ホントウの勇者

さとう

戯遊機塔メガラニカ・マグダーラ⑧/フィンテッドたちと一緒・再確認



 突然の再会に、俺は驚きを隠せなかった


 「な、なんでココに……?」
 「コッチのセリフ、と言いたいけどね」


 フィンテッドは肩を竦めると、近くに停車した魔導車からゾロゾロと降りてくる


 「おいフィン、何を……ほう、珍しい顔だな」
 「ちょっとアンタたち、ありゃ?」
 「あら、久し振りね」
 「あわわ、ここで会えるなんて」


 グルガン・ミュラ・セレシュ・ユズモモの4人だ
 これで〔灰燼の翼アッシュダスト・ウィングス〕が勢揃いだな
 久し振りで嬉しいが、フィンテッドの視線は後方、つまり壊子とコノハに向いていた


 「紹介するよ。俺のパーティの壊子とコノハだ」
 「へぇ、パーティを組んだんだね。おっと、ボクはフィンテッド、よろしく」
 「わたしは壊子です、よろしく」
 「初めまして。コノハと申します」


 他のメンバーと挨拶を終え、俺の質問だ


 「なんでココに? やっぱダンジョンか?」
 「まぁね。〔ポアラノ村〕で討伐依頼を受けた帰りに、通りすがりの冒険者からここの話を聞いたんだ。【戯神マレフィキウム】の生み出した最高のダンジョンが現れたって。どうやらアンダーザホールで特殊な条件を満たしたから現れたそうだけど」


 いえ、マフィが壊子と協力して造ったのが出来て、俺が試しに登ることになったから現れたんだよ。とは言えないよね


 「せっかくだし寄ってみたんだ。まぁ直ぐに王都へ戻らないとだけど……」
 「それに、聞いた話では相当な強さのモンスターも出るとか。面白そうだな」
 「あとはお宝!! くふふ」
 「まぁ……見るだけ、ね」
 「あ、あの。ジュートさんたちはダンジョンに入ったんですよね? どうでした? モンスターやお宝は出ましたか?」


 ユズモモが目をキラキラさせてる
 よし、せっかくだし見せてやるか


 「ああ、ちなみに今日の戦利品……ほれ」


 壊子に頼み、こっそり〔灼熱剣ブレイズブレイド〕を出して貰い、フィンテッドたちに見せる
 するとフィンテッドが驚いてみてる


 「こ、これは〔マテリアルウェポン〕じゃないか!? ダンジョンの最下層にしかない【神】が造りし武具、まさかもう踏破したのかい!?」
 「いや、こいつはダンジョンのボスが落とした武具だ。どうやらここは強いモンスターやお宝がザックザックだぜ?」
 「な、何だとッ!?」
 「マジでッ!?」


 グルガンとミュラが目をキラキラさせる。ビックリした
 するとセレシュが言った


 「ねぇ、立ち話もなんだし、いろいろ話を聞かせてくれない? 奢るわ」


 親指をクイッと酒場へ向けながら言う。いいね、悪くない
 ご飯は食べたばかりだけど、話をするのは吝かではない。壊子とコノハに視線を送ると、2人とも了承してくれた




 そんなわけで、8人の大所帯で酒場へ向かった




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 「なるほど、【戯神マレフィキウム】の生み出したダンジョン……心が躍る」
 「グルガン、ボクたちはここに寄っただけ。これから王都へ向かうんだから、長居は出来ないよ」
 「むぅぅ……しかしフィン、お前は気にならないのか? あの武器を見ろ、実に美しいじゃないか……」
 「う、た、確かにそうだけど……」


 各階層でのモンスターやドロップアイテム、ダンジョンの仕掛けの話をしたら、男2人が目をキラキラさせる。その気持ち分かる
 フィンテッドの視線は〔灼熱剣ブレイズブレイド〕へ注がれてるし、グルガンは〔戯遊機塔メガラニカ・マグダーラ〕を窓越しに眺めてる
 どっちも子供みたいにはしゃぎたい気持ちを堪えてるようにも見えた


 「アタシも気になるな~、お宝いっぱいありそうだし」
 「……まぁ確かに、冒険者としては気になるわね」
 「すみませ~ん、ステーキおかわり~」


 女性陣も気になってるようだ。若干1名以外


 「俺たちはもう少しここでダンジョンを攻略するけど、お前たちはどうするんだ?」


 フィンテッドたちなら弾かれることはないだろう
 むしろ高レベルが期待できる気がする


 「ね、ねぇみんな……1日だけ出発を遅らせないか?」
 「う、うむ。オレもそれがいいと思う、ここまで来て、見せられて……まっすぐ帰るのはゴメンだ」
 「そ、そーね。別に長居するんじゃなくて、ちょっと触りの部分だけでも」
 「まぁ、こんな大規模なダンジョンが現れたんだもの、調査と報告を兼ねれば数日は滞在しても文句は出ないわ」
 「あの~、デザートも頼んでいいですかぁ?」


 ふ、フィンテッドたちはダンジョンの誘惑に負けたようだな。若干1名以外


 「じゃあ早速行こうか」
 「そうだな」
 「え、これから?」


 俺は思わず返答する
 今はお昼を少し過ぎた頃、これから潜れば……どうだろ?


