ホントウの勇者

さとう

花の町ガルファーノ④/初実戦・花開く



 【流星黒天ミーティア・フィンスター】を飛ばし続けていると、アウラが突然言い出した


 「ジュート!……近いぞ!!」
 「……わかんのか!?」
 「ああ、モンスターの気配を感じるのじゃ!!」


 そういえばアウラはモンスターの気配を察知するのが得意だって言ってたっけ…
 〔バンベール樹海〕ではそのおかげで1週間モンスターから逃げ切ってたからな


 アウラの言葉を信じて、俺はスピードを更に上げた




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 そして着いたのは〔メイプルの森〕の入り口……そこはひどい有様だった


 周辺の木々や草花が殆ど死滅してる…恐らく〔メイプルの森〕はスギの木みたいな木が沢山あったのだろう、その殆どの木が腐り果てて地面に亀裂が入っていた…ひどすぎる


 《〔グリーンバイオヴェノムプラント〕は吸収した養分を毒に変えて攻撃するのが得意ヨ。弱点は体内にある「核」だケド…場所まではわからないワネ》


 クロのアドバイスを聞く…今更だけどクロは何でも知ってるな、ものしりキャットと呼ぼう


 「……こっちじゃ、強い気配を感じるのじゃ」
 「ああ、案内頼む」


 ここまで来ると流石に俺でも気配がわかるが、あえてアウラに案内させた
 周辺にはモンスターはいない…〔グリーンバイオヴェノムプラント〕は、地中の養分が主食でモンスターは食べないみたいだ……そして






 「あ…あ、あれ…なのじゃ」
 「へぇ、結構デカいな」






 そこにいたのは植物のバケモノだった


 大きさは全長30メートルくらい、身体は植物のツタや根っこが集まって細長いヘビのような形になっている。ちゃんと口や目はあり、眼下には緑の光がともっていた
 細長い体躯からは無数のツタと根っこの触手がでていて、それがユラユラと動き何かを察知しているような感じだった
 コイツの身体の中に「核」があるのか……さて、どうするか


 「じゅ、ジュート…ホントに大丈夫なのか?…あんなバケモノ…」
 「…恐いなら隠れてろ。それがイヤなら……口だけじゃない事を証明しろ」
 「……!!」
 「いけるか?」
 「……ああ、まかせるのじゃ!!」


 アウラの表情は引き締まった


 さて……やりますか!!




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 「アウラ、まずは目を狙え……行けるか?」
 「ふん。愚問じゃ…この程度の距離、わらわには造作も無い」


 敵との距離は約80メートル…だいぶ離れている
 アウラの左腕…短弓ショートボウ形態の〔マルチウェポン〕が風を纏い始める


 アウラの目つきが変わる…そしてレバーが引かれた


 「羽ばたけ…『鷹刺イーグルダート』!!」


 風を纏いながら超高速で矢が飛んでいく
 80メートルの距離は約1秒でゼロになる…そして


 「!?…ジャァァァァァッッ!!!!」


 〔グリーンバイオヴェノムプラント〕の光る左目のド真ん中に命中
 敵は身体をくねらせ暴れ出す……何が起きたか理解できてないみたいだ
 このチャンスを逃さない!!


 「アウラ!! 俺が隙を作る、もう片方の目も頼んだ!!」
 「了解なのじゃ!!」


 アウラは左手を上空に向けてアンカーショットを射出させる
 銀髪をなびかせながら木の上へ着地した
 なかなかやるじゃん……


 さて……俺は俺の仕事をしますか


 俺は〔グリーンバイオヴェノムプラント〕の前へ踊り出す
 敵も俺の姿を見つけ、片方しかない瞳で俺を睨み威嚇する


 「ジャァァァァァッッ!!!」


 ヘビのような唸り声を上げて、身体からツタと根っこの触手を出してくる


 俺は両手で【雄大なる死グロリアス・デッド】と【死の輝きシャイニング・デッド】を構えて叫んだ




 「さぁ、遊ぼうぜ!!」




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 敵は身体から無数の触手を出して振り回している
 アウラが目を狙うには…アレ全部切り落とすしか無いな


 実は俺には最初から秘策がある……が
 アウラに戦闘に対する自信を持って貰うために敢えて回りくどい手を使っている
 危なくなったらそのカードを切るつもりでいた……来る!!


