ホントウの勇者

さとう

王都グレーバシレム①/初めて・探し人発見



 王都へ向かう前に、マフィの元へ


 いつものように転移をし、談話室へ飛ぶ
 するとそこにはマフィとリリがいた


 「あ、おかえり兄さん」
 「ふむ、来たか」
 「ああ、ただいま」


 俺は抱きつくリリを抱きしめ返す
 柔らかく、フワフワと甘いニオイがする
 しばらく抱きしめて離し、視線を床に移した


 「よかった。仲良くしてるみたいだな」


 部屋の一角の床には、大きな虎ほどのサイズのウサギが二羽丸くなっていた
 灰色の毛並みのハミィと、斑模様のマダラである


 「あのね、ハミィとマダラに挟まれると、すっごくあったかいの。それでね、いつの間にか眠くなっちゃうの」


 リリは少し興奮してる
 まぁあんなモフモフでフカフカなウサギに挟まれたら、どんなヤツでもコロリと落ちるだろうな
 すると、丸くなって寝てた二羽が起きて、俺を見てピョンピョン跳ねて向かって来た


 『キュウキュウ♪』
 『キュウキュウ♪』
 「おっと、ははは、ただいま」


 嬉しいのか身体を擦り付けてくる
 モフモフフカフカを堪能してると、談話室のドアが開いた


 「あ、おかえりジュート」
 「······おかえりなさい」


 黎明と氷寒だ
 2人は運動でもしてたのだろうか、タンクトップにハーフパンツのラフなスタイルだ


 「ねぇマフィ、アンタもたまには運動しなさいよ」
 「うるさい、私は頭脳労働に忙しいんだ」
 「······メガラニカの中を見てるだけじゃない」
 「ふん、これが私のライフワークだ。邪魔するな」


 やれやれと言った感じで黎明は苦笑する
 なんだかんだで仲は良さそうだ


 「アタシたち温泉に行くけど、ジュートもどう? 旅の疲れを癒やすなら、やっぱ温泉よね」 
 「あ、私も行く〜」
 「······行くわよ」


 これを断るのは、かなりのバカだろう




 俺は迷わず温泉に向かった




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 うーん、リリもいるんじゃ出来ないな


 広いのんびりとした湯船に浸かり、身体を仲良く荒う3人を眺める
 氷寒がリリの頭を洗い、黎明は氷寒の背中をゴシゴシ洗ってる
 俺も混ざって洗いたい、洗われたいな


 身体を洗ったリリたちも湯船に
 リリは俺に正面から抱きつくので、堪えるのに相当の努力が必要だった


 「あのね、レイメイさんが【白】魔術を教えてくれてね、たくさんの魔術を使えるようになったよ」
 「そうかそうか、リリは偉いな」
 「えへへ」
 「リリってばスゴイのよ。アタシじゃもう教えられないわ」


 そうなのか、大したモンだ
 それにしても、リリはちょくちょく動くので、俺の分身がピタピタ当たる。気持ちいいけどもどかしい
 当然ながら戦闘態勢。いつでも発射は出来る


 するとリリは俺の下半身に視線を向ける


 「兄さん、辛かったら言ってね? コノハみたいに上手くできるかわかんないけど、私も頑張るから」
 「······へ?」


 いきなりで驚いた
 なんでリリがコノハとの営みを知ってんだ?


 「兄さん、コノハとお風呂場でしてたよね。あのとき私、近くで見てたんだ」
 「······マジ?」
 「うん。それでね、今度帰ってきたら抱いてもらうって決めてたの」


 俺は黎明と氷寒を見る
 すると2人はコクリと頷いた


 「い、いいのか?」
 「まーね。リリもアンタのお嫁さんなんだから、ちゃーんとしてあげなよ」
 「······そういうことよ」


 じゃあ、ガマンしなくていいってことか
 俺はリリの胸を触ってみた


 「んぅ······」


 小ぶりだが柔らかく、フワリとした感触
 こりゃたまらんね、我慢なんて出来ません




 こうして、俺はリリと最後までシたのでした




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 結果、リリはメチャクチャ痛がった


 諦めようとしたけど、リリの強い希望もあったので最後までした。そのときに黎明と氷寒がリリの身体をほぐしたので、最後まですることが出来た


 俺は興奮してしまい、氷寒と黎明にも手を出した
 他の嫁たちも温泉に来たので、限界までハッスルしてしまい、王都へ向かったのは4日後だった


 クロ、シロと共に王都へ向かい、王都の入口近くまで来たときである


 「な、なんだこりゃ······」




 王都と入口に、長蛇の列が出来ていた




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 〔王都グレーバシレム〕の敷地はムッチャ広い
 しかも町に入る門は4門あり、遠目で見ただけでもかなりの長さの列が出来ていた


