SNS仲間で異世界転移
第5章 9話 アップダウン
時刻は午前10時。風車村での仕事を終えて、美泉・汏稀・香奈・壮助と荷馬車班が本部へ帰ってきた
美泉・香奈「ただいまー!」
汏稀・壮助「戻りましたー!」
ティアーノ「おう美泉、香奈も。汏稀と壮助も、お疲れさん」
香奈「1週間ぶりですね」
ティアーノ「そうだな。しかし今回は大変だっただろ」
美泉「えへへ、確かに」
ティアーノ「しっかり休むんだぞ」
汏稀「はい!」
壮助「わかりましたー」
受付でティアーノと話していると負のオーラ全開の龍剣が後ろを通った
美泉「あ、龍剣!ケガの……ぐあ…いは……………龍剣??」
4人に気付かないのか、変わらず肩を落としながら歩いていった
香奈「龍剣、どうかしたんですか?」
ティアーノ「ああ、あいつなら一昨日………
時は戻って、火竜の討伐を終えた後の話だ。本部に帰還したバンギック、ドルゼ、龍剣は団長室に呼ばれた
イオネット「言うべき事はいくつかあるんだがそうだな、まずは龍剣から聞こう」
龍剣「は、はい」
イオネット「討伐任務はランク5ではないと行ってはならん。もちろんこの事は知っているな?」
龍剣「はい…」
イオネット「最初に火竜に遭遇した時はお前しか兵士がいなかったから、そこは仕方がない。新兵ながら良く村を守ってくれた。だがなぜ増援が来たあと、お前は再び火竜のもとへ向かった?」
龍剣「すいません…。あの時は火竜にやられたのが悔しくて、まわりが見えてなくて…」
イオネット「そうか。感情的になり規則を破ったと」
龍剣「はい…」
イオネット「本来なら規則を破ったものにはそれ相応の処罰を与えねばならん。だが今回は火竜討伐におおいに貢献してくれたため、それは免除しよう」
龍剣「ありがとうございます」
イオネット「いいか、今回の件は決してなるべくしてなった結果ではない。運が良かっただけだ。そこを勘違いするな」
龍剣「はい」
イオネット「だが生きて帰ってきてくれてなによりだ。次にドルゼ、バンギック」
ドルゼ「はい」
ドルゼはちゃんと返事をしたが、バンギックはポケットに手を入れてそっぽを向いている
イオネット「言いたい事はわかっているな?」
ドルゼ「はい、申し訳ありませんでした」
イオネット「お前らともあろうものがなぜ龍門に討伐をさせた」
バンギック「こいつの力が火竜を殺すのに1番適していたから。それだけだ」
イオネット「ほう…ドルゼは」
ドルゼ「同じです。遠距離用の武器を用意していなかった我々の責任なのですが、あの状況で龍門の力は必要不可欠だったと思います」
イオネット「はぁ~。だが仕方ない、お前達といえどちゃんと処分を下さねば下のやつらに示しがつかぬ」
ドルゼ「もちろん覚悟の上です」
バンギック「ああ」
イオネット「ドルゼ、バンギック。お前達のランクを4に下げる。それが今回の処罰だ、いいな?」
龍剣「ちょっと待ってください!何でこの2人が処罰を受けないといけないんですか!!悪いのは勝手な行動をした俺じゃないですか!!」
イオネット「止められる者が止めなかった。こいつらにも非はある」
龍剣「でもなんで…」
イオネット「悪いが龍剣、お前が何と言おうとこの決断はくつがえりはせん」
龍剣「そんな…」
バンギック「話はもう終わりか?」
イオネット「ああ、以上だ」
ドルゼ「それでは失礼します」
2人は部屋を出ようとするが龍剣は突っ立ったまま動かない。そんな龍剣の肩にバンギックはポンと手を置きこう言った
バンギック「すぐにランク5に戻ってやる。だから自分の責任だと抱え込むな」
珍しく優しい言葉をかけたバンギックはすぐに部屋を出て行った
………………って事だ」
香奈「結局ズルズルと引きずってるって訳かぁ」
ティアーノ「ああ見えて意外と繊細なんだろうな」
美泉「ですね」
ティアーノ「っとそうだそうだ。香奈と美泉は団長室に行ってくれ。団長が呼んでいたからな」
香奈「ウチらですか?…なんだろう」
少し不安になりながらも2人は団長室へ行き、10分ほどで帰ってきた。再び受付に戻るとその辺に置いてあったイスに龍剣が座っていた
龍剣「あ、美泉、香奈も。汏稀と壮助も。帰ってたんだ…」
香奈「うん」
