ホントウの勇者

さとう

犯罪都市ペナルクライム①/愛は同じ・双子



 「…………ううん」


 俺は巨大ベットで眼を覚まし、上半身を起こす


 ネックレスを渡して3日……俺は「お礼」を受け取っていた
 いや、俺が出す方か…なんちゃって


 現在、巨大ベットには4人の少女が裸で寝てる。もちろんたっぷり楽しんだ
 ネックレスが胸で揺れる光景は美しく……素晴らしい


 俺は隣で眠る虫菜の胸を軽く触る……柔らかくて気持ちいい


 「……ん」


 少しだけ甘い声が漏れる……ヤバい、戦闘形態に変身しそうだ
 大至急冷却しなくては爆破の危険がある。このまま温泉へ避難せよ!!




 俺は素っ裸で温泉へ歩き出した




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 温泉で疲れを取り、作られた景色を眺める


 ここはずっと変わらない
 満月と桜が輝き、ハラハラ落ちる桜の花びらが温泉に浮かび春夜を感じる
 温かい夜風が心地よく身体を揺らし、一仕事終えた後の身体を優しく包む


 「みーつけた」


 にっこり笑う笑顔の水萌。もちろん裸


 「お~う。こっち来いよ、気持ちいいぜ」
 「うん」


 身体を流し湯船に、そして迷うことなく俺の隣に……俺は我慢出来ずに水萌を向かい合わせに抱きしめてその柔らかな胸を揉む


 「もう……」
 「すまん。我慢できん」


 無言でキス、でも拒まれずにそのまま
 水萌が質問してきた


 「式場さん……どうだった?」
 「え、何が?」
 「えっと、怪我とかしてなかった?」
 「いや、全然……なんで?」


 俺は水萌の胸を揉みながら聞く
 夜刀は別に普通だったけど……俺を殺したいって言ってたけどな


 「あのね、式場さん〔クローノス城〕で問題起こして幽閉されたの」
 「ああ、そんなコト言ってたな。でも脱獄したって言ってたぞ」
 「あはは……相変わらずスゴいね。さすが1位」


 そして見つめ合いキス……そろそろ我慢出来なくなってきた


 「なぁ……」
 「……うん」


 俺は水萌を抱きかかえ湯船から上がろうとした
 すると入口ドアが開く


 「みっけ」


 虫菜が現れる……もちろん裸


 「やっぱりね」
 「あ、虫菜ちゃん……ごめん」
 「いい。どうせ呼ぼうと思ってた」
 「へ?」


 湯船から上がりマットの上に水萌を横たえる
 すると虫菜が抱きついてきた。そしてキス


 「あたしもする、もっと」
 「お、おいどうした?」


 なんか積極的すぎる。急いでるようにも見えるな


 「だって……回数」
 「回数?」
 「氷寒や括利とは何回もしてる。でもあたしと水萌はまだ全然してない……2人に追いつくにはもっとたくさんしないと追いつけない」


 大まじめでそんなことを言う。おいおいマジかよ


 「あのな、そんなこと気にすんなよ。俺はそんなこと気にしないぞ?」
 「だって……」


 俺は虫菜の頭をなでてやる
 回数では勝てないけど愛情ならとっくに並んでる


 俺は2人を抱く
 回数なんて気にしないで欲望のまま……氷寒と括利が入ってくるまで行為を続けた
 今日もあっちに戻れないな




 明日こそは冒険に戻るとしよう




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 次の日、みんなと分かれて〔石の町ダクレム〕付近に戻る
 そして【アウトブラッキー】を出して乗り込むと、助手席にクロがいた


 《次はペルナクライムの町ネ。ここから東に3日ほどの距離ヨ、特に障害物はないからゆっくり行きまショ》
 「お、おう。待たせて悪かった」
 《いいワヨ、どうせワタシ達もノンビリしてたカラ》
 「あ、そーなの?」


 俺の知らないところでちゃんと休んでるらしい。それならいいか


 《次の町は気をつけなサイ……いいワネ?》
 「ああ、なんで?」




 《ペルナクライムは別名……〔犯罪都市ペナルクライム〕と呼ばれているノ》




 なんかヤバそうな名前だ


 長居はしたくない、さっさと行くか




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 アウトブラッキーを順調に走らせること3日、ついに見えて来た


 「あれがペルナクライムか···」


 中々大きな町だ
 大きな建物がいくつか並びんでる······気を引き締めていくか


 「この町には吸血鬼はいるのかな?」
 《さぁネ、でも気をつけなサイ。念のため食事は取らないほうがいいワネ》
 「そうだな。気をつける」


 また眠らされたんじゃヤバいからな、慎重に行こう




 そして俺とクロは町に入っていった




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 町の雰囲気は暗く、住人や冒険者はいるが全員ピリピリしてる
 浮浪者や居士が多く見られ全体の印象は正直悪い


