ホントウの勇者

さとう

大大陸中心交易都市エレメンツ①/日々勉強・寂しさ



 俺とアウラは【流星黒天ミーティア・フィンスター】でゆっくり快適に進んでいた


 「いや~…気持ちいいのじゃ」
 「おう…もうチョットで町に着くぞ~」


 だいたい時速20キロ
 町まではあと1時間も走れば着くだろう






 俺たちはのんびりゆったり走り続けた…たまにはいいよね






───────────────


───────────


───────




 「おいアウラ…見えてきたぜ」
 「ん?…よいしょっと…おお、アレが〔大大陸中心交易都市エレメンツ〕…スゴい大きいのじゃ」
 アウラは背中合わせで座っているために体勢を変える…俺の肩に手を置いて身を乗り出してきた…危ねえな。それはおいといて町は…ふむむ


 確かに大きいな…王都以上だ……


 町は今までで最大規模かもしれない
 4大陸の中心に位置し4大陸の共同管理の国である
 入り口はそれぞれ4大陸に向かって4本の広大な街道が延びており、どこには無数の魔導車が走っている。魔導車はそれぞれ大きな荷物を運んでいたり、馬に運ばせてその周囲を傭兵が護衛していた


 俺とアウラは魔導車の間を縫いながら走る…バイクならではの技だ
 そしてそのまま町に中へ入っていった




───────────────


───────────


───────




 町の中も【流星黒天ミーティア・フィンスター】で駆け抜ける
 取りあえず町の中心でバイクを止めて歩き出した


 「う~む…広すぎてどこから見ればいいのかわからんのじゃ」
 「同感だ…取りあえずメシにしようぜ」
 「おおっ!! いいアイデアじゃ!!」


 笑顔のアウラと町を散策する
 …何かコレってデートみたいじゃね?


 この町は4大陸の共同管理と言うこともあるが、ギルドはそれぞれの大陸で管理している


 【赤の大陸】は冒険者ギルド
 【青の大陸】は魔術ギルド
 【黄の大陸】は商人ギルド
 【緑の大陸】は傭兵ギルド


 町の中心にあるギルドはこんな感じで管理されていた
 武器・防具・道具・魔術用品・魔道具・宿屋は制約がないのでそれぞれの大陸の商人たちが自由にやっている
 取りあえず腹ごしらえしてから宿を決めるか……


 「何食べたい?」
 「そうじゃの…あ!! 【青の大陸】の魚が食べたいのじゃ!!」
 「お、いいね…俺も久しぶりに食べたいぜ」


 と言うワケで青の大陸の商店街へ行く…すると
 あるわあるわ大量の露店!! よりどりみどりのお店!!
 あちこちからいい匂いがして俺とアウラの腹を刺激する


 「た、たまらんのじゃ…ジュート!! 早く行くのじゃ!!」
 「お、おい!! わかってるからひっぱんなよ!!」


 アウラに腕を引っ張られて露店を巡る…
 焼き魚に魚のスープ。焼いた貝に魚介タップリの鍋…俺たちは【青の大陸】の料理を満喫した


 「いや~…ウマかったのじゃ。わらわが女王になったらこれらの食材はぜひ国に卸したい…ふふふ、今から楽しみなのじゃ」


 アウラは大変満足してる…いいことだ
 さて、そろそろ宿を決めないとな


 「アウラ、宿を探すぞ。どの大陸の宿に泊まる?」
 「う~む…そうじゃの…」


 こうやって宿を探す楽しみもこの町の面白さの一つだな
 泊まるならやっぱりキレイな所に泊まりたい


 「よし!! 【赤の大陸】の宿に泊まるのじゃ!!」
 「オッケー。じゃあ行きますか」


 今日の宿は【赤の大陸】の宿で決まりだな




───────────────


───────────


───────




 俺たちが入った宿屋は〔レドライン亭〕という大きな宿だった


 形は横長の3階建てで、レンガを組んで立てた赤銅色の建物だ 
 中に入るとレンガの暖かさと照明は付いているが少し暗い雰囲気がマッチしてなんとも言えない雰囲気が漂っていた
 2部屋で受付を済ませ支払いをする
 夕食はなしで朝食はオーダーして、そのまま部屋で休むことにした


