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浪村

第6章 6話 砂神祭前の…

砂神祭2日前。この日は国王と兵士達による集会の日。王宮内にシリア支部の兵士60人とモルファス班が整列していた

シャギス国王「みなさんこんにちは。毎年ながら僕達王国の人間のために集まってくださって、誠にありがとうございます」

兵士達は軽く頭を下げる

シャギス国王「砂神祭まであと2日となりました。今年は去年までとは違い謎の組織、ブラッディデーモンが間違いなく動いてくるでしょう。ですが、シリアの伝統であり国民が楽しみにしている砂神祭を中止にする訳にはいきません」

全員真剣な表情で聞いているのを見て、龍剣達若い兵士は緊張している

シャギス国王「今からそれぞれ護衛場所毎に別れて、ミーティングを行います。メアルさん、後はお願いします」

メアル「畏まりました。それでは護衛場所を発表致します。まず南口担当……」

シリア支部兵の名前が次々に呼ばれていく

メアル「最後に国王様、アルファ様の護衛は……本部のモルファスさん、龍剣さん、美泉さん、壮助さん、香奈さん、汏稀さんの6名です」

シリア支部の兵士は皆驚いてお互いに目配せをしている。あんな子供達に国王をお守りする事ができるのか。反論こそしないが、そういった眼差しで5人を見ている


龍剣「(おいおいそんな目で見るなよ…1番驚いているのは自分だっつうの)」

美泉「(もっと強そうな人いるでしょ~)」

汏稀「(どういう風の吹き回しだ?国王は)」

香奈「(め、目線が怖いよ…)」

壮助「(ブラッディデーモンじゃなくて他の兵の目に殺されそう…)」

モルファス「(おかしい……中にはシリア支部でランク5の人もいるのに、何故俺達なんだ)」


メアル「南口、北口、東口、西口担当は1階の部屋へ。メイン通り担当、王宮周囲担当は2階。国王様、アルファ様の護衛担当は5階へ移動してください」


ぞろぞろと移動する兵士をすり抜けて5階、つまり最上階へ移動するモルファス班。シャギス国王とアルファも一緒に階段を登っている

アルファ「すまんな、わざわざ1番上まで」

モルファス「いえ、大丈夫です。それに訳がちゃんとおありのようですし」

アルファ「フッ、鋭い男じゃの」

最上階のとある部屋に入り、全員イスに座った。ここにはメアルも着いてきておらず、部屋の中にはシャギス国王、アルファ、モルファス班しか居ない


シャギス国王「そうですね、まずは皆さんが疑問に思っていることの理由を話します。なぜ僕達の護衛をあなた方に任せたかというと、シリア支部にスパイが紛れ込んでいる可能性があるからです。あなた方はここに来る途中、ブラッディデーモンに襲われたと聞きました。それは誰かが本部から応援が来るという事を奴らに報告したからだと思います」

龍剣「(モルファス班長の言ってた通りだ…)」

美泉「なるほどね。でも国王様、私達の戦力じゃ、ちょっとキツイんじゃないですか?」

シャギス国王「心配ご無用。これには策を考えてあります」

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