ケミカルロード〜薬学はRPGで最強だと思うんです〜
11:英雄と呼ばれし青年(2章:どん底からのスタート)
夕食を食べ終わった頃、ドアを叩く音が部屋の中に響いた。
「ちょっといいかな?」
声からして男性のようだ。こんな時間に訪れてくるなんて一体誰なんだろうか?
そう思っていると、ルナが俺に小さな声で喋りかけてきた。ルナのその顔は少し、暗かった。
「カズアキさん。多分ですが、この町の英雄である、ジュンさんだと思います。」
「さっき、町の中央で竜と戦っていた青年のことか?」
「そうです。」
そうなのか。でも一体なぜこの家を訪れにきたのだろうか?そういえば町長さんと一緒に戦っていたということはルナとも面識があるのだろうか?
「カズアキさん…。私はあまりあの人のことが好きじゃないです。」
ルナが暗い声でそう言う。
「なんで?この町の英雄なんじゃないか?」
そう聞くとルナは俯いた。
「よろしいかな?」
「とりあえず出るぞ、ルナ。」
ルナは何も言わずに顔だけを上下に動かした。
ドアを開けるとそこには容姿端麗な金髪の美青年がいた。
「ああ、君はさっきの傷薬を配っていた人じゃないか。それはありがとうね。」
ん、遠くでも凄いと思ったが改めて近くで見てみるとかなりかっこいいな…。
「ああ、どうも。」
「それで何の用ですか、ジュンさん?」
ルナが顔が見えなくてもわかるくらいにイラついた様子で言う。
「ルナちゃん、そんなに怒らなくてもいいじゃないか。今日は君に用があってきたんだ。」
「一体、どうしたんですか?」
「そんな男といないで僕と一緒に冒険しないかい?」
「なっ!?」
俺はその言葉を聞き、最初は驚きを感じていたが、それは次第に怒りへと変わっていった。
「僕と居れば、どんな危機が訪れてもこの僕が守ってみせる。それに僕と居れば、そこにいるしょうもない男といるより何倍も楽しいよ。」
ルナはついにその言葉で堪忍袋の緒が切れたようで、俯いていた顔を上げた。その顔は普段の彼女からは想像出来ないような怒りに満ちた顔をしていた。
「なんなんですか、いつもいつも。私はあなたのような人とは居たくないと言いましたよね。」
ジュンは慣れているのか笑っていた。
「怒りすぎだよ〜。もしかして照れ隠しかな?」
俺はもう我慢できないと思い言った。
「いい加減にしろよ。ルナが嫌がってるじゃないか。」
「お前は口を挟むな。」
「ルナはお前の事が嫌いなんだ。それに本当に彼女のことを思っているなら無理矢理誘おうとするなよ。」
ジュンはその言葉を聞き、諦めたようで、
「わかったよ。今日は諦める。だけどルナちゃん、僕と一緒の方がいいというのは覚えておきなよ。」
と言い、家から出ていこうとした。
俺はステータスについて、英雄って呼ばれる人はどれくらいなのか気になったから、ステータス覗きを使い見てみた。
ジュン(人間)
・職業(身分)-勇者/英雄(Lv.45)
・生命力-7500/7500
    攻撃力-8000
    防御力-6500
    賢さ    -3400
    器用さ-1500
    俊敏    -3000
    精神力-3500/3500
・スキル
    剣術(Lv.15)
    策略(Lv.13)
    話術(Lv.10)
    炎/爆発魔法(Lv.18)
    風魔法(Lv.10)
    土魔法(Lv.8)
    水魔法(Lv.8)
    回復魔法(Lv.7)
    光魔法(Lv.20)
    神剣[固有スキル](Lv.Max)
・精霊の力
    炎の上位精霊『エフリート』
    光の上位精霊『エント』
神剣-神の力が宿った実態のない剣を操る事ができる。
あの性格とは裏腹にステータスは凄いな。
ルナはゆっくり話し始めた。
「助けていただきありがとうございます。…あの人はあなたと同じ異世界から来た異世界人なんです。」
そうなのか…、いや待てよ?女神は俺を勇者の代理人として召喚したはず…。でもここにはジュンというとても強い勇者がいるじゃないか。…はあ、わけがわからない。
「あなたの思っている通りです。私にも女神様が何をお考えになっているか全くわかりません。それは今は置いておきましょう。ジュンさんは確かに強い方で、みんなから厚い信頼を寄せられていますが、心の読める私からするとあの人は心が荒んでいるような人という事がわかりますし、さっきのように自分が気に入らない人に対しては見下したような態度をするのを何回かみたことあるので好きになれないです。」
ルナは一回、息を大きく吸って再び喋り出した。
「そこでなんですが旅に出ませんか?」
「ちょっといいかな?」
声からして男性のようだ。こんな時間に訪れてくるなんて一体誰なんだろうか?