 ツタと根っこがスゴいスピードで直進してくる
 しかも突き刺し、なぎ払い、叩きつけとバリエーションが豊富でかなり不規則な動きだ


 俺はその攻撃を躱しながらツタを切り刻む
 ツタの強度はたいした事は無く、簡単に切り刻めた……が
 数が多すぎる……面倒だな




 「ジュート!! 下じゃ!!」




 その声に瞬間的にバックステップ
 すると地面から根っこのヤリが飛び出した……あぶねぇ
 〔グリーンバイオヴェノムプラント〕をよく見ると胴体の辺りから根っこが無数に伸び、地面に繋がっている。どうやらツタは囮で本命は地面の根っこだったようだ
 少し油断した……よし、気を引き締めよう


 俺は一直線に敵の元へ向かう
 地面の根っこを躱し、ツタを切り払い…右手に魔力を集中させ放つ






「【黄】の上級魔術、【超岩石槍ギガ・ロックランス】!!」






 敵の真下に紋章が浮かび上がり、巨大な石のヤリが真下から飛び出る…
 〔グリーンバイオヴェノムプラント〕の身体が5メートルほど持ち上がった…そして




 「ジャガァァァァァッ!?!?」




 残った目に風を纏った矢が命中…
 アウラの矢が見事にヒットし敵の視界は完全に奪われた


 「ナイス、アウラ!!!」
 「当然じゃ!!!」


 地面に落下した〔グリーンバイオヴェノムプラント〕はのたうち回っている。するとアウラが


 「ジュート、「核」は頭の中じゃ…あそこが一番強い力を感じる」
 「オッケー…じゃあ、終わらせますか」


 するといつの間にかいたクロが俺たちに言う


 《待ちなサイ…「核」を破壊しないデ身体ダケを破壊しなサイ。その「核」は使えるワ》


 突然のことに俺たちは戦闘中なのに思わず聞き返す


 「どういうことだ?…使えるって何?」
 「そうなのじゃ、クロ殿…どういう意味じゃ?」
 《いいカラ…ワタシを信じなサイ》


 まぁクロが言うなら……
 俺はカードを切る決断をした


 「『神器発動ジンギはつどう』!!」


 俺の身体に濡羽色の輝きが纏われ〔神化形態〕へ変身する
 俺は『錬鉄の神銃アイゼン・ブラスター』を構えた


 「これが〔神の器〕の【神器ジンギ】……改めて見ると美しいのじゃ…」


 アウラがそんなことを言う
 何か恥ずかしいな……さっさと終わらせよう


 俺は赤いマガジンを取り出し装填、スライドを引いてトリガーを引く




 「【九創世獣ナインス・ビスト魂融ソウルエンゲージ】!!!」




 アグニの力が俺に宿る……
 装備の色が黒を基調とした赤に変わり変身完了!!




 「【焱龍神化ソウルオブアグニードラ】!!」




 よーし……終わらせますか


 「【焔炎放射機インフェルノ・スロアー】!!」


 現れたのは火炎放射器
 そこに『錬鉄の神銃アイゼン・ブラスター』をセットして構える
 〔グリーンバイオヴェノムプラント〕は未だにのたうち回り苦しんでいる…終わりだ


 俺は〔決戦技弾フィニッシュアーツ・ストレージ〕を装填して引き金を引いた




 「【焱龍砲撃ブレイジング・ブラスター】!!」




 龍の形をした炎が〔グリーンバイオヴェノムプラント〕に絡みつき炎上する
 〔グリーンバイオヴェノムプラント〕は断末魔も上げずに燃え尽きた…


 そしてそこには……緑色の野球ボールほどの結晶が残った
 これが「核」なのか?


