ホントウの勇者

さとう

戯遊機塔メガラニカ・マグダーラ⑱/結合・慢心



 翌朝、コノハの胸を弄りながら眼を覚ます


 柔らかい胸はモチモチで手に吸い付き、先端部分がぷっくりしてる
 たまに漏れるコノハの息遣いが妖艶で、下半身は再び硬くなる
 コノハは眠っているが、俺はたまらず唇に吸い付いた


 「……あ、ん」


 ヤバい、コノハは色っぽすぎる
 これだけやっても起きないとは


 「……んん? あふ……ジュート殿?」
 「おっと、悪い」


 ついに起きて、いや、起こしてしまった
 さすがに寝てるところを襲うのは悪かった。自重しよう


 「あ……」
 「おっと悪い。メシにしようぜ」


 俺の下半身を見つめる視線が痛い
 俺はごまかすように立ち上がり、着替えをするために手を伸ばす


 「おわっ!?」


 するとコノハに引っ張られ、再びベッドの中へ




 コノハに襲われ、朝からハッスルしてしまった




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 さて、今日は10階層


 朝食を済ませ、2人でダンジョンへ潜る
 ダンジョンの前まで来ると、見慣れた顔がいくつかあった


 「お、フィンテッドたちじゃん」
 「ですね。フレイミュラ様もいらっしゃるようですが」
 「ああ、正式にフィンテッドたちのチームに入ったようだぜ」


 そんな世間話をしていると、フィンテッドたちが気付いて近づいてきた


 「やぁジュート。おはよう」
 「おっす」


 いつものメンバーに新メンバーのフレイミュラがいる
 フィンテッドに寄り添うように立つフレイミュラは、まるで以前からいたようにさえ錯覚する


 「よぉジュート聞けよ」
 「おうグルガン、何だよ?」


 挨拶もそこそこに、何故かグルガンがニヤニヤしてる
 俺を引っ張り何故かみんなに聞こえないようにする


 「昨日よ、フレイミュラの歓迎パーティーをやったんだよ。それで酒を飲んでオレたち全員酔い潰れちまってよぉ……」
 「別にフツーだろ?」
 「セレシュは知らんが、ミュラとユズモモは酒場で潰れちまって、オレも酔いつぶれたんだがトイレに起きてよ、せっかくだし宿で寝ようと部屋に戻ったんだ」


 グルガンたちは魔導車と宿で寝泊まりしてる
 男は魔導車、女は宿と別れて宿泊してるようだ


 「そこでよ、なんと……フィンとフレイミュラがヤッて」
 「グルガン?」
 「うぉぉッ!? フィン!?」


 もの凄く和やかなフィンテッドがグルガンの肩を叩く
 その笑顔は爽やかでイケメンだが、俺は寒気を感じた


 「ジュート、これからダンジョンだろ? がんばってね」
 「あ、ああ……」
 「さてグルガン、お話ししようか」
 「い、いや、その……」


 俺はこっそりとその場を後にする
 ミュラたちとお喋りしてるコノハを呼び寄せて、ダンジョンへ入る


 「フレイミュラ様は幸せそうでした。なんでも「やっと結ばれた」とか……」
 「あ~……まぁ気にすんな。きっといいことだ」
 「はぁ。何故かミュラ様とユズモモ様が「次はアタシが」とか、「いいえ、わたしです」とか……」


 うーん、この世界は一夫多妻制だし問題ないだろ




 とにかく、今日中にダンジョンをクリアしよう




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 〔戯遊機塔メガラニカ・マグダーラ〕10階層・【針の庭】
 クリア条件・針に触れることなくゴールを目指せ


 「……どういうことだ?」
 「つまり、飛んでくる針を躱しつつ進め、ということですね」


 コノハの両手には【鉄塊拳フェルベライト】が装備されている
 さっそく付けてくれたのか。なんか嬉しい


 「ところで、その武器には特殊能力があるようだな」
 「ですね、形状変化らしいです」


 コノハは右手を突き出すと、手の甲の装甲が伸びて剣になる
 さらに左手を構えると、二の腕の装甲が開き盾となった


 「おぉ、カッコいい……」
 「これは使えますね」


 コノハはご満悦。俺も嬉しい
 おっと、まずはこの階層を調べないとな


 10階層は100メートルほどの直線通路で上下左右が石造りのシンプルな造り
 一番奥には扉が見え、あそこがゴールで間違いないだろう


 「よし、慎重に行くか……」
 「はい。直接戦闘はなさそうですが……」


 ちょっと残念そうなコノハ
 でも仕方ない、とにかく進んでさっさとダンジョン編を終わらせよう




 俺とコノハはゆっくりと進み始めた




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 「……あ、そうだ」
 「ジュート殿?」


 俺はちょっと思いつき、コノハに確認を取る


 「あのさ、ここを抜ける魔術があるんだけど……使っていい?」
 「……? それはどういう?」
 「いやさ、ようは針に触れなきゃいいんだろ? 通路の形状からして石のスキマとかから針が飛び出してくるんだと思う。だったら、一気に駆け抜ければいいんじゃないかってな」
 「つまり……身体強化、ですか」
 「ああ」


