無表情ドールマスター

けんはる

夏みかんツアー〈ジョブ編〉

「次はどこに行くの?」
「次はちょうどこの近くに美味しいスイーツを出す店があるからそこで休憩」
夏みかんが歩き出すとすだち達はあとに続いた
歩くこと数分
ピンク色の屋根のかわいらしい家の前で止まり
「こちらは喫茶〈木漏れ日〉になります♪」
玄関の横には小さな木の看板に〈木漏れ日〉と書かれていた
「じゃあ、入るよ」
夏みかんが扉を開けるとチリンと鈴の音がなった
中に入るとカウンター席とテーブル席が3つほどだった
カウンター席では男性が一人でコーヒーを飲みながらマスターらしき初老の男性と喋っていた
ベルの音でこちらを見たマスターは微笑みながら
「いらっしゃいませ、夏みかんさん、椿さん、マカロンさん、久しぶりですね」
「うん、ちょっと遠くまで行ってたからね、座ってもいい?」
「どうぞ、お好きな席へ」
夏みかん達がテーブル席に着き座るとマスターが水の入ったグラスを持ってきた
グラスをテーブルに置きながら
マスターはすだちを見て
「そちらのお嬢さんはどなたなのですか?」
「あぁこの子は私の妹で今日から錬金術師になった」
「すだちと言います」
軽く頭を下げた
「これは御丁寧にありがとうございます、私は喫茶〈木漏れ日〉のマスターをしています、グレムと申します」
グレムは頭を軽く下げた
「はい、よろしくお願いします」
グレムは頭を上げた
「ねぇマスター今日のおすすめって何なの?」
「今日のおすすめは美味しい苺が手に入ったので苺のタルトなどはいかがでしょうか?」
「苺のタルトかぁ」
「それではご注文がお決まりなりましたら、お呼びください」
グレムはお辞儀をするとカウンターへと戻っていった
夏みかん達はメニューを見ながら
「何する?すだち」
「うーん、チョコレートケーキセットでコーヒーにする」
「そっか、じゃあ私は苺タルトセットでアイスカフェオレにしよー、椿とマカロンは?」
「私はチーズケーキセットでレモンティーにする」
「私はミルクレープセットでミルクティーにする」
「マスター、注文良い?」
カウンターから夏みかん達の元へ歩いてきて
「はい、お待たせしました」
「えっとケーキセットを4つ、ケーキはチョコレートケーキ、苺タルト、チーズケーキ、ミルクレープで飲み物はコーヒー、アイスカフェオレ、レモンティー、ミルクティーでお願い」
「かしこまりました、少々お待ちください」
カウンターへと戻っていった
「じゃあ、ケーキを待っている間にジョブの説明をするね」
「いきなりだね、お姉ちゃん」
「まず、ジョブには三種類あるの」
「三種類?」
「そう、一つ目は私やすだち、マカロンみたいな通常ジョブ、二つ目は限定ジョブ、三つ目は椿と砂羅の特殊ジョブよ」

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