 とにかく…勝利だぜ!!


 
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「やったのじゃー!!」
「おわっ…ははは、そうだな。お疲れ様」


 木の上にいたアウラが飛び降りて、そのまま俺に抱いてきた
 俺はその身体を抱きしめてねぎらいの言葉を掛ける


 「そうだ、アウラ…助けてくれてありがとな。地中からの攻撃はお前の合図がなかったら回避出来なかった……ホントに助かった」
 「あ…う、うむ…気にするでない。そ、そなたに死んで貰っては困るからの」


 アウラは顔を赤らめてそっぽ向く
 恥ずかしいのかな…カワイイやつめ
 するとアウラは神妙な顔で言う


 「そういえばおぬし……最初から今の炎を使えば簡単に倒せたのではないか?……ん、そういうことか」


 そう…俺のカードはまさにそれ……アグニの炎だ
 どんな奴だろうと、どんな大きさだろうと所詮は植物、アグニの炎で燃やせないはずがない
 この戦闘の目的はアウラの実戦という意味合いが強かった
 アウラも俺の表情でそれを理解したのか、柔らかく微笑んだ


 「まあよいわ。所でその「核」は何に使うのじゃ?」
 「確かに…なぁクロ」


 クロは俺の肩に飛び乗り説明する


 《ソノ核は植物に取っての究極の栄養剤ヨ。ソレを使って〔花の町ガルファーノ〕に咲く〔大花ブライノービア〕の花を咲かせるノ……ソウすればこの周囲一帯の大地は元に戻るワ》


 その言葉に俺とアウラは仰天する
 治る…大地が?…あの死にかけた蕾が……?
 クロはさらに説明する


 《アノ花はネ、この【緑の大陸グレングリーン】のほぼ全てに根を張っているノ。あそこに栄養を送り込めばこの大地全体を回復させるコトが出来るワ。急ぎまショ》


 「ホ、ホントに…やった…やったのじゃ。ジュート!! 急ぎ帰るぞ、早く町へ戻るのじゃ!!」
 「あ、ああ。急ぐぜ…時間が無い!!」


 あの蕾は枯れかけていた…とにかく1秒でも早く帰らないと!!
 俺は【流星黒天ミーティア・フィンスター】を出した……そして








 〔神化形態〕のまま・・・・・・・跨がった・・・・……すると








 「え!?…な、なんだぁ!?」
 「す、すごいのじゃ……」








 【流星黒天ミーティア・フィンスター】に濡羽色の輝きが纏りついて形態フォルムが変わった


 装備が増えて背後には巨大なブースターが増設されボディも一回り大きくなった
 シートは2人乗りのままだが背もたれがつき、運転者の負担を減らすためにカウルが増設される。これで逆風からも身を守れる


 頭の中に言葉が浮かぶ……この神化した【流星黒天ミーティア・フィンスター】…いや




 【神速流星黒天プリメラ・ミーティア・フィンスター】…コイツならすぐに町に戻れる


 まるで、俺の焦りに反応したみたいだった。まぁ今はいい


 「乗れアウラ!! 超特急で町に戻るぞ!!」
 「う、うむ!! 急ぐのじゃ!!」


 アウラが乗り込むとカウルが降りてくる…完全に密室になり、外からの風がシャットアウトされる
 中は明るくコンピュータで管理されているので視界は良好、オートバランサーが付いているので転倒の心配もないし、タイヤもゴツくなったので泥や砂漠の上でも走れそうだ


 俺は魔力を全開にする…すると


 「んなっ!?」
 「ひゃあっ!?」


 背後のブースターが火を噴きものすごいスピードで走り出した
 いや…走ってるんじゃ無くて殆ど浮いてる!! タイヤが地面に接していないぞ!!
 これだけのスピードなのにGを全く感じない
 恐ろしい乗り物だ……便利だけど恐すぎる




