無表情ドールマスター

けんはる

アバター設定

「じゃあ、早速始めようか?ゆず」
「やるなんていってないけど、お姉ちゃん」
「えぇー何でよ、せっかく準備したのに」
みかんはデカイゴーグルを取り出した
「友達とやればいいでしょ」
「みんなしてるもん、ねっお願いします」
みかんは両手を合わせて頭を下げてきた
「はぁ仕方ないな、設定はお姉ちゃんがしてよ」
みかんはバッと顔をあげ
「もちろん!」
「でっどうしたら良いの?」
「まず、このゴーグルをつけてベッドに寝転んで」
ゆずはみかんからゴーグルを受け取り、装着してベッドに寝転んだ
「でっ次は」
「後はこっちで設定するだけだから、パソコン借りるよ」
「どうぞ」
みかんはパソコンにゲームを読み込ませ、設定をし始めた
「ゆず、前に何か文字が見える?」
「〈Only Fantasy〉ってロゴが見えてるよ」
「了解、それじゃあ後はログインと言えばゲームが開始されるから、設定とチュートリアルが終わったら〈始まりの広場〉に転移されるからそこで待ってて、ちなみに私は夏みかんっ名前だから」
「わかった、それじゃあログイン」
そう言うと目の前が白くなった
「ここは?」
ゆずは白い空間に立っていた
「ようこそ〈Only Fantasy〉へ」
声のする方を見ると
燕尾服を着た水色の髪の少年が立っていた
「あなたは?」
「僕は案内人のフランシュと言います、あなたの名前は?」
「ゆずよ」
「それではゆず様、今から〈Only Fantasy〉での依り代を設定させていただきます」
「依り代って?」
「依り代とは〈Only Fantasy〉でのゆず様の体でございます」
「ふーん、でっどうしたら良いの?」
「はい、そしたらこちらの画面をご覧ください」
フランシュが指を鳴らすとゆずの目の前に30cm四方の透明な画面が現れた
画面には色々な設定項目が書いてあった
「それではそちらで設定してください」
ゆずは画面を見ながら
「ねぇフランシュ」
「なんでしょうか?ゆず様」
「これって自動設定ってできないの?」
「可能でございますが」
「じゃあ、全部それでお願い」
「全部と言うのは名前もということですか?」
フランシュは苦笑しながら答えた
「うん、駄目?」
「駄目ではございませんが、本当に大丈夫ですか?」
「大丈夫、このゲームもお姉ちゃんに誘われてしてるだけだから」
「そうですか、かしこまりました」
フランシュが指を鳴らすと光がゆずを包み込んだ
「いってらっしゃいませ、ゆず様」
「あっはい」
光が消えた後
「第二天聖の誕生ですか」
フランシュはポツリとつぶやいた

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