追憶

さくら

先輩


私はバスガイド一年目にして辞めたい病にかかっていた。仕事へ行こうとすると気分が悪くなり、出勤する事が億劫になっていたのだ。辞めたくて仕方なかった。
適当に仕事をこなす事もあった。私は何をやっているんだろうと。

社会人になってから夜遊びもする様になっていた。合コンへ行けば“バスガイド”と聞くだけでニヤリとする若い男の子は多かった。

密かにタバコも吸っていた。当時はまだ18。けど吸ったり吸わなかったり。
すっかり私は浮かれていた。

同じ営業所の中で当時彼氏がいなかったのは私だけだった。

そんな日々の中で職場の3つ上の“北川先輩”が
『今度合コンていうか、男のツレから食事誘われてるから桜も来ぉへん?』

との誘いだった。

社会人になってから付き合っていた人はいるが、体の関係になるとすぐに別れる事なんて当たり前だった。
男は皆んな体目的だし、どうせ次も遊ばれる。
私は見る目のないダメな女だと自覚していた。

『三十代やけど良い?桜は若いから遊び感覚で来てくれたら良いよ!向こうがご馳走してくれるみたいやし』と言われた。

どんなお食事会なのかな?どうせ彼氏もいないし一度行ってみようと思い、軽い気持ちで誘いにのったのだ。

バリバリ働く30代がこんな小娘なんて相手にしないだろう。



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