追憶
相手は大人
火曜日はカニを食べに行く自社の日帰りツアー。無事に仕事をこなす事ができた。
唯一、心残りだったのが雪のせいでバスがなかなか進まず案内出来るネタが尽きてしまった。食事場所到着までの30分、マイクを置いてしまったのだ。
しかし、終わり良ければすべて良し。
「今日一日事故もなく無事帰ってこれました事、皆様のおかげと感謝しております。また、楽しい1日になったと少しでも感じて頂けましたら幸いです。本日は誠にありがとうございました」
深々と頭を下げ挨拶した。お客さんは暖かく拍手してくれた。
この最後の暖かい拍手、楽しかったよと言ってくれるお客様達。そこにバスガイドとしてのやりがいを感じる。辛いことの方が多いんやけど。
回送中のにバス車内の掃除をし、車庫に着くと最後の後片付けをサッと終わらせ帰宅した。
家に着くと開放感。
制服姿のまま居間で大の字になり、目を閉じた。
あ、明日何着て行こう
それから服をあちこち取り出して鏡とにらめっこ。相手は大人だし、小綺麗にしていかないと、とベージュのワンピースを取り出していた。
ハンガーに整えて「よし」と頷きその日は早めにベッドへ入った。
寝付くまでの間、何の靴を履こうかな〜とか色々考えながら眠りに落ちた。
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