地の底から這い上がる
再確認
祝20話
ルガーノに包丁を持たせたらダメな事が分かったので、野菜を近くの池で洗ってもらうことにした。
『お主よ。野菜が無くなったぞ』
「……え? ごめん、もう一回言ってくれない?」
『だから、野菜が無くなったんだぞ』
「ちょっと待って、野菜が無くなった?」
『だから、そう言ってるであろう』
「ちょっと、これを洗ってくれないか」
『分かった』
俺は、ルガーノに人参みたいな野菜を渡し、野菜をどう洗うのか見るために、池までついていった。
「で、どうやって洗ったんだ」
『ふつうに、こう』
そう言いながら、野菜の先端の方をぎゅっと握ったかと思うと、グシャッ! と音を出しながら、握り潰してしまった。俺が唖然としていると、次は真ん中のところを持ち、洗おうとするが、次は、全部がグシャッと音を立てて、池の中に沈んでしまった。
『見ての通り、無くなってしまうのだ』
「……お前が人間だった頃は、お皿とかをちゃんと持ててたんだろ?」
『もちろん』
「なんで、野菜を握りつぶすんだよ」
『さぁ?』
「分かった。お前には二度と家事をやらせない。お前はそこで座って待ってろ」
『不服だが、分かったのだ』
ルガーノは、ムスッとしながら椅子に座った。俺一人で調理を済ませ、ご飯が完成した。
「ほら、どうぞ」
『おお! 久しぶりに食べるお肉じゃ!!』
そう言って、お肉を小さな口に運び大きく頬張った。口の中でお肉を堪能し、目をキラキラしながら、次のお肉を頬張った。それはそれは、途轍もなく美味しそうに食べる姿は、さっきの事を忘れさせるほどの威力があった。
「どうだ? 美味いか?」
『うむ!! 美味い……美味いのじゃ』
幸せそうな顔を見ていると、ルガーノの頬に光るものが見えた。なんだろうと、目を見ると、そこにはうるうるとした目があった。
「どう、した」
『……こんなに、幸せなご飯があったんだな』
その一言に、ルガーノが今までどんな生活をしていたのかを想像させるのに十分な力があった。
「……これからは、一緒にご飯、食べような」
ルガーノは、コクコクと頷き、泣きながらご飯を頬張った。
『美味しかったのじゃ!!』
「そうか。良かったよ」
その後は、食器を洗いながら今後について話し合った。
「明日から、上を目指して地上を目指すぞ」
『うむ。分かったのじゃ。我は、どっちの姿がいいかの?』
「そうだな。基本的には本の姿になってくれないか?」
『分かったのじゃ』
「何気に、人化に維持に結構な魔力を消費するからな。あ、でもご飯を食べるときは問答無用で人にするからな」
『ほ、本当か ︎』
「あぁ、勿論だ」
『やったー! なのじゃ!』
「じゃ、今日はもう寝て、明日に備えるぞ」
『分かったのじゃ』
ルガーノの人化を解きバックの中にしまい、俺は拠点にあるものを無限収納にしまうために、拠点内を歩いていた。
「ここは、初めて魔法を使って作った部屋だよな。ここから、俺とルガーノの戦いが始まったんだよな。お、こっちはキッチンか。包丁と鍋と色々ドロップしたんだよな。あれは、びっくりしたな。ま、それで生きてこれたからいいか。こっちは、魔法の試し打ちをしてたところだよな。こうやってみると、案外ここの生活は楽しかったよな」
俺は、ここに来る前のことを少し考えていた。
「にゃぽのあれは、本心だったのか? なんか、目のハイライトが消えてたような気がするんだよな。ま、戻ってから「契約」をしたらわかることだからいいか。だが、俺をこんな所に転移しやがったあいつらは許さねぇ。どうせ、あの女が絡んだらんだろうからな。戻ったら待ってろよ。地獄の底に連れて行ってやる」
他にも部屋があり、そこからいろんなものをしまって行った。
「ま、こんなものか。さ、寝よ寝よ」
そして、明日に備えて熟睡するのだった。
明日も投稿出来たら良いな。期待しないで待ってて
ルガーノに包丁を持たせたらダメな事が分かったので、野菜を近くの池で洗ってもらうことにした。