 「おいおい、なんだよこれ」
 《検問……かしらネ?》
 《うむむ、町に入る検問は、こんなに長くなかったはず。よっぽどキツい審査がされてるんだろうね》


 でも、こんなのに並んだら日が暮れる
 今はお昼よりやや前、1番少ない列に並んでも夕方になっちまう


 《ま、並ぶしかないワネ》
 《諦めて、ジュート》
 「……はぁ」




 こうして、俺は1番短そうな列へ進んだ




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 「あぁぁ……や~っとかよ、チクショウ」


 並ぶこと5時間、ようやく俺の番が来た
 アウトブラッキーを使わず徒歩で進んだのが間違いだった。並んですぐに後ろに冒険者グループが並んだため、異空間からアウトブラッキーを取り出すことも出来ずにずっと立っていた
 クロとシロは平然としてるし、俺は少しイラついていた


 「次、前に出ろ」
 「う~い」


 お国の兵士が数人いる門の前に出る
 兵士はいかにもな兵士で、鎧と剣を装備していた
 俺は呼びつけた兵士の前に立つ


 「……ん、お前はもしかして……?」
 「は?」


 兵士の視線が俺をなぞる
 上から下まで丁寧に視線を巡らせ、なぜかクロとシロも見ていた


 「質問だが、少し前に盗賊団を討伐しなかったか?」
 「盗賊団?……そういえばあったような……」
 《確か、〔龍の渓谷〕に向かう前に戦ったような》
 《エエ、子供を助けたワネ》


 あ、そうか。そういえばあったわ
 俺より少し年下の子供達を助けたんだ


 「その時に、子供達を助けたか?」
 「そういえば助けたな。8人くらいの学校の生徒みたいな、あと……そうだ、ベルダンディとかいう小さな子供もいたっけ」


 あの時、魔導車の影に隠れるようにいたっけ
 可愛かったから、グミをあげたんだった


 「なら、お前はS級冒険者の【天鎖狼てんさろう】で、間違いないな?」
 「う~ん、そう呼ばれてるのは俺みたいだけど……」


 カッコいいのか悪いのか分からん
 天をも縛る鎖使いの1匹狼、なんか中二病患者みたい




 「見つけた、ついに見つけたぞ!! 【天鎖狼てんさろう】だ!!」




 兵士が大声で叫ぶと、兵士がワラワラ集まってきた




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 兵士の叫びに呼応し、10人以上の兵士が集まってきた


 「な、なんだよ一体!?」


 俺は思わずナイフを抜こうと身構える
 すると、兵士の中のリーダー格が声をかけてきた


 「落ち着いて下さい、我々に敵意はありません。貴殿を探していたのはこの国の王からの命令だったからです」
 「へ? な、なんで……?」
 「貴殿が救った少年少女は、この国にある〔ウォールデン騎士学園〕の生徒たちなのです。それと、貴殿が菓子を与えたお方こそ、この国のプリンセスであるベルダンディ・ローズ・グレーバシレム様なのでございます」
 「……は、はぁ……」


 う、むむ……事態が飲み込めない


 「少ない情報から、貴殿を探しておりました。全身黒ずくめで黒猫と白犬を連れたS級冒険者【天鎖狼てんさろう】と」
 「……は、はい」
 「これほど厳重な検問を敷いたのも、全ては貴殿を探し出すためでございます」


 そうなんだ……へ~え
 よく見ると、俺の次以降のグループたちはすんなりと入国してる


 「で、俺に何か用ですか?」


 正直なところ、腹も減ったし疲れてる
 さっさと宿を取って美味いメシでも食いに行きたい


 「はい。ベルダンディ様が貴殿に会いたいと申しておられます。是非とも王城までご足労願えませんか」
 「ええと、それって今日じゃないとダメなんですか?」


 会うのはいいけど、今日の今日はちょっとなぁ


 「確かに。わかりました、それでは今日はお休みになって、また明日お迎えに上がります。それでよろしいでしょうか」
 「は、はぁ……」
 「それでは、本日の宿はお決まりでしょうか?」
 「いえ、来たばっかりなんで」
 「畏まりました。それでは最高の宿へご案内いたします。どうぞこちらへ」


 よく分からないまま、流されるように兵士に着いていく


 「申し遅れました。私は〔グレーバシレム聖騎士団〕13番隊副隊長のギムレットと申します」
 「あ、どうも……はい」




 王都に入って15分、いきなりで着いていくのが精一杯だった
 

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