今日から俺自宅警備団体へ所属します

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プロローグ

みんなは将来の夢何?と聞かれたらなんと答えるだろうか
だいたいの人は警察官や看護師、なかには声優などになりたいという人もいるだろう
だが俺は違う。
俺は何になりたい?と聞かれたら一瞬の迷いもなくこう答えるね

         自宅警備(ニート)になりたいと

俺は春坂優真はるさかゆうま26歳。
「真実の優しさ」と書いて優真と名付けたらしい

俺は今、実家を離れて東京で暮らしている
まぁ、親からの仕送りなどもあり生活もやりくりしていて、仕事も毎日ちゃんとこなしている。

ん?仕事は何をやっているかって?
俺は今、とても重大で大切な仕事をしている。
自宅警備員だ!

みんなは自宅警備というと、
「ただのニートじゃん」
などと言う。

だがそれは断じて違う!

自宅警備員とは家の安全を守りつつ、24時間しなければならないというとても過酷な仕事なのだ
この仕事を嫌がる人はたくさんいると思う
だが俺はこの仕事を誇りに思っている!
何もしなくても親からの仕送りはあるし、そしてほぼずっと家の中で仕事ができるということだ

ということで今日も俺は自宅警備を行っている。

今はちょうど昨日録画しておいたアニメを見ながらスマホのゲームアプリでクエストの周回をしているところだ
おっと、勘違いしないでくれよ。これも仕事の一貫なのだからな

「グゥ〜〜〜」

そろそろお腹がすいてきたな。
ご飯でも食べるか、

「ピンポーン、ピンポーン」

おぉ、ちょうど昨日頼んでおいた新作ゲームソフトが届いたか!

「はーい、今出ますからねー」

とドアを開けた。

この時、ドアを開けたことで俺は気付かされたんだ。俺の自宅警備生活はまだ始まってすらいなかったことに…。

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