『お主よ。野菜が無くなったぞ』
「……え? ごめん、もう一回言ってくれない?」
『だから、野菜が無くなったんだぞ』
「ちょっと待って、野菜が無くなった?」
『だから、そう言ってるであろう』
「ちょっと、これを洗ってくれないか」
『分かった』
俺は、ルガーノに人参みたいな野菜を渡し、野菜をどう洗うのか見るために、池までついていった。
「で、どうやって洗ったんだ」
『ふつうに、こう』
そう言いながら、野菜の先端の方をぎゅっと握ったかと思うと、グシャッ! と音を出しながら、握り潰してしまった。俺が唖然としていると、次は真ん中のところを持ち、洗おうとするが、次は、全部がグシャッと音を立てて、池の中に沈んでしまった。
『見ての通り、無くなってしまうのだ』
「……お前が人間だった頃は、お皿とかをちゃんと持ててたんだろ?」
『もちろん』
「なんで、野菜を握りつぶすんだよ」
『さぁ?』
「分かった。お前には二度と家事をやらせない。お前はそこで座って待ってろ」
『不服だが、分かったのだ』
ルガーノは、ムスッとしながら椅子に座った。俺一人で調理を済ませ、ご飯が完成した。
「ほら、どうぞ」
『おお! 久しぶりに食べるお肉じゃ!!』
そう言って、お肉を小さな口に運び大きく頬張った。口の中でお肉を堪能し、目をキラキラしながら、次のお肉を頬張った。それはそれは、途轍もなく美味しそうに食べる姿は、さっきの事を忘れさせるほどの威力があった。
「どうだ? 美味いか?」
『うむ!! 美味い……美味いのじゃ』
幸せそうな顔を見ていると、ルガーノの頬に光るものが見えた。なんだろうと、目を見ると、そこにはうるうるとした目があった。
「どう、した」
『……こんなに、幸せなご飯があったんだな』
その一言に、ルガーノが今までどんな生活をしていたのかを想像させるのに十分な力があった。
「……これからは、一緒にご飯、食べような」
ルガーノは、コクコクと頷き、泣きながらご飯を頬張った。
『美味しかったのじゃ!!』
「そうか。良かったよ」
その後は、食器を洗いながら今後について話し合った。
「明日から、上を目指して地上を目指すぞ」
『うむ。分かったのじゃ。我は、どっちの姿がいいかの?』
「そうだな。基本的には本の姿になってくれないか?」
『分かったのじゃ』
「何気に、人化に維持に結構な魔力を消費するからな。あ、でもご飯を食べるときは問答無用で人にするからな」
『ほ、本当か ︎』
「あぁ、勿論だ」
『やったー! なのじゃ!』
「じゃ、今日はもう寝て、明日に備えるぞ」
『分かったのじゃ』
ルガーノの人化を解きバックの中にしまい、俺は拠点にあるものを無限収納にしまうために、拠点内を歩いていた。
「ここは、初めて魔法を使って作った部屋だよな。ここから、俺とルガーノの戦いが始まったんだよな。お、こっちはキッチンか。包丁と鍋と色々ドロップしたんだよな。あれは、びっくりしたな。ま、それで生きてこれたからいいか。こっちは、魔法の試し打ちをしてたところだよな。こうやってみると、案外ここの生活は楽しかったよな」
俺は、ここに来る前のことを少し考えていた。
「にゃぽのあれは、本心だったのか? なんか、目のハイライトが消えてたような気がするんだよな。ま、戻ってから「契約」をしたらわかることだからいいか。だが、俺をこんな所に転移しやがったあいつらは許さねぇ。どうせ、あの女が絡んだらんだろうからな。戻ったら待ってろよ。地獄の底に連れて行ってやる」
他にも部屋があり、そこからいろんなものをしまって行った。
「ま、こんなものか。さ、寝よ寝よ」
そして、明日に備えて熟睡するのだった。
明日も投稿出来たら良いな。期待しないで待ってて
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コメント
姉川京
表現がとてもうまいと思います!
続きが投稿されたらまた読みに来ます!