やはり、創造神の加護はチートでした

弥音 雪

32話 王様から招待




「お父様、ただいま戻りました。」

「おかえりなさいフィリア。初めて見る王都はどうだった?」

  フィリアが執務室に入ると中にはいつもの派手な格好ではなく動きやすい物を着ている王様、グレイ=オルマリアがいた。それでも高価なものなのだが。

「はい。多くの人や店で賑わっておりとても楽しかったです。そして、この街の景色もとても素晴らしいものでした。よろしければまた行っても構いませんか?」

「あぁ、構わないぞ。けど1人じゃダメだ。必ず複数人で行くこと。それにしてもよく騒ぎにならなかったな。」

  王城には多くの情報が行き交っているがその中にそのような情報がないことに少々驚いていた。

「それに関しては私の友達が認識阻害魔法をかけてくれました。」

  フィリアは簡単に認識阻害魔法と言ったがあれはほいそれとできる魔法ではない。何年も魔法を主に使ってきた者達でなければ取得できないのである。

「ほほぉ、その歳であの魔法をを使えるのか。フィリアといい勝負になりそうじゃないか。」

  だがそれをフィリアは否定する。

「いえ、残念ながら私では足元にも及びません。私は結界を維持しながら半径10mの竜巻を発生させることは出来ません。」

「なっ!それは誠か?」

  グレイは心底驚いた。そんなことが出来るのはこの王城にいる魔法士のエリートの中の極わずかな者だけだ。それゆえまだ成人を迎えていない8歳が使ったことは信じられなかった。

「はい。誠ですよ。この杖もその友達に作ってもらいました。」

  そうしてレオンに作ってもらったミドルロッドを見せる。

「……これは国宝級か?後で鑑定士に見せたいのだが大丈夫か?」

「それは難しいと思います。これには持ち主を限定する効果も付与してあります。」

「なっ……そんな魔法まで覚えているのか。」

  持ち主限定の魔法は難しい上に修得の仕方がほぼ知られていない。

(そんなに高度に魔法を使える者は少ない。というかほぼいないな。1度会ってみて確かめてみるか……。)

「分かった。フィリア頼みたいことがあるんだが大丈夫か?」

「はい。なんでしょう?」

「その者を明日ここへ呼んでくれないか?学園が終わったあとに迎えを送るから一緒に来てくれないか?」

  フィリアは何となく察しが付いていたのか特に驚きもせず、むしろ明日一緒に帰れることを楽しみにしている。

「分かりました。本人の了承が取れたら明日伺います。」

「あぁ、ありがとな。」

  そうしてその後は親子の会話をした後にフィリアは部屋を出ていった。

「少し試してみるか……。」

  1人残ったグレイは優秀な隠密者を呼び出し明日の予定を伝えた。


  そして翌日


「おはようございます、レオン。」

  教室に入るとフィリアが昨日と同じように声をかけてくれる。

「おはよう、フィリア。あの後無事に帰れた?」

  一応死角はついたつもりだが万が一っていう場合も無くはない。

「はい。お陰様で難なく。」

「それなら良かったよ。」

  レオンは自分の実力についてあまり誇示はしたくないのだ。因みに前の魔法のテストは平民によってたかる人たちを牽制したものだ。毎回貴族の人とかに吹っかけられる方が目立ちそうだと考えたのだ。

「それでレオン、お願いがあるのですが。」

「大体のことなら大丈夫だよ。内容は?」

「はい、今日の放課後に王城へ来て欲しいのです。私の父が会いたいそうです。」

  いきなり王様にあって欲しいと言われて驚いたがなぜ会うかがよく分かっていない。

「え?なんか会うようなことあったっけ?」

「昨日のことを父に話したのです。そしたらそれに興味を持ったそうで。」

「昨日のこと言っちゃったの?」

  するとフィリアは勝手に言ってしまったことに気づき気分を落としてしまった。

「すみません……。勝手に言ってしまいました。」

「いや別に咎めているわけじゃないからいいよ。けど僕は変に目立ちたくないからこれからは気をつけてもらえると嬉しいな。」

「分かりました。気をつけます。」

  そう言って反省の色を出したのでこれ以上は追求はしない。

「さて、今日の放課後に王城へ行くわけだけど僕は高級な服とか持ってないよ。ついでに礼儀作法も分からなし。」

「それなら安心して大丈夫ですよ。今回は内密に会うということでしたので。」

  いきなり謁見と言われたらどうしようと少し焦っていたので良かった。

「なら大丈夫なのかな?とりあえず今日の放課後に向かえばいいのね?」

「いえ、父が馬車を用意してくれたそうです。それに乗って行きます。」

「分かった。それなら服も制服だし、あまり意識しなくていいかな。」

「それでは放課後はお願いしますね。」

  そう話が終わったすぐ後に先生が入ってきた。その後は挨拶と諸連絡を済ませた後に授業が始まった。どの授業もレオンに取っては簡単なので特に躓くことなく全ての授業を終えた。

「それではレオン行きましょうか。」

「分かったフィリア。今行くよ。」

  そうして2回目になる王城に向かった。

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