 町の建物は汚れ、落書きが目立つ
 しかも街道にはゴミが散乱し、正直汚い


 「なーんか雰囲気悪いや」
 《······そうネ》


 クロは俺の肩に飛び乗る。ヨシヨシ……かわいいやつめ


 「いちおう買い物していくか」




 俺とクロは町の中心に向かって歩き出した




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 「へぇ、一応ギルドはあるんだな」


 町の中央にはそれぞれギルドがあった
 規模もそれなりに大きいし、周りには武器防具屋と道具屋がある


 「宿屋は······やめとくか。アウトブラッキーの中でステルスを使って過ごそう」
 《用心に越した事ないワネ》


 とりあえず道具屋を覗いて買い物する
 一通りの食材とお酒を買う。すると、見たことのない酒があった


 「なんだこりゃ······酒だよな?」


 ビンの中に乳白色の液体が注がれてる。匂いは酒···なんだろう?


 「ああ、それはこの辺りで作られてる酒さ。製造工程をいくつか省いてるから不純物が残ってる、でも味は酒だし好きなヤツは好きになる酒さ」


 と、店員が説明してくれる······ああ。多分これ「どぶろく」ってヤツだ


 とりあえず何本か購入。すると店員が言う


 「あんちゃん冒険者? 気を付けなよ。この辺りには旅人や商人、冒険者を狙った強盗が多いから」
 「そりゃどうも。気をつけます」
 「この町のギャンググループ〔ポイズンダーク〕に睨まれたら町から出られなくなるって話だ。しかもボスは吸血鬼って噂もあるしな、ああ怖い怖い」
 「吸血鬼?」
 「あくまで噂さ。ヤツらのアジトに連れて行かれた人間は誰も戻ってこなかった。だから吸血鬼に食われたんじゃないかって話さ」
 「へぇ、この辺りには吸血鬼って出るんですか?」
 「ああ。この町は一応、王都が管理してる人間の町だけどな、犯罪が多いしギャンググループも多いから王都も対処出来ないんだよ。大小合わせて100以上のギャンググループがこの町にあるからな。しかも全員が武闘派だから吸血鬼も手が出せないんじゃないか?」
 「なるほどね······」
 「あんちゃん、ここに来たばかりだろ?」
 「はい。そうですけど?」
 「気をつけな、町に入った人間は誰だろうと監視される。それが男でも女でも子供でもだ。狙われたり攫われたりは当たり前だから注意しろよ」
 「はい。ありがとうございます」


 親切なおじさん店員に挨拶して店を出た




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 「監視、ね······」


 確かにな。いくつか視線を感じるし、かなりの手練も混ざってる
 気配を消してゆっくりと近づくのを感じた


 「まぁせっかくだし、やりやすい所へいくか」


 俺は辺りを見回しながら歩く
 こういうのは広い所のほうがやりやすいしな


 俺の気配を感じたのか、いくつかの視線と気配が消える
 そして······最後に残った気配は2人


 俺は建物と建物の間に入り、瞬間的に〔マルチウェポン〕のアンカーショットを起動させ、建物の屋上に登り気配消した




 「アイツらか······」




 俺の後ろの方から1人、前から1人来て鉢合わせ。お互いに驚いているようだ


 俺は建物から飛び降り、魔術で鎖を出して2人を拘束
 2人の立ってる身ちょうど間に着地した


 「残念でした。じゃあな」


 俺は手を振ってその場から去ろうとする
 すると1人が声をかけてきた


 「ま、まてジュート‼」


 女の声···俺を知ってる?


 俺はナイフを抜く
 そして芋虫のように這いずり回る追跡者の首筋にナイフを突きつけ、顔を覆っていた布を外した


 「アンタだれ?······敵か?」
 「ち、違う。話を聞いてくれ‼」




 「私は〔影と闇の舞踏ブラックハーケン〕所属オニキス様の左腕、アミールだ。そちらは妹のルーミアだ‼」




 オニキス?·········あ、そういえば見覚えあるな
 コイツはオニキスに武器を装備させてた女だ


 「で?···なんで俺を着けていた。オニキスの部下だからって俺が遠慮するとでも?」


 俺は殺気を込めながら言う
 誰だって尾行や監視をされて面白いものではない


 「非礼はお詫びします、この身を好きにして頂いて構いません。お願いします、話を聞いて頂きたい」
 「············わかったよ」


 俺は拘束を解き立ち上がらせる。2人はマントと顔を覆っていた布を外した······なるほど


 「······双子か」


 2人はそっくり···いや、同じだった
 服装は忍者みたいな黒服に、下半身は格闘用のレガースを着け、腕には徹甲を装備し腰にはナイフを装備している
 姉のアミールは赤い花の髪留め、妹のルーミアは青い花の髪留めをしていた


 「それで話って?」
 「は、ここでは何ですので、私達のアジトへ」
 「······わかった」


 うーん。これはまた何か面倒そうな予感···‼


 

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