 部屋でくつろいでいるとクロを抱えたアウラがやって来た
 アウラとクロは随分仲良くなり、基本的にクロはアウラの部屋で寝ている
 アウラは今後の予定の相談に来たようだ


 「今後の予定なのだが…わらわは町を見つつ冒険者ギルドでモンスター討伐の依頼を受けて、腕を磨きつつ見聞を広めたいのじゃ……いいかの?」


 俺の顔色を伺うように聞いてくる…って言うかダメな理由が存在しない


 「勿論いいぜ。一日じゃこの町を見て回れないし…モンスターを倒しながらだと一石二鳥だな」
 「うむ!! じゃあ明日からギルドで依頼なのじゃ!!」
 「ああ、ついでに武器屋で矢を補充しないとな」
 「うむ。ふふふ…大忙しなのじゃ!!」


 アウラは楽しそうに笑う
 確かに…明日から忙しくなりそうだ


 今日はもう寝よう……おやすみ




───────────────


───────────


───────




 その日から俺たちは冒険者ギルドの依頼、町の散策などで時間を使った


 アウラは4大陸の商業、各ギルドの仕組み、魔導技術や魔術など、自分が王女になったときどのように活用できるかを重点的に考えていた
 宿屋についても2日おきに各大陸の特徴を出している宿屋を探して宿泊し、そこで出される料理やサービスなどを必死に勉強していた…道具屋で買ったメモ帳にきちんとメモをとり、わからないことはきちんと聞いたりして学習している
 武器屋など商店では、商品の流通の流れに注目して、もしエルフの国に流通を作ることが出来たら…と言うシミュレーションを考えたり、逆にエルフの国にしかない物を輸出してお互いの利益を計る事もしっかりと考えていた


 いろいろ考えるのもいいがきちんと町を楽しむことも忘れない…と言うかそこは俺がフォローした
 アウラは頑張りすぎるので俺が遊びに誘い、各大陸の美味しい食べ物や、雑貨屋でアクセサリーや新しいレガース・洋服などを買ってやりストレスを発散させたりもした


 もちろん鍛えることも忘れない
 俺たちはモンスター討伐の依頼を受けて、都市の周辺で狩りをしてレベルを上げた


 アウラはかなり強くなってきている


 体力もかなり付いてきたし、足技もどんどんキレが増している
 以前ゴブリンの群れに一人で突っ込みあっという間に全滅させた
 足技で首をへし折り、ギミックナイフで首を切り、弓を構えていたゴブリンには矢を叩き込む
 まるでエメラルドとシルバーの妖精が踊っているような光景で…正直見とれた


 そして、試しに一人でSレートモンスターの〔グリーンエッジウルフ〕という狼みたいなヤツと戦わせてみた……結果は


 「ふん!! 楽勝じゃな!!」


 圧勝……おいおい
 本当に楽勝だった


 敵は高速で移動して目標の首や腹をその鋭い爪で裂き殺し、そのエモノの内臓を貪る危険なモンスターだ。この周辺の街道に出没し商人などを狙っていくつか犠牲が出たらしい


 アウラはモンスターを察知できるのであっさりと見つけた


 戦闘に関しては満点だ……もう俺が教えることはないな
 アウラは視力だけじゃ無く動体視力も人間の比じゃない
 最初に出会った頃は、いくら動体視力が良くても身体がついていかなかったが、最近はそうでもない
 〔グリーンエッジウルフ〕の高速攻撃を難なく躱し、カウンターで首を切り落としあっさりと勝負を決めた…マジで強くなってる




 そんな日々が20日ほど続き…今に至るワケだ




───────────────


───────────


───────




 ある日、いつも通りに町の調査を終えて宿に帰宅した時の事だった


 「ん?」


 俺の右腕のバンドが震えだしたのだ
 俺はボタンを押して通信回線を開く


 「どうしたマフィ?」
 『······私よ』
 「ひょ、氷寒⁉」


 声の主は高名氷寒たかなひょうかだった
 約1月ぶり······久しぶりだな


 「どうした、何かあったのか?」
 『······いえ、その···元気かなって』
 「ああ、旅は順調だ。そっちはどうだ?」
 『問題ないわ。私も括利くくりも楽しくやってるわ』
 「そっか、よかった」