 「たぶん大丈夫じゃないかな? 1階層はチュートリアルのステージでもあるから、そこまで時間は掛からない……かも」
 「いや、俺ら迷宮で8時間以上彷徨ったじゃん」
 「あ、あれはその、運が悪かっただけ」


 俺と壊子はヒソヒソ話す
 すると、フィンテッドがとんでもないことを言い出した


 「あのさ、ジュートも一緒に来てくれないか?」 
 「は?」
 「いや、経験者がいると頼もしいし……どうかな?」


 俺は別にいいけど、壊子やコノハは……?


 「あ、わたしはコノハと買い物するから遠慮しとく」
 「はい。せっかくなのでリリも呼んでお買い物を、それと夕飯の準備もありますので」


 俺はともかく、2人はボスと戦ったばっかだし疲れてるだろうな
 よし、ここは俺1人で行くしかないか


 「わかったよ、じゃあ行こうぜ」




 こうして俺は、〔灰燼の翼アッシュダスト・ウィングス〕と共に、ダンジョンへ




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 そんなわけで1階層へ
 着いたのはなんと平原。見渡す限りの原っぱで、近くには雑木林や池、岩場なんかある


 フィンテッドたちに腕輪の説明をしつつ、ステータス値を確認する
 グルガンは自分のステータス値に不満があるようだが、他のメンバーは特に気にしてなかった


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 【フィンテッド・ブラスター】 冒険者 魔剣士マジックブレイド


 【レベル58】
  体力B 4800
  攻撃力A 800(+150)
  防御力A 620(+290)
  俊敏性S 960
  魔力C 6200
  属性【白】


 【装備】
  武器 【光の剣アークセイバー】+150
  防具 【ドラゴンレザー】+150
     【ドラゴンの籠手】+80
     【ドラゴンの靴】+60 
  アクセサリ 【フレイミュラのお守り】


 【特殊】
  1・『フラッシュエッジ』
  2・『瞬刃剣』
  3・『幻想斬』
  4・『白猟連刃はくりょうれんじん
  5・『【白】魔術』  
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 【グルガン・マンティエッド】 冒険者 大剣士ビッグブレイド
 【レベル58】
  体力S 7800
  攻撃力S 1280(+300) 
  防御力S 800(+290)
  俊敏性D 390 
  魔力E 280 
  属性【黄】


 【装備】
  武器 【鋼の戦斧メタルアックス】+200 
     【大剣グルガン】+100
  防具 【ドラゴンレザー】+150
     【ドラゴンの籠手】+80
     【ドラゴンの靴】+60 
  アクセサリ なし


 【特殊】
  1・〔超・大山割り〕
  2・〔剣斧乱れ舞〕
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 【ミュラ・カーレンシュ】 冒険者 弓暗殺者アサシンアーチャー
 【レベル53】
  体力C 3860
  攻撃力C 540(+210) 
  防御力C 580(+210)
  俊敏性A 670 
  魔力C 2200
  属性【赤】


 【装備】
  武器 【ドラゴンアロー】+160
     〔マルチウェポン〕+50  
  防具 【ドラゴンの服】+150
     【ドラゴンの靴】+60
  アクセサリ なし


 【特殊】
  1・『ファイアアロー』
  2・『暗殺』
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 【セレシュ・ウェナ】 冒険者 魔術師ウィザード
 【レベル54】
  体力D 2700
  攻撃力D 380(+30) 
  防御力C 420(+220)  
  俊敏性E 190
  魔力A 22100
  属性【紫】


 【装備】
  武器 【ドラゴンロッド】+30  
  防具 【ドラゴンローブ】+150
     【ドラゴンハット】+70
  アクセサリ なし


 【特殊】
  1・『【紫】魔術』 
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 【ユズモモ・プラムペッシェ】 冒険者 魔術師ウィザード
 【レベル55】
  体力C 3900
  攻撃力E 210 
  防御力C 440(+220)
  俊敏性E 20 
  魔力A 26000 
  属性【黒】


 【装備】
  武器 なし  
  防具 【ドラゴンローブ】+150
     【ドラゴンハット】+70
  アクセサリ なし


 【特殊】
  1・『【黒】魔術』
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 なんとまぁ、全員が高レベル。俺より強い
 しかも全員が名字持ち。貴族の証だ
 むしろ俺なんていらないんじゃね? って感じだ
 それより気になったのは、フィンテッドのアクセサリ


 【フレイミュラのお守り】


 これは聞くべきか、それとも……いや、ダンジョンには関係ないな


 「へぇ、ジュートもスゴいじゃないか?」
 「へ? そうか?」


 5人は俺のステータスを確認してる
 でも前見たときはレベル45だったし、フィンテッドたちと比べても遙かに劣る
 もしかして、レベルが上がったのかも


 まぁ確認してみるか


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 【ジュート】 冒険者


 【レベル58】
  体力A 5800
  攻撃力A 780(+300)
  防御力B 680(+200)
  俊敏性D 380
  魔力C 7800
  属性【灰】


  【装備】
  武器 【夫婦双剣ビャクイザナギ・シコクイザナミ】+200
     〔マルチウェポン〕+50
     〔カティルブレード〕+50
  防具 【友情の約束プロメッサ・アミティーエ】+200
  アクセサリ なし


 【特殊】
  1・『【灰】魔術』
  2・『世界蛇ヨルムンガンド
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 あれ、ステータスとレベルが上がってる
 まさか、フィンテッドたちと並ぶように、壊子が弄ったのかな


 「ま、とにかく行こうぜ」




 夕飯まで帰りたいし、さっさと行くとするかね





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