神様のヒトミ

さとう

125・岩石王国ロックドラム



 岩石王国ロックドラム。
 背後には巨大な鉱山があり、街の規模はアイトが訪問した王国と同じくらい広い。
 建物は石造りの物が多く、歩く人々も作業着の鉱夫が多かった。
 そんな町中を、アイトとクナイは歩いていた。


 「なぁクナイ。その忍者服、注目されてね?」
 「そうでしょうか?」


 クナイの服は、戦闘用の忍者服。
 シェスタ王国で見た物と同じで、口元を隠すマスクはしておらず、腰のベルトには2本の双剣が差さっている。


 「今日は宿を取って休もう。部屋でタウンステータスを確認して、〔ヘレネド鉱石商会〕の居場所を調べようぜ」
 「はい。では宿を確保します」


 町の中心へ向かい、一番大きな宿を取る。
 大きな宿や商店、ギルド類は基本、町の中心に集まる事が多いことを2人は経験から知っていた。


 部屋を1室確保し、アイトはベッドに座る。
 その隣には触れるくらい近い距離でクナイが座った。


 「えと、じゃあ『開眼』」




 照れくささを感じながら、アイトはタウンステータスを開いた。




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 【岩石王国ロックドラム】 LEVEL95


 ● 国王・【梵天ぼんてんブラフマー】 
 ●守護者・【梵天ぼんてんブラフマー】 


 ●データベース
 ○住人 61048人 〔詳細〕
 ○家屋  8865軒 〔詳細〕
 ○商店  1012軒 〔詳細〕


 ●敷地全体図   〔表示〕
 ●登録ギルド   〔表示〕 
 ●公共施設図   〔表示〕


 ●検索【       】


 以下・未開放


 ********************




 「えーっと、ヘレネド······鉱石、商会っと」


 アイトは検索欄に名前を打ち込むと、マップが展開される。
 町の全体図に、赤いピンが刺さっている。


 「お、ここか」 
 「宿から近い······というか、すぐそこですね」
 「だな。町の中心に店を構えるってことは」
 「はい。かなり有名な商会のようです」


 アイトは諸々を確認して映像を閉じた。


 「っふぅ〜······今日はゆっくりするか」
 「はい。お昼も過ぎてしまいましたし、出かけるのは明日にしましょう」


 アイトはベッドに寝転がると、クナイも寄り添うように寝転がる。
 顔を近付け、そのままキスをすると、もう止まらなかった。




 2人は、夕食時間まで愛し合った。




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 翌日。天気もいいので、宿の朝食を平らげた2人は〔ヘレネド鉱石商会〕は向かう。
 位置も確認したし、アスルルの手紙も持っている。


 「えっと、アスルルさんの弟のアスレイさんに頼めばいいんだな」
 「はい。今回は早く終わりそうですね」
 「だな」


 5分と歩かない内に、到着した。
 〔ヘレネド鉱石商会〕と大きな看板が掲げられ、建物もしっかりとした煉瓦造りの立派な物だった。
 アイトたちは門の入口を守っていた守衛に、アスレイとの面会を希望する。
 守衛は2メートルはある象人で、顔は完全なる象だ。
 武器は巨大なハンマーで、殴られたら死を免れないだろう。


 「社長との面会か? 悪いな、社長は今〔ドドド鉱山〕で採掘現場の下見に出ている。帰ってくるのは分からんな」
 「そうですか······」
 「何なら鉱山まで行ってみるといい。立ち話で済む用事なら、鉱山の入口に居る守衛が社長を呼んでくれるだろうさ」




 と、言うわけで鉱山へ向かうことにしたアイト達であった。



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