 ここでふと会話が途切れる···
 5秒ほど経ち、氷寒が恥ずかしそうに言う


 『ね、ねぇ···その、あの』
 「···ん?」
 『一度···帰って来ない?···久しぶりに話たいわ』
 「あ······」


 そっか···
 氷寒は寂しいのか
 たしかに最近アウラの特訓ばかりで氷寒と括利に連絡すらしていなかった
 助ける為とはいえ身体を重ねた相手なのに···よし


 「分かった、一度戻るよ。俺もいろいろ話したいしな」
 『ほ、本当に⁉···じゃあ待ってるわ』


 氷寒の声は弾み···すぐにいつもの冷静な感じに戻っていた
 アウラは···大丈夫だろ。ちょっとだけ一人で行動してもらうか


 俺は早速アウラの部屋へ······


 「アウラ、ちょっといいか?」


 部屋をノックするとアウラが出てきた
 足元にはクロもいる


 「なんじゃ? 明日の予定か?」
 「いや違う。その、2〜3日別行動していいか?」
 「······? なんでじゃ?」
 「ちょっと用事か出来た···すぐに戻る」
 「訳ありか?···まぁいいのじゃ」
 「サンキュ。クロは置いていくから、何かあったら呼んでくれよ」
 《······そういう事ネ》


 クロは察してくれたみたいだ
 よし、じゃあ早速行くか


 俺は部屋に戻ると早速バンドに魔力を通す


 地面に穴が空いてそのまま転移した




───────────────


───────────


───────




 落ちた先はいつものソファだった
 そこには3人の少女がいた


 「やあジュート···久しぶりだな」
 「······ウソ、もう来たの⁉」
 「あはっ、ジュート〜会いたかったよ〜‼」


 マフィはいつも通り
 氷寒は連絡して10分もしないうちに来た事に驚き
 括利は嬉しさで抱き着いてきた


 「連絡もしないで悪かった···ただいま」


 俺は括利の身体を思い切り抱きしめた


 「んん〜···気持ちいい〜」
 「······うう、わ、私も」


 氷寒はもじもじしながら俺を見る···分かってるって
 括利を開放して氷寒を思い切り抱きしめた


 「あ······んん」


 ヤバい、何か変な気持ちになってきた
 久しぶりだから不味いな······


 俺は氷寒から離れる···するとマフィが


 「そうだ、君に話しておきたい事がある」


 真面目な顔でそう言った








───────────────


───────────


───────




 ソファに座りお茶を出される
 紅茶を一口飲むとマフィが切り出した


 「話というのは···〔神の器〕の事だ」
 「⁉···みんなの事か⁉ 何かあったのか⁉」


 氷寒と括利は事情を知ってるのか何も言わない


 「違う······お前達以外の・・・・・・器の事だ」
 「俺達···以外?」


 俺はその言葉に聞き覚えがあった
 エルフの国···アウラの兄姉が連れて来た〔神の器〕
 確か···20代後半くらいの男女だっけ


 「なぁマフィ······もしかして」


 俺は今の状況を説明する
 アウラの事、国を取り戻し守るために強くなってるエルフの少女の話、そして見聞を広める為に【緑の大陸】を回っている事


 「なるほどな······しかし」
 「何だよ?」


 「お前···こんなに可愛い女を二人も抱いておきながら、他の女と旅をするとは···くくく、面白いな」
 「はぁ⁉······って言うかアウラはそんなんじゃねーよ‼」
 「照れるな照れるな······もう抱いたのか?」
 「『神器ジンギ』······」
 「落ち着け‼ 冗談だ‼」


 こいつはマジで一度シメる······


 「やれやれ···私はたわむれの神だぞ、少しからかってもいいじゃないか」
 「タチが悪いんだよ······話が進まねぇ」


 「そうだな。では仕切り直すか」




───────────────


───────────


───────




 「〔神の器〕の話は以前したな? 神によって召喚され人間の中に神の魂を内包した存在、基本的にそれらは【時の大陸】にて管理されている。神によって洗脳、調教をうけて神の尖兵として扱われ、いずれは神に魂を乗っ取られ神そのものとなる。しかし······例外が存在する」