 いざという時以外の使用は控えよう……




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 あっという間……そうとしか言えないスピードで町が見え、俺は【神器ジンギ】を解除する。すると【神速流星黒天プリメラ・ミーティア・フィンスター】も元に戻りスピードがガクンと落ちる…コレでもかなり早いのに何故か遅く感じた


 辺りは暗く夜になった…とにかく町に着き急いで蕾の元へ向かう…
 人だかりは未だにある、しかしそんなことは構ってられない


 蕾は…殆ど枯れていた


 葉っぱは殆ど枯れてしまって茎も垂れ下がっている、蕾もしわしわでもう死んでいると言っても信じてしまいそうだった…間に合わなかったのか


 「まだじゃ!!」


 アウラの大声が響く…
 辺りはみんな沈んだ表情だったので、アウラの声はよく響いた
 広場の人はみんなその声の主……美しい銀髪の少女に視線を移す


 「この花はまだ生きておる!! 死にたくないとわらわに訴えかけておる!!」


 アウラの手には緑色の「核」が握られている
 そして…アウラは柵を乗り越え〔大花ブライノービア〕の根元へ近づいた


 誰もがその光景を見ていた
 この〔花の町ガルファーノ〕の最後…その瞬間に絶望していた
 しかし…この銀髪の少女アウラが軌跡を起こす


 アウラは「核」に魔力を込める……すると
 「核」は溶けて液体となりアウラの手から地面に落ち吸収される






 そして…………






 蕾が輝きだした




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 それは余りにも現実からかけ離れた光景だった


 まるでDVDの巻き戻しみたいに蕾が治っていく


 枯れた葉っぱは緑に輝き、しおれた茎は雄々しく立ち上がる…そして


 蕾がゆっくりと……開いていく


 その光景を誰もが見ていた


 町の住人、冒険者、傭兵……全てが蕾を見上げていた


 〔大花ブライノービア〕は全身が淡い白に発光し、町全体を優しく照らす


 花はゆっくりと……開花した


 形はまるで…純白のチューリップ


 そして完全に開花し……花の中心が爆発した!!


 「ああ!?」
 「な、なんじゃ!?」


 違う…爆発したんじゃ無くて何かが打ち出されたんだ!!
 純白の……コレは…花粉?


 〔大花ブライノービア〕から放たれた輝く花粉が降り注ぐ…まるで雪のように
 そして…町に咲いている草木や花々に花粉が掛かると、草花が元気を取り戻し始めた


 しおれた花は立ち上がり、枯れた花は命を取り戻す…
 一体…〔大花ブライノービア〕って何なんだ?