そう思っていると、ルナが俺に小さな声で喋りかけてきた。ルナのその顔は少し、暗かった。
「カズアキさん。多分ですが、この町の英雄である、ジュンさんだと思います。」
「さっき、町の中央で竜と戦っていた青年のことか?」
「そうです。」
そうなのか。でも一体なぜこの家を訪れにきたのだろうか?そういえば町長さんと一緒に戦っていたということはルナとも面識があるのだろうか?
「カズアキさん…。私はあまりあの人のことが好きじゃないです。」
ルナが暗い声でそう言う。
「なんで?この町の英雄なんじゃないか?」
そう聞くとルナは俯いた。
「よろしいかな?」
「とりあえず出るぞ、ルナ。」
ルナは何も言わずに顔だけを上下に動かした。
ドアを開けるとそこには容姿端麗な金髪の美青年がいた。
「ああ、君はさっきの傷薬を配っていた人じゃないか。それはありがとうね。」
ん、遠くでも凄いと思ったが改めて近くで見てみるとかなりかっこいいな…。
「ああ、どうも。」
「それで何の用ですか、ジュンさん?」
ルナが顔が見えなくてもわかるくらいにイラついた様子で言う。
「ルナちゃん、そんなに怒らなくてもいいじゃないか。今日は君に用があってきたんだ。」
「一体、どうしたんですか?」
「そんな男といないで僕と一緒に冒険しないかい?」
「なっ!?」
俺はその言葉を聞き、最初は驚きを感じていたが、それは次第に怒りへと変わっていった。
「僕と居れば、どんな危機が訪れてもこの僕が守ってみせる。それに僕と居れば、そこにいるしょうもない男といるより何倍も楽しいよ。」
ルナはついにその言葉で堪忍袋の緒が切れたようで、俯いていた顔を上げた。その顔は普段の彼女からは想像出来ないような怒りに満ちた顔をしていた。
「なんなんですか、いつもいつも。私はあなたのような人とは居たくないと言いましたよね。」
ジュンは慣れているのか笑っていた。
「怒りすぎだよ〜。もしかして照れ隠しかな?」
俺はもう我慢できないと思い言った。
「いい加減にしろよ。ルナが嫌がってるじゃないか。」
「お前は口を挟むな。」
「ルナはお前の事が嫌いなんだ。それに本当に彼女のことを思っているなら無理矢理誘おうとするなよ。」
ジュンはその言葉を聞き、諦めたようで、
「わかったよ。今日は諦める。だけどルナちゃん、僕と一緒の方がいいというのは覚えておきなよ。」
と言い、家から出ていこうとした。
俺はステータスについて、英雄って呼ばれる人はどれくらいなのか気になったから、ステータス覗きを使い見てみた。
ジュン(人間)
・職業(身分)-勇者/英雄(Lv.45)
・生命力-7500/7500
    攻撃力-8000
    防御力-6500
    賢さ    -3400
    器用さ-1500
    俊敏    -3000
    精神力-3500/3500
・スキル
    剣術(Lv.15)
    策略(Lv.13)
    話術(Lv.10)
    炎/爆発魔法(Lv.18)
    風魔法(Lv.10)
    土魔法(Lv.8)
    水魔法(Lv.8)
    回復魔法(Lv.7)
    光魔法(Lv.20)
    神剣[固有スキル](Lv.Max)
・精霊の力
    炎の上位精霊『エフリート』
    光の上位精霊『エント』
神剣-神の力が宿った実態のない剣を操る事ができる。
あの性格とは裏腹にステータスは凄いな。
ルナはゆっくり話し始めた。
「助けていただきありがとうございます。…あの人はあなたと同じ異世界から来た異世界人なんです。」
そうなのか…、いや待てよ?女神は俺を勇者の代理人として召喚したはず…。でもここにはジュンというとても強い勇者がいるじゃないか。…はあ、わけがわからない。
「あなたの思っている通りです。私にも女神様が何をお考えになっているか全くわかりません。それは今は置いておきましょう。ジュンさんは確かに強い方で、みんなから厚い信頼を寄せられていますが、心の読める私からするとあの人は心が荒んでいるような人という事がわかりますし、さっきのように自分が気に入らない人に対しては見下したような態度をするのを何回かみたことあるので好きになれないです。」
ルナは一回、息を大きく吸って再び喋り出した。
「そこでなんですが旅に出ませんか?」
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