 「簡単にいえば神の支配から逃れた人間だ。召喚者はほとんど死んだといったがゼロではない。【時の大陸】から逃れて生きている〔神の器〕は確かに存在する」


 「ゆっくりと確実に魂を蝕まれながらな。そいつらの強さは未知数だ。恐らくこの世界に来て10年は経過しているはずだ、いくらお前が【銃神】でも勝てないかもしれんぞ」




 「気をつけろよジュート···お前が死ねば全て終わりだ。氷寒と括利を悲しませるなよ」


 「······分かってるよ。俺も死ぬつもりは無いし、負けるつもりも無い」


 「分かってるならいい······さて、話は終わりだ」


 そう言ってマフィの話は終わった
 そして指パッチンをして部屋の風景が変わる


 「な···何だこりゃ⁉」
 「ふふん、驚いたか?」


 そこには様々な遊具があった
 ビリヤード台・卓球台···テーブルの上には将棋、オセロ、チェス、トランプなど俺が知らない物もたくさんある


 「この部屋を見てみろ」
 「え···おおお⁉」


 隣の部屋にはテニスコートにバスケットコート、さらにはアスレチックなどの施設が充実していた


 「ふふん、どうだ? 氷寒と括利の知識を元に作り出した遊技場だ。いや〜異世界の人間の知識には頭が下がるよ······やはり私は神なんかより人間に無限の可能性を感じるよ」


 「······神様って何でもアリね」
 「同感〜···ま、でも退屈はしないけどね〜」


 氷寒と括利はすでに慣れているようだ
 聞くとこの二人は毎日マフィにつき合わされているらしい


 「このチェスというのは特に面白いな、神の中でも最高の頭脳を持つ私でも氷寒に勝つ事が出来なかった···くくく、この二人が来てから毎日が刺激の連族だ」
 「······まだまだね」


 「このトランプ、というのは運が絡む···こればかりはどうしようも無い。だからこそ面白い‼」
 「あははっ、マフィちゃんかわいい〜」


 仲良過ぎだろ······全然心配いらないな


 「······さて括利。今日も私とオセロで勝負だ‼」
 「おっけ〜 あ、氷寒ちゃん。ジュートを部屋まで・・・・・・・・・送ってあげて・・・・・・
 「······‼···う、うん」


 ん?···氷寒の様子がおかしい。なんか赤いぞ?
 それに遊んでいかないのかな?


 「······こっちよ」
 「ああ、悪いな」


 俺は氷寒の案内で部屋を出た


 括利の笑顔が何だか眩しかった




───────────────


───────────


───────




 氷寒に案内された部屋は12畳ほどのベッドルームだった
 氷寒がドアを開けて俺が入る···そして氷寒が入ると


 「なぁ氷·····んむ⁉」
 「んっんむ···」


 振り向きざまにキスをされた
 しかも······深い


 氷寒が何を求めているのか分かった
 俺は右手を氷寒の胸に這わせる···


 抵抗は一切無く身体を俺に委ねてる
 俺の手は氷寒の服を脱がしていく




 俺はもう······止まらなかった






───────────────


───────────


───────






 気が付くとベッドの上で氷寒を抱きしめていた
 どうやら寝てたみたいだ···


 今回はしっかり出来たと思う
 以前は本能のままケモノのように二人を抱き、時間も忘れて繋がっていたが今回はキチンと愛する事が出来たと思う
 俺に身体を密着させているのでイロイロ気持ちいい
 ショートポニーは解けて背中の中程まである髪を撫でる···すると氷寒が起きた


 「······おはよう」
 「ああ、おはよう」


 なんか恥ずかしい
 お互い全裸だし···やべ


 「······あ」
 「う···ご、ごめん」


 反応してしまった···恥ずかしい
 すると氷寒は


 「今日はもうダメ···あとは括利に任せる」
 「え?···それって」
 「······順番、決めてたの···貴方に抱かれる順番」
 「マジで?」
 「ええ、今日は括利の番」


 そこまで言うと立ち上がり着替えをする
 俺も着替えよう···


 そのまま二人で部屋を出た




───────────────


───────────


───────




 「おはよ〜···うん、楽しめたみたいだね〜」
 「ええ······ありがとう、括利」
 「うん。氷寒ちゃんは大事なお友達だからね〜」
 「·········そう」


