望される程の美少女神凪茉白、
何時も無口だが、言いたいことははっきりと物申している近所の神社の巫女燈御子胡桃、
3人の幼馴染がいた。
俺を含めた4人は幼馴染で、幼稚園児の頃からよく4人で遊んでいた。
成長すれば必ず変化はある。俺は茉白に恋簿を抱いた。だが、幼馴染であり親友であることは決して変わらなかった。
中学3年生の時、茉白に告白しようとしても、関係が崩れるのが怖くてなかなか出来ずにいた。
しかし、唐突に崩れてしまった。
ある日、俺は意を決して告白しようと決意し、胡桃や煌雅に邪魔されないよう俺の家に茉白を招いた。
だが、それは呆気なく失敗した。
胡桃と煌雅も一緒に来たのだ。まぁ、仕方が無く上げて部屋に案内。
飲み物にオレンジジュースを出そうとしたが、運悪く切らしていたため近く(約1kmある)のコンビニまで買いに行った。
買って直ぐに戻り、コップ4つ持って部屋に向かう。
行きの時には閉まっていたのが開いていたため、そこが気になったが何も思わず取っ手に手を添えたら部屋の中が見えた。
それがいけなかった。
俺は見てしまった。
煌雅と茉白が俺のベッドでセ○○スの下準備をしていたのを。
胡桃も止めず、嫌、逆に乗り気だったのを。
3人とも俺が帰ってきたことに気づかず、おっぱじめようとしているのを。
クチュクチュ、ピチャピチャと生々しい音が部屋から漏れているのを。
そう、俺が茉白に告白して関係がギクシャク?崩壊?する前に既に崩れていたのを、俺は初めて知った。
手に持っていたコップ4つと買ってきたオレンジジュースやお菓子らを床に落として思わず家を飛び出した。
3人が落ちた音に気づいて慌てて服を着てから俺の部屋を飛び出て何かを喚いていたが、止まれなかった。
いつからか分からないが、4人の幼馴染関係は既に崩れていた。
その事実により、俺の足が少しでも家から離れようと突き動かす。
先程のコンビニまで戻った。3人はもう追って来てはないらしい。
どうやら、俺という幼馴染だった何かを追うより、互いの愛を育むほうに時間を費やすようだ。
路地裏の最奥の行き止まりまで移動し、慟哭する。
1人わんわんとわがまま幼児の如くひたすら泣く。
泣き止んで、空を見上げて気づいた。既に午後6時を過ぎていたことに。
今更だが、今日は年に一度の神隠しの日。暗がりに1人でいたら巻き込まれる。
だから虫1匹でもいれば大丈夫だが、俺のいるここには蟻1匹居ない。
それに気づくと同時に視界が暗転、気を失った。
あぁ、神隠しに出くわした。
…………この時、俺は盛大な勘違いをしていた。
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