地の底から這い上がる
再会1
「あ、崩れ落ちた」
俺は、にゃぽを影からこっそり見ていた。
時間は少し遡る。
「久しぶりに来たな、シャルル王国」
「ここが、お兄ちゃんの始まりの地なんだね」
「まぁ、そうだな。厳密には違うが」
「我と出会ったのもここだしな」
そんな事を話しながら俺はシャルル王国の門をくぐった。
「さ、先ずはギルドだ」
「うん!」
ギルドの扉を開ける。すると、中にいた冒険者たちは誰が入って来たのかを確認するためにチラッとこっちを見て、直ぐに目の前のお酒に戻った。と、思ったのも束の間、全員がバッ! っとこっちを見た。綺麗な二度見だ。
「ちわーっす」
「いらっ、しゃ、い……え ︎」
「「「「えーーーーーーー!!!!!」」」」
ギルドの中に冒険者たちの大声が響き渡った。
「なんで、幽霊 ︎」
「ちげーよ」
俺の事を幽霊呼ばわりして来たのは、あの受付嬢キャスだった。俺はもう、容赦なんかしねぇぞ。
「久しぶりだな。そう言えば、俺の事をどっかのダンジョンの最下層に転移させたレンジ達は元気してるか?」
俺がそう言うと、キャスは顔を青くして、周りの冒険者はよく分からない顔をしていた。驚きなのか、悲しみなのか、本当に分からない。
「実は彼ら……死んでしまったんです」
キャスはそう言って、泣きそうな顔をしていた。
「え、そうなの?」
「……はい」
「なんで死んだか分かったの?」
「それが、いまいち分からなくて……。ただ、何かに切り裂かれたような傷は残ってました」
「ま、それは別に良いや。で、なんでお前は、のうのうと生きてんの?」
「……え?」
「聞いてんのか? 魔王の手先」
俺の爆弾発言に冒険者たちがバッと立ち上がった。
「お、おい。それは本当か?」
「ああ、魔王本人がこいつによろしくって言ってたぞ」
「おい、キャスさん。それは、本当か?」
「な、何を言ってるんですか? 私が魔王の手先? そんな事あり得ないじゃないですか」
キャスが動揺しながら、それは違うと言いのけた。そんな時だった、二階から誰かが降りて来た。
「なんだ騒がしい」
そう言って降りて来たのは初老の男だった。
「ギルドマスター!」
降りて来たのはギルドマスターだった。
「助けてください。私が、こいつに魔王の手先って嘘を言われているんです」
「ほう、お前は、誰だ?」
「あ、どうも初めまして。自分ナツメって言います」
「うむ。スクルという、よろしくな。で、なんでキャスが魔王の手先なんだ?」
「魔王に会ったときに言われたんだ。こいつによろしくってな」
「ほう、それが真実が調べさせてもらうぞ。あれを持って来るからちょっと待ってろ」
ギルドマスターは二階に上がり、水晶を持って戻ってきた。
「待たせたな。これを使うぞ」
「おいおい、あれってまさか」
「分かるのかお前?」
1人の冒険者が答えた。
「分かるに決まってるじゃないですか。だってそれ、ギルマスが冒険者の時に見つけた、真実の水晶だろ。それの複製が国に入る時に使われてんだろ?」
「ほー、本当によく知ってたの。正にその通りだ。お前の髪の毛を一本くれ」
「分かった」
「これをセットして。ふん!」
ギルマスがそれに魔力を込める。
「ナツメと魔王が話した時を再生せよ」
ギルマスがそう言うと、空中に画面が現れ、魔王の城の中が映し出された。
俺は、にゃぽを影からこっそり見ていた。
時間は少し遡る。
「久しぶりに来たな、シャルル王国」
「ここが、お兄ちゃんの始まりの地なんだね」
「まぁ、そうだな。厳密には違うが」
「我と出会ったのもここだしな」
そんな事を話しながら俺はシャルル王国の門をくぐった。
「さ、先ずはギルドだ」
「うん!」
ギルドの扉を開ける。すると、中にいた冒険者たちは誰が入って来たのかを確認するためにチラッとこっちを見て、直ぐに目の前のお酒に戻った。と、思ったのも束の間、全員がバッ! っとこっちを見た。綺麗な二度見だ。
「ちわーっす」
「いらっ、しゃ、い……え ︎」
「「「「えーーーーーーー!!!!!」」」」
ギルドの中に冒険者たちの大声が響き渡った。
「なんで、幽霊 ︎」
「ちげーよ」
俺の事を幽霊呼ばわりして来たのは、あの受付嬢キャスだった。俺はもう、容赦なんかしねぇぞ。
「久しぶりだな。そう言えば、俺の事をどっかのダンジョンの最下層に転移させたレンジ達は元気してるか?」
俺がそう言うと、キャスは顔を青くして、周りの冒険者はよく分からない顔をしていた。驚きなのか、悲しみなのか、本当に分からない。
「実は彼ら……死んでしまったんです」
キャスはそう言って、泣きそうな顔をしていた。
「え、そうなの?」
「……はい」
「なんで死んだか分かったの?」
「それが、いまいち分からなくて……。ただ、何かに切り裂かれたような傷は残ってました」
「ま、それは別に良いや。で、なんでお前は、のうのうと生きてんの?」
「……え?」
「聞いてんのか? 魔王の手先」
俺の爆弾発言に冒険者たちがバッと立ち上がった。
「お、おい。それは本当か?」
「ああ、魔王本人がこいつによろしくって言ってたぞ」
「おい、キャスさん。それは、本当か?」
「な、何を言ってるんですか? 私が魔王の手先? そんな事あり得ないじゃないですか」
キャスが動揺しながら、それは違うと言いのけた。そんな時だった、二階から誰かが降りて来た。
「なんだ騒がしい」
そう言って降りて来たのは初老の男だった。
「ギルドマスター!」
降りて来たのはギルドマスターだった。
「助けてください。私が、こいつに魔王の手先って嘘を言われているんです」
「ほう、お前は、誰だ?」
「あ、どうも初めまして。自分ナツメって言います」
「うむ。スクルという、よろしくな。で、なんでキャスが魔王の手先なんだ?」
「魔王に会ったときに言われたんだ。こいつによろしくってな」
「ほう、それが真実が調べさせてもらうぞ。あれを持って来るからちょっと待ってろ」
ギルドマスターは二階に上がり、水晶を持って戻ってきた。
「待たせたな。これを使うぞ」
「おいおい、あれってまさか」
「分かるのかお前?」
1人の冒険者が答えた。
「分かるに決まってるじゃないですか。だってそれ、ギルマスが冒険者の時に見つけた、真実の水晶だろ。それの複製が国に入る時に使われてんだろ?」
「ほー、本当によく知ってたの。正にその通りだ。お前の髪の毛を一本くれ」
「分かった」
「これをセットして。ふん!」
ギルマスがそれに魔力を込める。
「ナツメと魔王が話した時を再生せよ」
ギルマスがそう言うと、空中に画面が現れ、魔王の城の中が映し出された。
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