転生賢者の転生〜転生した三度目の人生を普通に生きたい〜

Kuro

王都の学校〜1年A組〜

 俺のクラスになるであろう教室の前に着くと、アルト先生は、
「ここがお前のクラスの1年A組だ。」と教えてくれた。
「そして、ここのクラスは試験での成績が良かった生徒が集まるクラスで、そのため貴族の生徒が他のクラスより多いぞ。」とアルト先生は付け足した。
「え?そんなクラスに僕が通うんですか?」
「当たり前だろ!あんだけ魔力を制御できて、6属性使えるんだから、このクラスになって当たり前だ。」
「でも、俺は平民ですよ?」
「このクラスは貴族が多いと言ったが、もちろん平民もいるし、家柄とかも関係ないんだよ。そんな細かいことはいいから、俺が今から教室でホームルームをしてお前の話をするから、俺が呼んだら入ってきて自己紹介してくれ。それじゃあ頼むな。」
 そう言ってアルト先生は教室に入っていった。
(まぁ、なんとかやってみるか。)
 そう思っていると、教室の中から、アルト先生の話している声が聞こえる。
「今日は新しくこのクラスに通う仲間を紹介する。彼はユレイトという街の学校で試験を受け、その結果が優秀すぎたため、この学校に通うことになり、今日から通うことになった。それじゃあみんなに紹介しよう。では、入ってきてくれ。」
(なんかすっごいハードルあげられたんだが!)と思いつつ、俺は教室に入った。
「はじめまして。ユレイトの街から来ました、シュウと言います。皆さんと会えたことを光栄に思います。王都には来たばかりなので、色々と教えてもらえると嬉しいです。」
 前世で賢者だったため国のトップと話すことが多かったため、このような場に俺は慣れていた。
(しかし、明らかに敵意丸出しのやつもいるな。あれは貴族でも家柄に固執するタイプだな。さっきのアルト先生の言葉を聞いてプライドが高いやつはある程度俺に敵意を持っているな。)
「それじゃあシュウはそこの席に座ってくれ。」
 そうやって促されたのは教卓の真ん前の席だ。それも明らかに育ちが良さそうな女子がふたりいた。
(席に座った途端周りからの殺意が強まった気が!さっきの貴族以外にも殺意が多くなってないか?)
そう俺が思っている中、アルト先生はホームルームを進めた。
「それじゃ、今日の日程は、クラスでお互いの実力を知るためにも魔法の訓練を行う。これでホームルームは終了だ。」

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