 すると…少しずつ町が騒がしくなり始める
 SSレートのモンスターを退治するために出発しようとしていた冒険者や傭兵
 沈んでいた町の住人たち


 それらは伝染し、夜なのに大騒ぎとなった


 その中心にアウラがいる


 この中で唯一諦めなかった銀髪のエルフの少女


 〔大花ブライノービア〕の中心にいるアウラは歓声を浴びる


 アウラは恥ずかしそうに辺りを見回し、視線に耐えきれずに帽子を深く被って顔を隠してしまった


 周りに人はこう言っていた


 「銀髪の聖女だ…」
 「ああ、花の聖女だ…」
 「軌跡が起きたんだ…」
 「聖女様…ありがとうございます!!」


 俺は…いや、この町の人間全員…最後の瞬間は諦めていた
 俺もあの花の状態を見て諦めていた


 アウラだけが諦めていなかった


 きっと俺一人だったら、あの状態で「核」を使おうなんて考えずに、そのまま立ち尽くして悔しがって終わったに違いない


 アウラのように諦めず、最後の瞬間にあんな行動は出来なかったと思う
 きっと〔大花ブライノービア〕はアウラの叫びに最後の力を振り絞って生きたんだ




 俺は人々に囲まれているアウラを…心から尊敬した




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 「ジュート!!…おぬし何でわらわを助けぬのじゃ!!」


 人々から解放されたアウラの最初の一言だった


 「い、いやぁ…だってお前楽しそうだったから…」
 「ウソをつけ!! おぬし笑っておっただろう!!」


 バレてる…いろいろな人に絡まれてコロコロ表情を変えるアウラが面白くって、クロと一緒に笑って眺めていたんだけど……ちょっと悪かったな


 「す、すまん…勘弁してくれ」
 「ぬぅぅ…まぁよかろう。わらわは機嫌がいいからな」


 はぁ。そりゃようござんした


 町はあの後宴会が始まった
 町のギルド長とこの町の町長のおごりで酒が振る舞われて、現在進行形でどんちゃん騒ぎを繰り広げている
 アウラは〔銀髪の花の聖女〕と呼ばれて、この町のヒロインになった
 たしかに容姿は美少女だし、スタイルもいいし、この町を救ったのはアウラだし…ヤバい、欠点が見つからない


 とにかく…この町でアウラはだいぶ成長できた
 そろそろ次の町に向かうとするか


 「アウラ、明日になったら次の町に出発しよう」
 「……そうじゃな、ちと寂しいが…わらわの旅は始まったばかりじゃ!!」
 「おう!!…次の町は〔大大陸中心交易都市エレメンツ〕…4大陸の丁度中心だな。俺も初めてだし楽しみだな」
 「うむ!! わらわは…まだまだ強くなれるかの?」
 「当たり前だろ?…世界は広いんだ。俺だって強くなるぜ」
 「そうじゃな…一緒に…」
 「ああ…」


 俺とアウラはしばらく話をして、そのまま宿屋へ戻った…




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 宿屋へ戻り部屋に入る…するとクロがやって来た


 「アウラの所へ行かないのか?」
 《きょ、今日はいいワ…アノ子、ワタシをキツく抱きしめて寝るのヨ…ルーチェミーアよりキツいワ…》


 そりゃ大変だ…いい機会だ、聞きたいことがある


 「なぁクロ…〔大花ブライノービア〕て何なんだ?…お前も随分詳しかったな?」


 《ああ…アレはね、【花神ヌーヴェマリーエ】が生み出したこの4大陸を監視する為のモノよ。ソレをヴォルが改良して今の形にしたノ…ソコにこの町が出来て今に至るのヨ》


 マジかよ…【銃神ヴォルフガング】ってホントにすげえな




 ある意味コレも神の奇跡かな


 外はまだ明るく宴会騒ぎが続いてる


 不思議と心地よい喧噪を聞きながら俺は眠りについた




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 「さて…行くか」
 「そうじゃな…」


 俺とアウラは町の出口に来ていた
 次の町へ向かうためこれから北上する


 「またいつか来ようぜ…絶対に」
 「うん…約束じゃ」


 俺が【流星黒天ミーティア・フィンスター】に跨がると、アウラは背中合わせに跨がる…その手にはクロを抱っこしていた


 「行くぞアウラ、次は〔大大陸中心交易都市エレメンツ〕だ!!」


 「うむ。ジュート!! 飛ばしていくのじゃ!!」


 「おう!!」






 次の町へ向けて…俺達は【流星黒天ミーティア・フィンスター】を走らせた


































































































































 〔花の町ガルファーノ〕は後に〔銀髪の花の聖女〕が降り立ち〔大花ブライノービア〕を蘇らせた奇跡の聖女がいる…と語り継がれる事となる


 この時を境に〔大花ブライノービア〕は月に一度町に雪のような花粉を振らせて周辺の草花を元気にする奇跡を起こすようになり、その幻想的な光景を見るために観光客が増大。さらに聖女を拝もうと町や冒険者が資金を集めて、町の中央に巨大な教会〔聖ブライノービア教会〕が建設され、いつか再び現れる聖女を祭り、信仰を深めていくこととなる


 教会の中央には、ひとつの像が祭られている




 それは…帽子を深く被った、髪の長い女の子の銅像だったという──────





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