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組長は、人生?をやり直し、魔王になるお話(短編)

久留米天狗

(1ー8) 名前がまだ無い

(1ー8) 名前がまだ無い



「怖かった」
若い女に抱きつかれた
前世の俺なら嬉しかっただろう、今でも嬉しいが体が反応しない、子供だ(くそっ)

盗賊が連れてきた女だから、それなりのいい女

セミロングの三つ編み、村娘だろう
と言うことは、この近くに村がある?

「大丈夫ですか?盗賊は外で死んでます。今のうちに逃げませんか?」
「魔物が来る可能性があります」
一応、男の子の台詞だ

女の人は震えて腰が抜けている様だ、立てないと言う

「僕、力はあるので、おんぶします」
背中に二つの柔らかいものが当たるが、体が反応しない
まさか?作り物だからか?
そう思うと元気が無くなった

「お 重いですか?」
小さな声で聞いてきた

「いえ、違います、母さんを思い出しただけです。魔物に殺された」
誤魔化したつもりだ

「どっちに行けば良いですか?」
「盗賊はあっちに行きましたが」
足で盗賊が行った方を指す
片足立ちでもぶれない
流石、俺

「私は、ダニアと言います、私は乗り合い馬車で『デザート』と言う町に向かっている途中に盗賊に襲われました」
「町がどっちかは、分かりません。ごめんなさい」

「じゃ、その馬車の位置は解りますか?どっちから来ました?」

彼女の指差す方へ走り出す
彼女の重さを感じさせない、軽やかな走り、揺らさないように速く走った

「凄い、力持ちなんですね、小さいのに」
「小さくて不安じゃないですか?落ちないようにしてくれ」
あっと思ったが

「敬語慣れてないのでしょう?普通に話してもらって大丈夫ですよ」
と言ってくれた

「人の気配がする」
走りを止めた、ゆっくり歩く

「あっあそこ、あそこに馬車が有ります」

「ダニアさん!大丈夫だったんですか?」
おばさんがこっちに気づいて、大声で話しかけてきた

「大丈夫です、この子が助けてくれました」
「ども」ペコリ
ポヨン お辞儀をしたら、頭が胸に押された、体は無反応

また元気が無くなった

「だ 大丈夫?重かった?」
「いえ、少し疲れただけです」
誤魔化せた?

「立てますか?」
「はい」
下ろした

馬が傷つけられ、男は斬られ、どうしようかと考えていたらしい

残されたのは、四人
傷ついた御者…腕を斬られている、治療済み、命に別状なし
ダニア、おばさん、子供が一人

護衛は無し
商隊と同行していたが、逃げたと言う

「まぁ、良くある話さ。商人は金を払って護衛を雇っている、商品は守りたい、こっちを劣りにするのは、良くある話さ」
おばさんが言う

馬の傷を見る
骨か…折れてるな
「どうしますか?馬の足の骨が折れているみたいですけど」

「えっ?」
「馬が、使えないなら、どうしたもんかねぇ」
「町は、ここからどれくらいかかります?」
「そうさね、私たちの足でだと、二日くらいかねぇ」
「そんなに遠いのか?」
驚いて素が出た

「あんた、どこの子だい?名前は?」
おばさんから聞かれて、ハッとする
俺は、まだ名前が無い
どうしたもんかねぇ…





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