汏稀「まあな」
美泉「さっき帰ってきたの」
壮助「元気かー?」
龍剣「2階から降りてきたって事は、もしかして2人は団長室に?」
美泉「あ、うん…」
香奈「まあ…ね」
龍剣「何の話しだった…?」
もしかして自分のせいで美泉達にも処罰を与えてさせてしまったんじゃないかと不安になる龍剣。しかし、その不安は見事に裏切られた
美泉「あの…それが……」
香奈「ランクが…上がっちゃった…」
落ち込んでいる龍剣の前なので素直に喜べないのだが、少しにやけ顔が出ている2人
龍剣「………へっ?」
美泉「だから、ランクが2に上がったの」
男子3人「えぇーー!?」
香奈「ちょっと静かにしてよ」
汏稀「わ、わるい。ちょっと驚いて。っていうかかなり…」
美泉「あたし達も驚いちゃったよ」
龍剣「マジかー。なんか複雑だなぁー」
美泉「龍剣も実力はランク2なんだって。でもすぐに感情的になって突発的に行動しちゃうから、そういうところを直せばランクが上がるって。あと規則をちゃんと守れば上がるって言ってたよ」
龍剣「団長が?」
香奈「うん」
龍剣「そっか。なぁ、2人とも」
美泉「んー?」
香奈「なあに?」
龍剣「俺決めた。もっと強くなって、絶対ランク5になって、バンギックさん達を超えてやる。そんで今回迷惑かけた分はそのときにきっちり恩返しする!」
美泉「恩返しっていう言葉は間違ってると思うけど頑張ってよ!私も負けないから!」
龍剣「おう!」
香奈「ふふ…いいねぇ、こういうの」
3人の絆がより一層深まった。そして気付けば龍剣はすっかり元気になっていた
香奈「でもまずはランク2にならないとね♪」
龍剣「う、うるせえな、次はランク3に飛び級するんだよ」
美泉「ふふっ、ばーか」
龍剣「くそ、今に見てろよ」
美泉「ねぇ龍剣、ご飯食べいかない?」
壮助「お!美泉に賛成ー!」
龍剣「シカトかよ。まぁいいけど」
汏稀「よし、なら早く行くぞ!」
香奈「レッツゴー!」
龍剣「いてて、まだ傷が治ってないんだから引っ張るなって」
美泉と香奈に腕を引っ張られながら、龍剣は街のレストランへ走って行った
美泉・香奈「ただいまー!」
汏稀・壮助「戻りましたー!」
ティアーノ「おう美泉、香奈も。汏稀と壮助も、お疲れさん」
香奈「1週間ぶりですね」
ティアーノ「そうだな。しかし今回は大変だっただろ」
美泉「えへへ、確かに」
ティアーノ「しっかり休むんだぞ」
汏稀「はい!」
壮助「わかりましたー」
受付でティアーノと話していると負のオーラ全開の龍剣が後ろを通った
美泉「あ、龍剣!ケガの……ぐあ…いは……………龍剣??」
4人に気付かないのか、変わらず肩を落としながら歩いていった
香奈「龍剣、どうかしたんですか?」
ティアーノ「ああ、あいつなら一昨日………
時は戻って、火竜の討伐を終えた後の話だ。本部に帰還したバンギック、ドルゼ、龍剣は団長室に呼ばれた
イオネット「言うべき事はいくつかあるんだがそうだな、まずは龍剣から聞こう」
龍剣「は、はい」
イオネット「討伐任務はランク5ではないと行ってはならん。もちろんこの事は知っているな?」
龍剣「はい…」
イオネット「最初に火竜に遭遇した時はお前しか兵士がいなかったから、そこは仕方がない。新兵ながら良く村を守ってくれた。だがなぜ増援が来たあと、お前は再び火竜のもとへ向かった?」
龍剣「すいません…。あの時は火竜にやられたのが悔しくて、まわりが見えてなくて…」
イオネット「そうか。感情的になり規則を破ったと」
龍剣「はい…」
イオネット「本来なら規則を破ったものにはそれ相応の処罰を与えねばならん。だが今回は火竜討伐におおいに貢献してくれたため、それは免除しよう」
龍剣「ありがとうございます」
イオネット「いいか、今回の件は決してなるべくしてなった結果ではない。運が良かっただけだ。そこを勘違いするな」
龍剣「はい」
イオネット「だが生きて帰ってきてくれてなによりだ。次にドルゼ、バンギック」
ドルゼ「はい」
ドルゼはちゃんと返事をしたが、バンギックはポケットに手を入れてそっぽを向いている
イオネット「言いたい事はわかっているな?」
ドルゼ「はい、申し訳ありませんでした」
