ホントウの勇者

さとう

BOSS BATTLE②/【銃神ヴォルフガング】VS【龍神】・【水神】・【鋼神】・【蟲神】・【爆神】/鋼の力・トンボの憂鬱



 「食らえやオラァァァァァァッ!!!」
 「クソっ!!」


 迫り来る鉄間さんの強力な右拳を俺は瞬間的に【永遠の死の輝きエターナル・シャイニング・デッド】を抜いて防御した


 鉄間さんもバイクの上に着地、しかし足場が狭いので動きづらい。俺の体勢は振り向きざまだったので次の行動がワンテンポ遅れた


 「ひゃっはぁっ!! 吹っ飛べやぁぁっ!!!」
 「しまっ…ぐぁっ!?」
 《ジュートッ!?》


 鉄間さんのサッカーボールキック……ガードはしたが【神速流星黒天プリメラ・ミーティア・フィンスター】から吹き飛ばされ地面を転がった。それと同時に雨がやみ、数メートル先にいた鉄間さんが迫ってきた


 「オラオラオラオラァァァッ!!!」
 「く…っ!?」


 拳と蹴りのラッシュ……拳は金属で覆われて非常に硬い。しかも籠手ではなく素手を金属でコーティングしたような感じだ。足は膝の辺りまでコーティングされてる…靴も同じく銀色のコーティングだった


 「はぁっ、情けねぇ、守るだけかぁ?…男なら根性見せろやぁっ!!!」


 離れてもすぐに迫ってくる。ラッシュがやむことが無い……マズイ!!


 「おらぁっ!!」
 「ぐっがぁっ!?」


 鳩尾に強力な一撃……俺は吹っ飛ばされながら地面を蹴り距離を稼ぎ……『錬鉄の神銃アイゼン・ブラスター』を構えて発砲した。狙いは…足と手!!


 「はん……無駄だぜ」
 「なに!?」


 鉄間さんの近くに突然銀色の…パチンコ玉のような金属球が現れて銀弾が全てはじかれてしまった……なんだアレ?


 「飛び道具はアタシに効かねーよ。ぜーんぶハジいちまうからな」


 鉄間さんはにやりと笑う……だったらコイツだ!!


 「じゃあコイツだ!! 【九創世獣ナインス・ビスト魂融ソウルエンゲージ】!!」


 銃撃が効かないなら……溶かすまでだ!!


 「【焱龍神化ソウルオブアグニードラ】!! コイツの炎で!!」


 俺は『焔炎放射機インフェルノ・スロアー』を装備して構える


 「へぇ……やってみろよ?」
 「後悔すんなよっ!!」


 焔炎放射機インフェルノ・スロアーから超高温の炎が吹き荒れる…すると


 「【全身鋼化メタルスケイル】」
 「おいおいマジかよっ!?」


 身体全体が硬質化……ウソだろ!? 盾守の鎧すら溶かしたアグニの炎だぞ!?


 「ぬるいねぇ……あくびが出そうだぜ?」
 「だったら…コイツでどうだぁっ!!」


 〔決戦技弾フィニッシュアーツ・ストレージ〕を装填…食らいやがれ!!




 「【焱龍砲撃ブレイジング・ブラスター】!!!」


 炎の龍をかたどった砲撃が鉄間さんを包む……しかし、炎が過ぎ去った後には全身が銀色の鉄間さんがホントに欠伸をしていた


 「無駄だぜ。なーんだよ、【銃神】ってこんなもんか?」


 ドロリと金属が溶けて球体となり浮遊する……あの金属が【神器ジンギ】か。かなり厄介だ


 「じゃあ再開と行こうかぁぁぁぁっ!!!」
 「クッソがぁぁっ!!」


 再びのラッシュ…だが見切れない速さじゃない。鉄間さんの攻撃はラッシュのみ。金属球は鉄間さんの身体を覆い、鎧や盾、攻撃の補助をする……あくまで攻撃は鉄間さんだけだ!!


 「オラオラオラぁぁぁっ!!!」
 「…………」


 無心で攻撃を裁く……動きを読んでカウンターを狙う。神器が反応できないスピードで急所を狙って気絶させて神器を破壊……コレしかない


 「食らいやがれぇぇぇッ!!!」


 大ぶりの右拳──────ここだ!!
 俺はカウンターで拳を突き出す。狙いは……アゴ!!




 「あめーんだよ、バーカ」
 「っ!?」




 次の瞬間…右拳を覆っていた金属がどろりと溶け形状が変化。ドリルのように回転しながら分離して俺に向かって飛んできた。躱せ……ない!?