 前みたいに、いきなりやらかすとコノハは不機嫌になる
 だから一応確認してからやることにした


 「分かりました。それなら次の階層まで進めますね」
 「え、あ……はい」


 そう来たか
 まぁ仕方ない。ここまで来てそれじゃ消化不良だしな


 「じゃあ行くぞ。【白】のオリジナル魔術・【白栗鼠カーバンクル】」


 俺の右手の上に、小さな白いネズミが現れる


 「………かわいい」


 白ネズミは発光し、柔らかい光が俺とコノハを包み込む
 この魔術は全身強化。フィンテッドの動きを見て思いついた強化魔術
 以前は真っ直ぐしか進めなかったが、こいつは自由自在に動き回ることが出来る
 身体中に負担をかけるが、そのつど回復魔術で身体を修復するので後遺症もない


 「さぁ行くぞ」
 「……あ」


 コノハは【白栗鼠カーバンクル】が消えてショックを受けてる
 こればかりは仕方ないよな




 俺とコノハは全力でダッシュした




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 「いでっ!?」
 「うあっ!?」


 思った以上のスピードが出た
 100メートルを1秒くらい、ブレーキなんて間に合わず、扉に激突した
 かなりの衝撃だったが、怪我はしなかった


 余りの速さに針の仕掛けは作動しなかった
 恐らく最短でのクリアタイムだろう


 「いてて……よし、クリアだ」
 「はい、では次の階層へ」




 なぜかウキウキしてるコノハと11階層へ向かった




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 〔戯遊機塔メガラニカ・マグダーラ〕11階層・【強敵の討伐】
 クリア条件・ボスを討伐せよ


 「ふむ、ようやくですね」
 「お、おう……」


 コノハはめっちゃやる気だ
 拳を合わせて闘志を漲らせてる


 「ジュート殿」
 「わかってるよ、私にお任せを、だろ」
 「はい」


 石造りの扉の先は、すぐにボス戦だ
 コノハは身体をほぐし先に進む


 「いたぞ……」
 「はい。ステータス値を確認します」


 コノハも随分と慣れてきたな
 モンスターは巨大で筋肉質の体躯で、腰にはぼろ切れを巻いている
 姿は人間に近いが、皮膚は黄色くツノまで生えていた


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 【イエローオーガ】
 【レベル68】
  体力 25500
  攻撃力 1800
  防御力 1100
  俊敏性 710
  魔力 120
  属性【黄】


 【装備】
  武器 なし
  防具 なし
  アクセサリ 鬼のパンツ


 【特殊】
  1・〔ぶん殴り〕


 【ドロップアイテム】
  標準 鬼の角
  レア 鬼刃刀きじんとうヤシャオウガ
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 つ、強い
 さすがにコノハじゃキツいぞ


 「ふふふ、血湧き肉躍ります!!」
 「あ、ちょっ!?」


 コノハは飛び出し、先制の一撃をオーガの土手っ腹に食らわせる
 ズドン!! といい音がしたが、オーガはピクリともしなかった


 「……チッ」


 コノハは舌打ちしオーガから離れ、オーガはようやく臨戦態勢に


 「グォォォォォォッ!!」


 両手を突き上げて雄叫びを上げ、ぶっとい拳を握りしめコノハへ向かってきた


 「やべぇ、【拘束巻鎖バインダー・チェーン】!!」


 俺は鎖でオーガの身体を拘束する
 さすがにコノハでは相手が悪い、ここは俺が


 「がぁッ!!」
 「うっそ!?」


 鎖はあっさり引きちぎられ、腕をぶん回してパンチの体勢に
 さすがにあんな大ぶりの攻撃は喰らわない


 「グガァァッ!!」
 「な、あぐッ!?」
 「コノハッ!?」


 なんとオーガは地面を抉るように殴りつけ、石つぶてをコノハへ飛ばしてきた
 細かい石を全て避けられず、数発だが確実に被弾した


 「ちっくしょう!!」


 【コノハ】
 体力 1690/3850


 まずい、コノハの体力が一気に削られた
 この数値が0になったらゲームオーバー、入口に戻される


 俺は鎖を生み出しコノハを拘束、俺の元へ引き寄せる


 「悪いなコノハ、コイツは俺が始末する」
 「す、すみません」


 コノハは申し訳なさそうに頭を下げる
 さすがに調子に乗ったことに罪悪感を感じてるようだ


 「喰らえ、【青】のオリジナル魔術・【渦海竜リヴァイアサン】!!」


 俺の真横に巨大な【青】の紋章が現れ、そこから細長い蛇のような水の竜が現れ、水の竜は大口を開けてオーガを飲み込みんだ


 「溺れろ」


 水の竜の体内でオーガは藻掻き、暴れる
 体力が徐々に減り、脱出しようとメチャクチャに暴れるが脱出は絶対に不可能だ
 そして力尽き、目を見開いたまま一切動かなくなった




 危なかった、少しだけ焦ったぜ





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