イオネット「お前らともあろうものがなぜ龍門に討伐をさせた」
バンギック「こいつの力が火竜を殺すのに1番適していたから。それだけだ」
イオネット「ほう…ドルゼは」
ドルゼ「同じです。遠距離用の武器を用意していなかった我々の責任なのですが、あの状況で龍門の力は必要不可欠だったと思います」
イオネット「はぁ~。だが仕方ない、お前達といえどちゃんと処分を下さねば下のやつらに示しがつかぬ」
ドルゼ「もちろん覚悟の上です」
バンギック「ああ」
イオネット「ドルゼ、バンギック。お前達のランクを4に下げる。それが今回の処罰だ、いいな?」
龍剣「ちょっと待ってください!何でこの2人が処罰を受けないといけないんですか!!悪いのは勝手な行動をした俺じゃないですか!!」
イオネット「止められる者が止めなかった。こいつらにも非はある」
龍剣「でもなんで…」
イオネット「悪いが龍剣、お前が何と言おうとこの決断はくつがえりはせん」
龍剣「そんな…」
バンギック「話はもう終わりか?」
イオネット「ああ、以上だ」
ドルゼ「それでは失礼します」
2人は部屋を出ようとするが龍剣は突っ立ったまま動かない。そんな龍剣の肩にバンギックはポンと手を置きこう言った
バンギック「すぐにランク5に戻ってやる。だから自分の責任だと抱え込むな」
珍しく優しい言葉をかけたバンギックはすぐに部屋を出て行った
………………って事だ」
香奈「結局ズルズルと引きずってるって訳かぁ」
ティアーノ「ああ見えて意外と繊細なんだろうな」
美泉「ですね」
ティアーノ「っとそうだそうだ。香奈と美泉は団長室に行ってくれ。団長が呼んでいたからな」
香奈「ウチらですか?…なんだろう」
少し不安になりながらも2人は団長室へ行き、10分ほどで帰ってきた。再び受付に戻るとその辺に置いてあったイスに龍剣が座っていた
龍剣「あ、美泉、香奈も。汏稀と壮助も。帰ってたんだ…」
香奈「うん」
汏稀「まあな」
美泉「さっき帰ってきたの」
壮助「元気かー?」
龍剣「2階から降りてきたって事は、もしかして2人は団長室に?」
美泉「あ、うん…」
香奈「まあ…ね」
龍剣「何の話しだった…?」
もしかして自分のせいで美泉達にも処罰を与えてさせてしまったんじゃないかと不安になる龍剣。しかし、その不安は見事に裏切られた
美泉「あの…それが……」
香奈「ランクが…上がっちゃった…」
落ち込んでいる龍剣の前なので素直に喜べないのだが、少しにやけ顔が出ている2人
龍剣「………へっ?」
美泉「だから、ランクが2に上がったの」
男子3人「えぇーー!?」
香奈「ちょっと静かにしてよ」
汏稀「わ、わるい。ちょっと驚いて。っていうかかなり…」
美泉「あたし達も驚いちゃったよ」
龍剣「マジかー。なんか複雑だなぁー」
美泉「龍剣も実力はランク2なんだって。でもすぐに感情的になって突発的に行動しちゃうから、そういうところを直せばランクが上がるって。あと規則をちゃんと守れば上がるって言ってたよ」
龍剣「団長が?」
香奈「うん」
龍剣「そっか。なぁ、2人とも」
美泉「んー?」
香奈「なあに?」
龍剣「俺決めた。もっと強くなって、絶対ランク5になって、バンギックさん達を超えてやる。そんで今回迷惑かけた分はそのときにきっちり恩返しする!」
美泉「恩返しっていう言葉は間違ってると思うけど頑張ってよ!私も負けないから!」
龍剣「おう!」
香奈「ふふ…いいねぇ、こういうの」
3人の絆がより一層深まった。そして気付けば龍剣はすっかり元気になっていた
香奈「でもまずはランク2にならないとね♪」
龍剣「う、うるせえな、次はランク3に飛び級するんだよ」
美泉「ふふっ、ばーか」
龍剣「くそ、今に見てろよ」
美泉「ねぇ龍剣、ご飯食べいかない?」
壮助「お!美泉に賛成ー!」
龍剣「シカトかよ。まぁいいけど」
汏稀「よし、なら早く行くぞ!」
香奈「レッツゴー!」
龍剣「いてて、まだ傷が治ってないんだから引っ張るなって」
美泉と香奈に腕を引っ張られながら、龍剣は街のレストランへ走って行った
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