 「ぐっ……がぁぁっ!!」
 「マダだぜぇっ!!」


 さらに空中に浮かんでいたパチンコ玉が恐ろしい速度で飛んできた


 「【ベアリングショック】!!!」
 「がっあああああぁぁぁっ!?」


 顔はガードしたが身体全体にパチンコ玉がめり込み、激痛が全身を襲った
 俺は吹き飛ばされて再び地面を転がる……いてぇ
 最初の拳のドリルはギリで躱したが少しだけ頬にかすり血が流れ、パチンコ玉を全身にくらって身体が痛みで悲鳴をあげていた


 「どーだ? アタシの力。この【鋼神アセロスティナ】の神器・『豪鉄球ごうてっきゅうバルグロブス』の力は」


 「鉄を……自在に操る力……ハァ、厄介だな…クソ」


 攻撃、防御……完璧だ。付け入るスキがない。マズイ、かなりの強敵だ










 《ジュート、上を見なさいッ!!!》










 ティエルの言葉が響く……上?




 「…………しまっ!?!?」




 上空からは大量のミサイルが飛んできた……マズい、鉄間さんに気を取られすぎていた!!!


 俺は【果たされし友情の約束リアライズ・プロメッサ・アミティーエ】の防御を全開にする。鉄間さんは再び全身を硬化させていた




 そして大爆発が周辺を包み込んだ




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 「ぐ……うう……い、いてぇ……」


 俺はかなりのダメージを受けたみたいだった
 両手両足はちゃんと付いてる……けど、爆発の衝撃で一時的にマヒしてる。【果たされし友情の約束リアライズ・プロメッサ・アミティーエ】はボロボロになってる。コイツの防御がここまで突破されるなんて……かなり強い


 すると鉄間さんが全身硬化を解いてつまらなそうに言った


 「ハァ…【銃神】は最強、なんて言うから少しは期待したんだけど……こんなモンかよ。期待してソンしたぜ」


 俺を見下ろしながらため息をつく……なんだと?


 「おーい山野、アタシはもういいわ。喰っちまえ・・・・・
 「な…に?」


 すると、地面の下から何かが出てきた……コレは?


 「いっ…て、な…ぐぁ!?…コレは…蟻?」


 金属で出来たアリ……しかも1匹じゃない。かなりの数がいつの間にか俺の周りにいる……大きさは1匹が10センチくらいで普通のより遙かに大きい。そいつらが俺の身体にかみつき始めた


 「くっそ、が…この、こいつらっ!!」
 「やめとけやめとけ…山野の神器、『スレイビー・コルニクルム』の蟲からは逃れられねーって。大人しく喰われちまえって、ハハハハハッ!!」


 鉄間さんは面白そうに笑う…ムカつくけどもう手がない。ここで第二神化形態だいにしんかけいたいを使ったら…3分で全員倒せるか? まだ真城もいるのに…どうする


 アグニの力は効かない。ルーチェの力は清水さんにはじかれる。モルは……このスピードじゃ当たらないか…ティエルはあと何日か経たないと使えない……くそ




 万事休す………このままじゃやられる、どうすればいいんだ!?
























 《あの…ジュートさん……おいらのこと忘れてます?》
























 ふと、そんな声が聞こえてきた




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 そ、そういえば………クライブがいたっけ


 《………あの、ジュートさん……もしかして?》


 あ、いや~………その、ゴメン


 《ブ、ぎゃハハハハハッ!! クライブグリューン忘れられてたのかよ!!》
 《あ、アグニードラ、笑っちゃだめーっ!!》
 《そういうあなたも笑ってるじゃない》
 《アナタもネ……》
 《もぐ……》


 くっそ、大ピンチなのにあっちのケモノ達は大爆笑だ!!
 頼むクライブ、力を貸してくれ!!




 《いいっすよいいっすよ……どうせおいらなんか……いつ呼ばれるか楽しみにしてたのに、王都で呼ばれたのはティルミファエルさん…この戦闘でもおいらはガン無視……どーせおいらなんて【九創世獣ナインス・ビスト】の中でもいらない子なんすよ……》




 め、めっちゃ拗ねてる……おいマジでやべーんだって。こうしてる間にもデカいアリンコに身体を囓られてんだぞ!? 早く助けてくれよ!!


 《わ、悪かったクライブグリューン……ウマい酒ごちそうしてやるからよ、元気出せって!!》
 《ゴメンね、こんどおいしいケーキ食べよ!!》
 《もぐもぐっ!!》
 《わ、私も悪かったわ…今度おいしい樹液をごちそうするわ!!》
 《クライブグリューン…お願い、ジュートを助けてアゲテ!!》


 全員でクライブを慰める……すると




 《むふふふふ……しょーがないっすね~!! よしジュートさん、おいらの力を使って下さいっす!!!》




 た、立ち直りはやっ……なんかすっげえウザい……まぁいいか




 「な、【九創世獣ナインス・ビスト魂融ソウルエンゲージ】……はぁ」




 なんか力が抜ける。アリンコに噛まれてるからだけじゃなさそうだ


 俺の装備が変化する……黒を基調とした緑に色が変わり変身完了!!




 「【蜻蛉神化ソウルオブクライブグリューン】!!」




 変身と同時に風が吹き荒れ、アリンコが吹き飛ばされる…それと同時に身体が自由になり立ち上がることが出来た




 さぁて、反撃と行きますか!!





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