 そんな二人の会話を聞いてるとマフィが現れた


 「おはよう諸君···ジュート、朝食が済んだら私に付き合え。遊ぼうじゃないか」
 「······別にいいけど」


 どんだけ寂しいんだよコイツ
 まぁいいか








 その後はみんなでテニスをしたりアスレチックで身体を動かしたり···ビリヤードや卓球をして汗を流した


 「ふ、ふん···私は頭脳労働派なんだ。負けても別に悔しくないさ」
 「負け惜しみだな」
 「······そうね」
 「マフィちゃんかわいい〜」
 「貴様らあぁぁぁぁ‼」


 全競技で全敗したマフィが叫ぶ


 「おい氷寒‼ 今日こそお前に勝つ。チェスで勝負だ‼」
 「······いいわ、返り討ちにしてあげる」


 二人の間に火花が散る
 こりゃ邪魔しちゃ悪いな···すると


 「ジュート···わたしの番」
 「ああそっか···行こうか?」
 「うん! こっちね〜」


 俺と括利はこっそり歩き出した




───────────────


───────────


───────




 俺と括利はある部屋の前に来ていた


 「ここは···」
 「そ、オフロ···一緒にはいろ〜?」


 ドアを開けると中は脱衣場だった
 括利は服を脱ぎ全裸になる
 両手を後ろで組んでいるので大きさな乳房が丸見えだ
 俺も素早く全裸になりお互い向き合う


 「わ〜お、元気だね~」
 「お、お前のせいだぞ」


 そのまま風呂場に入り身体を隅々まで洗って貰う
 お返しに俺も洗い···ここで理性を失った


 何度か交わったあと湯船に浸かった
 俺は括利を抱きしめている···すると


 「ねぇ···あたし達って多分、死んだ事になってるんだよね~」
 「ああ、多分な」
 「そっか〜···」
 「気になる事···あんのか?」
 「うん···燃絵もえの事」
 「燃絵もえって···ああ、火等かとうさんか」
 「うん···一番仲良しだったからね〜···心配してたかも」
 「そっか···」


 もし二人が死んでいると言う事ななれば下手な事は言えない
 もし生きていて俺の側にいる、なんて事になれば、奪還される恐れもあるし捕まれば今度は確実に記憶を消されてしまうだろう
 さらに二人の洗脳がほぼ解けている事が知られれば他のクラスメイトにも影響があるかもしれない


 最後まで黙っていた方が良さそうだ
 すると括利が寂しさを埋めるように甘えた声で


 「ねぇジュート···ベッドにいこ?」


 今は括利を···精一杯愛しよう




───────────────


───────────


───────




 次の日、4人で朝食を取り、俺は街へ戻る事にした


 「また来い、今度は負けんからな」
 「おう、それまで強くなれよ」


 「······気を付けてね」
 「連絡ちょうだいね〜」
 「ああ、また来るよ」


 俺は二人を抱きしめる···よし


 「じゃあ行ってくる‼」




 俺は再び転送した






───────────────


───────────


───────




 「ただいまっとおおおっ⁉」


 「え、きゃあぁっ⁉」


 転送先は宿屋の部屋···
 そこに転移するとちょうど誰かとぶつかった


 「いてて···な、なにが····ん?」


 「ひゃうっ⁉」


 右手に柔らかくモチモチした感触が···なんだこれ?
 しかもなんかいい匂いが···甘いミルクみたいな


 「な···な···な···」


 何か聞こえる···
 俺はその音源に顔を向けた


 「あ···アウラ?」


 そこにいたのはアウラだった
 俺は自分の右手を見る···そこには


 アウラの乳房をガッチリ掴んでいた···しかも全裸


 どうやら着替え中だったらしい
 透き通るような白い肌、氷寒より大きく括利よりは小さな乳房、艶めかしい下半身など全てが見えていた
 俺は高速でその場を離れる
 すると、身体を隠したアウラが口をパクパクさせて言う


 「お···お···おぬし···何を」


 「え、あ、その······た、ただいま?」


 俺の答えにアウラはニッコリ笑って言った




 「おかえりなのじゃ‼」






 スパーン、と頬を張る音が部屋に響いた





「ホントウの勇者」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く