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無表情ドールマスター

けんはる

〈叡知の書〉

すだちが目を開けると図書館ではなかった

「ここは?本がない」

すだちが居たのは数千の本が浮いている空間だった

周りを見回しても、本、本、本ばかりだった

手元にあった本も消えていた

「そういえば、カボスは?」

後ろを振り向くがカボスの姿はなかった

「いない?図書館に残してきた?」

すだちが考え込んでいると何かがスカートの裾を引っ張ってきた

すだちが下を見ると




漢字ふりがな漢字ふりがな紫のスカートの裾を引っ張っているベアベアがこっちを見ていた

「ベアベア?どうして?」

すだちはベアベアを抱き上げた

ベアベアは首をコテンと傾けた

「わからないか、ってそういえば私の服って紫じゃないよね」

すだちが改めて自分の服を見てみるとメイド服ではなく紫のワンピースに変わっていた

「この格好ってまるでユランじゃない」

「ホッホッそうじゃよ、ここでは真実の姿になってしまうんじゃよ」

「誰?」

ユランは声のする方を見ると背もたれ椅子に座った白髪白髭の老人が浮かんでいた

「わしか?わしは〈叡智の書〉の案内人のウリエじゃよ」

ウリエは自分の髭を撫でながら答えた

「〈叡智の書〉って私が開いた、あの黒い本のこと?」

「そうじゃよ、そしてここはその本の中じゃよ」

「それでなんで私はユランになっているの?」

「それはな、この中ではありとあらゆる魔法が無効かされるのじゃ、だから、ユランになった」

「なるほど」

「それに〈叡智の書〉に入れるのは十天聖のみだからじゃ、第二天聖殿」

「だから、私はユランになったわけね」

「そうじゃよ、ユラン殿」

「そう、聞きたいことがあるんだけど」

「何かな?」

「ここはどういう場所なの?」

「そういえば、説明していなかったの」

ウリエはコホンと咳払いをすると

「〈叡智の書〉とは代々、十天聖に引き継がれている魔導書ことであり、この世界の全ての情報を閲覧できる場所じゃ」

「どんな情報でもね」

「そうじゃよ、試しに知りたい情報とかないかの?」

「知りたい情報ねぇ?じゃあ、人形師ドールマスターについて知りたい」

「了解じゃ」

ウリエはそう答えると周りに浮いてる本から一冊の本を取り、すだちに手渡した

ユランは本を受け取り

「〈アイドル全集・ウリエ編集版〉?」

「すまん、すまん、そっちじゃなくてこっちだった」

ウリエはユランから本を受け取り、違う本を渡した

「〈人形師の記録集〉」

「そう、その中には今までの人形師達が感じたことが書かれておる」

「そうなんですか、読んでも良いですか?」

「あぁ良いぞ、ちょっと待っておれ」

ウリエが手を叩くとユランの目の前に机と椅子が現れた

ユランは椅子に座り

「ありがとうございます、ウリエさん」

ウリエは机を挟んで向かいに降りた

「なにか飲むか?おすすめはウリエ特製ブレンドティーじゃよ」

「じゃあ、それでお願いします」

「了解じゃ」

ウリエがもう一、手を叩くと机の上にティーポットと2つのティーカップが現れると

触れていないのにティーポットからティーカップに注がれた

「どうぞじゃ」

「いただきます」

ユランはティーを一口飲み

「おいしい」

「それは良かったのじゃ」

「じゃあ、読ませてもらいます」

すだちは〈人形師の記録集〉を読み始めた

「わしも読むかの」

ウリエは〈アイドル全集・ウリエ編集版〉を読み出した


ウリエ

〈叡智の書〉の案内人

白髪白髭の老人

アイドルオタクで

世界中のアイドルのことを知っている

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